2006/09/30

Fiji 5th day

今日こそ雨が上がるかと期待したのだが、全然雨は上がる様子ではなかった。朝食のときにいつものレストランに店員に「今日は雨が上がると思う?」と聞いたら、「山のほうに雲が掛っていないから、午後から晴れるはずだ」と言っていた。フィジー人にいちおう聞いてはみたが、真面目に答えるかどうか疑問なので、ここではとりあえず参考ということにしておく。しかし、今日は Treasure Island へ行く予定なので、午後からはなんとかして晴れて貰いたいのである。ホテルに到着した日に、South Sea Island へいくツアーと同時に、今日のツアーの申し込みをしてしまったのが、ここで失敗と出てしまった。ホテルにはいちおう1週間の天気予報なるものが掲示されているのだが、これを先に見て申し込みをするほうが賢い。自分の予定ばかりを気にして、この日にはあそこにいこうと計画するのはバカンスとしてはダメだということが良く分かった。天気と相談して自分の行動をそれにあわせるのがバカンス地での行いだということを身に沁みる。しかし、今頃になってツアーのキャンセルは利かないので、なんとか午後、島に行くまでの間にお天道様が見えてくれることを願った。

前回のツアーと同様、11時半にホテルから港へ送ってくれるバスを待っていたのだが、なぜか前回は時間どおりに着たのに、今回は20分経っても全然バスが来る気配が無い。おかしい。もしかして、忘れられてしまったのか?と少し不安になる。同じようにバスを待っているだろうと思われたおばさん2人のグループも、しきりに時計を見ながらなにかブツブツ言っていた。12時寸前になってバスがやってきて、船が12時15分に出発することを考えると本当にぎりぎりになってバスがきたことになる。慌てて、自分達のグループとおばさんたちが乗り込む。「あんたたちはどこにいくの?」と聞かれたので、Treasure Island と答えると、「ふーん」だって。おいっ、なんだよ、そのつまんなさそうな返事は!雨が全然止みそうに無いし、おばさんたちに馬鹿にされたような気がしたし、なんだか気分が悪くなる。

前回と同じ掘っ立て小屋で搭乗手続きを行い、そして船に乗り込む。この雨の中にやはり諦めないでツアーに参加していた人たちが結構居るようだ。どこにいくツアーなのかは、同じ船に乗っていただけではよくわからない。巨大な浮き袋を持って乗り込んできた日本人の女の子達のグループもいたし、トランクを持ってどこかのリゾート島へ滞在型で訪れようとしていた外国人グループもいたし。自分達が既に行った South Sea Island に先に着いたのだが、このときにも結構な人たちが降りていった。しかし、あいにくまだ雨はじゃんじゃん降り続いている。海の色もなんだか心なしか深い青色になっていて、リゾート気分も全く出ない。それでも「参加したのだから、なにか楽しんじゃおう」と思う神経のためか、日本人もオーストラリア人もわくわくしながら降りていった。South Sea Island なんて、何も無いところだから、泳がないとなると、どこでなにをするのだろう?雨宿りするようなところなんか無いので、きっと困るだろうと思う。

次の停泊場は自分達が降りる Treasure Island である。しかし、ここで降りたのは、自分達と日本人新婚さんカップルである。この新婚カップルの人たちは、前回 South Sea Island に行ったときにも居たような気がする。しかし、新婚旅行の邪魔をしても仕方ないので、知らん振りをする。この辺りがなんだか日本人の海外の典型的な行動パターンのような気がする。外国人の場合、海外で自国の人に会った場合には、見知らぬ人たちでも仲良く話をし始めたりするのだが、日本人を初め、アジア人はどうも「こんなところまで自国人が居るなんて、旅が詰まらなくなるな」と思う人が多いようで、大体、路であっても無視するような行動をする。まさしく、今回もそんな感じだった気がする。

島まで船は寄り付かず、やはり沖合いで小船に乗り換える。そして大雨と荒い波のなか、小船は島に到着する。

島に到着したときに、いちおう、歓迎の音楽があったのだが、この雨の中では歓迎されても全然楽しくない。おまけに、海は濁っているし、誰一人とも海岸で遊んでいる人は居ない。Treasure Island は宿泊施設がある島であるため、たぶん泊まっている人が海岸に居ても良いだろうとおもったのに、全然見かけなかった。やはりこの雨の中で、バカンス気分にはなれないのだろう。到着した途端に、いちおう昼ご飯つきのツアーだったから、レストランに雨宿りのために出向く。

レストランの中では、雨の中では何もすることないやーというようなことを感じている観光客がたくさんご飯を食べている。ご飯を食べた後、どうする?みたいなことを会話している人たちも多かった。ここで宿泊している人であれば、自分の部屋に戻って、読書でもしていればいいのだろうが、1日または半日ツアーで参加してしまった人たちは、一体、なんのために金を出してここまで来ているのだろう?と改めて考えさせられてしまうものであった。雨が降ったら何も出来ないというほど、苦痛なものは無い。ここでは喰うしかない!と思ったのだが、この天気では元気も出てこないので、あっさりしたスープだけを啜っておしまいにする。いちおう昼ご飯はバイキング形式で、好きなものを自分でチョイスする形式だったのがまだ幸いだった。おまけに雨が降っていると、南国といえども少し寒い。思わず、もってきたタオルを足に掛けてぼーっとしてしまった。

海もこんな風景だったらあまり泳ぐ気にもなれない。友達はあまりにも暇だから、島を一周してくるといって、そのまま出かけてしまった。それもバカンスで来たのに、傘を持って出かけるというなんともつまらないことである。こちらは、全然やる気がないので、持ってきた本で、帰るまでレストランで読書タイムにしようとおもった。おかげで持ってきた本がここで読み終わってしまったのは言うまでも無い。読み終わってしまったら、もうやることが無い。困った。ちょうど、そのときに、お茶の時間が始まったのかわからないが、クッキーと紅茶・珈琲のサービスが始まった。これを食べながら、しばらくはボーっとすることになる。そんなことも10分もしていたら、飽きてくるのは当然だ。気分的に面白くないなーっと思っていたところに、友達らが帰ってくる。島の様子を聞いたところ、意外にいろいろあったよという反応があったので、バトンタッチで今度は自分が島を一周してくることにした。友達が出発してだいたい1時間くらいかかっていたので、結構楽しめるのかなーと期待していた。

島の中を海岸沿いに歩いていくと、なんとこの島にヘリポートがあることを発見する。しかし、こんなところにヘリでやってくるひとはいるのだろうか?

さらに海岸沿いを進んでいくと、やっぱりここにも小さいチャペルがあった。しかし、全面ガラス張りで、テレビ番組でよく見かける「見世物小屋」のような可愛らしいチャペルだ。だいたいこんなところに神父の代りになるような人が滞在しているのだろうか?
チャペルの裏には白いコンクリートの置物があり、なにかなーと確かめてみると、どうやらタイムカプセルであることが分かる。2050年に開けようとしているが、そんなときにまで生きている人が居るのだろうか?
島の丁度反対側あたりまでくると、もう砂浜ではなくて、防波堤のような場所にやってくる。しかし、各コテージはこの目の前に存在するため、滞在者が海で泳げるように、海に降りれる階段が用意されてあった。
しかし、ここで見る限りにおいては、もし天気がよかった場合、絶対海が綺麗でバカンスを満喫できるものだろうと予想できた。カヌーなどのモーターが要らないマリンスポーツもここでは自由にできるのだが、雨が降っていたから、誰もそれに乗ろうとはしない。カヌーもおとなしく海岸でまぐろのように横たわっているだけである。
あっという間に一周をしてしまった。歩いている時間はだいたい20分。やっぱり小さい子島だった。あとで案内板を発見したので、それをみて、どこを歩いてきたのかを確認すると、その小ささを改めて知ることになる。
こんな天気じゃ、遊ぶのも嫌になる。
また、レストランに戻って、仕方なく、クッキーと珈琲を飲んで時間を潰す。非常につまらない。あーっ、つまらない。16時半にデラナウに戻る船が出発するのだが、それまでの時間がこれほど長いものとは思わなかった。やることなさすぎて、こんなにつまらないツアーに参加してしまったことは、後悔何者でもない。同じく島にやって来た日本人新婚カップルも、やることがなくてつまらなかったような顔をして、船に乗り込む。彼らにしても、せっかくの新婚旅行が台無しに思ったことだろう。

18時にデラナウに戻った後は、後味悪く、一旦部屋に戻り、夕ご飯に行く支度をする。島に滞在中、クッキーを食いすぎたためにあまり夕ご飯も食べたくない。しかし、それでは一体今日一日なんだったのかわからないので、プールサイドの屋外レストランに行く。朝食の場所に行っても良かったのだが、初日に International Menu のビュッフェに行って「もう二度ときたくない」と思ったから、今日はその選択を止めたのだ。プールサイドは本来ならばもっとたくさん居るだろうと思われるのに、この雨なので、あまり人がいなかった。居なかったというより、屋根があるところでご飯ができるスペースの数に限りがあるため、そこが空くまで待っていなければならなかったのが苦痛であった。カウンターバーで、席が空くまで仕方なく飲み物を注文して待っている。カウンターにいるお姉さんも、何度もここに来ているのでさすがに顔は覚えられてしまったらしく、「雨はいやねぇ~」と声を掛けられる。
今日は1日つまらない日だった。明日からは天気を期待したい。