2006/09/30

FIji 7th day

前回の Treasure Island のときと異なり、今日も朝から快晴でバカンス日和だった。やっぱり離島にいくのであるならこれくらいの天気じゃないと乗る気にならない。そして、朝8時にホテルにバスが迎えに来ると前日言われたので、それまでに出発する準備をしなければならない。朝ごはんも早く採るために、7時開店に合わせて入場した。だいたい数日同じホテルに滞在して、毎朝同じようなことをしてれば、従業員も顔見知りになってしまうものである。そうなれば、もう手続きもかなり簡便になり、いろいろなリクエストもある程度は聞いてくれる仲になれるのはありがたい。朝から馬鹿喰いするのは今に始まったことじゃないが、絶対腹が減るだろうと思ったので、朝から思いっきり食べた。30分くらいで食べて、急いで部屋に戻るついでに、持って行くためのタオルを借り、部屋で日焼け止めクリームなどを塗る準備をする。バスがいつもの港に到着し、いつもの場所で乗船手続きをすることまでは同じだ。行き先が今回は異なり、少し遠方のBotaira島なので、乗る船が違うのである。

目的地のBotaira島に行く前に、いろいろな島に寄港してから到着できる。船内のアナウンスを聞いていたら、いつ到着するのだろうとかなり不安になる。なにせ、Botairaの名前を言う前にたくさんの島の名前と到着予想時間を放送しているからである。申し込んでからもわかってはいたが、やはり2時間半も船に乗っているのはかなりつらいものが有る。ツライというのは、船内でやることが無いから暇だからという意味だ。船酔いをする人はさらに肉体的にツライ仕打ちに出会うことになるので、大変だろう。現に、後ろに座っていた日本人女性グループも、最初は馬鹿話をしていたのに、そのうち無口になって寝ているのかなーとおもったら、船酔いで気持ち悪くなったらしく、それで顔色が悪く、蹲りながらひたすら自分たちが降りる場所に早く船が到着しないか待ち焦がれていたようだった。高速艇なので、それほど揺れることはないのだが、一度「酔っている」という感覚になった場合、そこから戻ることは難しいのだろうと思う。自分たちは、最初から2時間半くらい船に乗っていることは想定したので、日本から持ってきた本を読むことにした。個人的には友達が持ってきた本が「小説だと思ったのに、史実が多すぎて、登場人物が多すぎてわけがわからん」と言うを読むことにした。

船が出発すると、沖合いは濃い青の海が広がり、空は快晴で、遠くに見える島々が緑色に映えているのはなんとも素晴らしい。乗船していた客もなんだか心が踊っているようだ。船外デッキに出て船のクルーと談笑している人達も居たのだが、炎天下にしばらくいると、その日差しの強さで肌が痛くなると思うのに、なぜそんなに平気なんだろうと、船の中から見て思う。いろいろな島に着くたびに、写真撮影するひとが屋外デッキに出ているのも良い記念になるだろう。

一番多くの客は、申し込みの際に「満員」と断られたワヤ島(Waya island)に到着したときだと思う。こいつらのせいで、ワヤ島に行けなくなったのか!というような恨みは全く無い。天気が良いので全部許せる。自分勝手な気がするが、結構気分がお天気に左右されている自分にこの時気づく。もっと遠方に行こうとする人達の多くは、滞在型で離島に泊まる人達のようだった。まだまだ船の後ろのほうに、積み込んだ大きなトランクケースが残っていたからである。自分たちと同じBotairaに行く人達がいるのかなーと実はこのときに探し始める。Botairaにいくひとは、腕にピンク色の紙の腕章をしているので、それを見れば分かる。たまたま前の座席に座っていた親子がしていたので、何かあったら、この人達についていけばいいかなと思った。2時間半も船に乗っていると、読んでいた本も結構終わりのほうになってしまい、滞在中や帰りのときに読むものがなくなってしまう可能性が出てきた。

11時半頃になってBotaira沖に船は到着する。そこからBotaira島までは小船に乗り換えて移動するのは、他の島に行った時と同じである。乗客はわれわれとロシア人の親子と島への交代従業員。なんとものどか。乗り換えた船も、湖での釣りに使うようなボートで迎えに来た。乗り換え場所に、Botairaでの従業員の人が、ウェルカム~♪とフィジー音楽で出迎える。
いやぁー、バカンス、バカンス。船には日除けが全く無い状態だったので、いきなり炎天下に放り出されたような気がしてならない。でも、こういう天気を待ち望んでいたので、別に苦にならない。



島に到着すると、レイの首飾りを受け取り、それと同時に冷たいオレンジジュースのサービスで出迎えてくれた。ちょっと嬉しい。

そのあと、ゲストハウスに向かって、簡単な説明を聞く。昼ごはんはどうしますか?と聞かれたので、少し泳いでからにしたいとリクエストする。ロシア人親子も同じだった。シュノーケルのセットも眼鏡と呼吸をするところは持っていたが、フィンを持っていなかったので、このときに借りる。当然無料。一番海岸に近いテーブルを場所としてキープし、水着に着替えて、水中へレッツゴー!白い砂浜は眩しく、青い海は「早く泳ぎに来い」と呼んでいるようだった。既に島に宿泊している白人の観光客が、Bula!と挨拶してくると、こちらもそれに返答する。 沖合いまでは浅い珊瑚礁なので、しばらくは膝下の海が続く。しかし、珊瑚なので素足で歩くと怪我をするから、フィンを靴代わりにして水中を歩く。歩きにくい。そうしたら、島のほうから「船着場のほうから歩いていけ」とアドバイス。客のフォローをし、安全面から注意をしている点では、とても素晴らしいおもてなしだと感じた。船着場を利用すれば、別にフィンを使わなくても、そのまま歩いて沖合いまでいける。端までいけば、そこでフィンをつけて水中へ飛び込む。真っ青な海に、珊瑚礁が広がっている風景は最高だ。魚もたくさんいて楽しい。思わず、我を忘れて魚を追い求めていた。水中でも撮れるようにデジカメは防水のセットをしてきたし、後は写真の技術があれば完璧。海は穏やかで暖かいために、浮遊しているだけでも気持ちが良い。魚だけを見て泳いでいると、結構沖まで泳いでいることが分かった。しかし気にしない。
「ご飯だよー」という木槌を打つ音が聞こえる。あら?もうそんな時間か!?と思いつつも、海から上がって岸に戻ろうとする。友達らも全員海から上がって、ご飯はなにかなー?と少し期待をし始める。しかし、その合図は、島に宿泊している人達に対する昼ごはんの合図であることをこのときに知る。昼ごはんの時間もサービスとして、従業員が歌を歌っているというのはのどかでよいと思う。自分たちのご飯は、それから焼く20分間くらいしてからやってきた。それならもっと海に長く入っていたかったのにとは、少し思ったが、サルじゃないので、長く泳いでいると疲れるだろうから、ちょうど良い機会だったと思った。

ご飯は、写真のとおりにココナッツの実をくり貫いた前菜スープと、メインの鶏肉のソテー。結構これで満腹になる。ホテルで買ったエビアン2リットルを飲料水として飲む。友達はここでもフィジアンビールを飲んで、「いやぁ、満喫満喫」と極楽気分のようだ。
ご飯を食べた後は、またしばらく泳ぎに行くことにした。泳ぎに行く友達もいれば、そうではなく海岸沿いを歩いていって、どういう島なのかなと確認するのもいた。せっかく綺麗な海岸と写真に出てくるような風景に来ているのであれば、思い思いで楽しむのが一番だろう。所詮、そのうち時間が来たら帰らなければいけないのだから。船の出港までは約1時間くらいあるようなので、それまでは自由に潜ったり遊んだりする。

遊んでいると、「日帰りの人達~!帰る時間ですよー!」と岸から叫ぶおっさんの声が聞こえてきた。結構沖合いまで出て魚を見ていたので、慌てて戻る。着替えも含めて全部急がないと船が来てしまい、それに乗り遅れたら、もう帰れなくなるからだ。海に入らなかった友達は、帰り支度は簡単だったようだが、こちらは海水を洗い落とすためのシャワーを浴びたかった。しかし、どこがシャワールームなのか迷ってしまい、あたふたする。島の従業員の人があっちだよーと教えてくれたので、トイレが兼用になっている掘っ立て小屋に行ってみるのだが、シャワー設備はあるものの、老人の小便のような水の勢いのため、全然シャワーにならない。仕方が無いので、海水パンツを履きかえるくらいのことしかできなかった。そんなこんなで慌ててしまい、実は他の客にも迷惑を掛けてしまった。島から退出するためのお別れの曲を島の人が演奏してくれるのを、自分の着替えのために待っててくれていたようである。ごめんねー。

またこの島に来てくれることを祈りつつと言う意味で、お別れの歌を歌ってくれた。曲はIsa Leiという曲らしい。島の人全員が出てきて、お別れの歌を歌ってくれたのだが、これが泣けてくる。滞在時間がたったの2時間半くらいしかなかったのに、なんで帰るのが嫌になるのだろうか?それだけ、このBotaira島が気に入ったからなのかもしれない。今度もしフィジーに来たら、ヴィチレブ島のリゾートホテルではなく、こういう離島でのんびりするのもいいなと本気に思った。

島からまずは小船に乗って、島間連絡船に乗り換えるのは、なんとも切なくなる。あーっ、また来たいな、Botaira 島。

デラナウ島に戻る船の中は、泳ぎ疲れたためなのか、乗った途端に寝込んでしまった。寝込んでしまったために、実はこのときに風邪を引いてしまう。船内は冷房ががんがんに効いていて、そのために無防備で船で座っていたのがいけなかったらしい。タオルでも脚にかけて暖房代わりにすればよかったのだろうが、頭に全然無かった。2時間半くらい冷房のなかにいたために、降船後なんだか調子が悪いと感じる。デラナウに到着したあと、ホテルまで戻るバスのなかも、なんだか寒気がする。うーん・・・だめだ。バカンスに行ったのに風邪を引いたのでは馬鹿としか言われない。

夕ご飯は最後ではあるが、やはりプールサイドのご飯屋にいく。最初は電話で予約をしていったのだが、予約をしても予約をしなくても全く関係ないことが分かったので、やはりここでは予約無しでレストランに向かう。いつもの対応のお姉さんが来て、「予約が無いんだ」というと、「予約が無いんだったら、席はないわー♪おほほほー」と笑っている。これは当然冗談なのだが、まじめな日本人には通じない人が多いかもしれないなーと思った。実際に席は見渡す限りにおいて、それほど混んでいる訳じゃないから、問題なく座れる。飲み物は何にする?と聞かれ、飲み物リストを見ていると、「こないだはこれを飲んでいたよねー?また、それにする?」と聞いてきた。どの客が何を飲んで何を頼んだのかは、従業員としてしっかり教育されているようで、なかなか侮れないなと感じた。おきらくごくらくの中にも、かゆい所まで手が届くサービスは、受けているほうとして気持ちがいい。

明日は帰宅だし、朝は結構早いので、前日のうちに片づけをしようかと思ったのだが、どうも夕ご飯を食べた後でも調子が悪かったので、早めに寝ることにした。

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