出雲大社の駅は名前から想像すると、豪勢で大きな駅のように思えるのだが、実はそんなことはない。お正月のような時期であれば、たくさんの参拝客でにぎわってくるのだろうと思うのだが、普段はそんなに乗降者が多いわけじゃない駅だ。いちおうターミナル駅なので、ホームは広く作られてはいる。しかしながら、ホームのわりには人がまばらなので、殺風景であるのは否めない。ただ、駅の待合場のところは、出雲らしからぬハイカラな印象を受けた。まずは、中央にそんざいする円形の柱。これはいまは観光パンフレット置き場にしかなっていないが、以前は別の用途に使われていたのであろうというのが想像付く。
そして、駅には珍しいステンドガラスをつかっているところも面白い。ステンドガラスといったら、なんとなくキリスト教の教会に密接な関係がありそうなきがするが、ここは神話の国の中心地であるため、日本古来の神話とステンドグラスというミスマッチがなかなか哀愁を沸き起こす。外から駅舎を見てみると、サイロ形のような屋根になっているところが、またもや西洋建築風になっているので面白い。いまは使われていない旧JRの大社駅のほうがよっぽど出雲大社の玄関口となる駅の風格が漂っている。大社駅のほうは、駅前ロータリーもきちんとあり、いかにも駅だという雰囲気を醸し出しているが、この出雲大社駅は、ボーっとしていると、町のタバコ屋にしか見えないのだ。それほど小さいし、道路に普通に面しているだけなので、気づきにくい。バスが止まりそうなスペースがあるわけではない。だが、いちおうタクシーが止まるようなスペースはあるので、客待ちのタクシーが必ずといっていいほどいるから、歩くのが面倒くさいというひとは使うべきだろう。といっても、歩く場所なんてたかが知れている。出雲大社の正門まで歩いても5分程度いけるものである。駅構内には観光案内所も存在するので、簡単な地元の地図が載っているパンフレットはここで入手したい。大社およびお土産や蕎麦屋が乗っている地図をもらえるからだ。ガイドの地図が良くないとは言わないが、必要なところを集中的に記載している地元地図のほうが断然いいに決まっている。あとは、行きたい場所などがもし存在しているのであれば、気軽に案内所のおねえさん(年齢的には疑問だが)に聞くのもよし。懇切丁寧に教えてくれる。
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