2010/07/05

Marina Bay Sands (Singapore)

マカオやプサンに観光客が取られるのを、指をくわえて待っているだけの度量の大きさはシンガポールにはあるわけがなく、最後まで迷っていた国内へのギャンブル設備の建設について決めたのは2005年ごろだったとおもう。もともとイギリス統治時代に設立した競馬を除いて、中華系のひとはギャンブルを許可すると絶対にギャンブルばっかりやって仕事を疎かにし、国家は反映しないことを危惧していたリー・クワン・ユーも他国に客が流れることだけは絶対に許さなかったようだ。

セントーサとマリーナ地区にギャンブルができるカジノを建設しているのは知っていたが、そのカジノの場所はいったいどこにあるのだろうというのは、あまりカジノ自体には興味が無かったが、箱モノつくりの点から考えると興味があった。それでどの建物かなとおもったら、なんと以前変な建物があるなーと思っていた建物が、まさしくカジノを兼用しているホテル&ショッピングモールだということだったことがわかった。名前は Marina Bay Sands。屋上に船が乗っているような形をした2棟式のビルから構成されている。

Marina Bay Sands へは最寄の地下鉄の駅からバスが運行されているが、これが建設ラッシュの中途半端な地区の表れなのか、駅の案内には「駅前から直行バスが出ている」と書かれていても、いったいどこにそのバス停があるのか全く不親切極まりない。地元の友達も、政府はいつも適当に案内する。でも、案内していないわけじゃないから、口先八寸でいつも政治をしているとバカにしていた。まさしくそのとおりだ。ただ、バス停の場所は分からなくても、Marina Bay Sands は、いま地元シンガポーリアンでは一番人気のスポットなので、ここに行こうとおもっている人たちがバスを待っている場所が嫌でも分かる。政府の不親切な案内も、実は「人が集まればそこが該当の場所だと人民はわかるだろう」と鷹を括っているように見受けられる。

バスでしばらく乗ると、Marina Bay Sands にいくことができる。バスを降りると、まるで最新のホテルの大きな会議室のような奇麗な場所が見えてくる。さすが最新の設備を誇っている場所だとおもう。しばらく進むと、吹き抜け4階建てのモールが見えてくる。実際にはまだこの建物は建設と中であるために、モールといっても、見た目重視のシンガポールでは、一番のメインの場所に面している店だけは
開店をしていて、ちょっと奥まった場所へ行くと、建設している最中という状況だ。ただ、眼下には、まるでベネチアにいるかのような人工運河が流れており、そこにゴンドラが、ベネチアのゴンドラと同じように船頭が歌いながらゴンドラを漕いでいるのが見られる。お客としてここに来た人は、金を払えば、そのゴンドラに乗ることができるが、乗っている時間は賞味10分くらいだけだとおもう。両端が円形になっているゴンドラ乗り場まで乗ることができるという仕組みになっている。価格は忘れた。一番下の階にいくと、簡易的な喫茶エリアにやってくるが、本格的なレストランが、この訪問時には全く開店されていないために、ここにやってきている人たちが、どこでも同じショッピングモールを一通り見て廻ったあとには、この喫茶エリアに全員がやって来る。ところが、このエリアにある店というのが、本当にショボすぎて、全員にサービスを提供できるほどのキャパシティが全く無い。開店させることが最大の目的で、中身の充実さを全く無視した金儲け主義の典型的なやり方を、この眼ではっきりと感じることができた。日本だったら、まずこんな営業開始の方式をとらないだろう。すべての店舗が充分に開店準備ができて初めて開始するというものだ。だから、さすがのシンガポール人たちも、口々に「なんだよー、全然場所がないじゃないかー」と、特に親子連れの人たちが文句を言っていたのが聞こえた。こういう言葉だけはなぜか最近中国語を理解できるようになってしまっている。

一度、建物の外に出てみよう。ちょうど、マーライオンが口から水を噴出している場所の対面にあたる場所に属し、右手を見れば、ドリアン型の建物も見ることができる場所だ。だから、クラークキーから出発しているリバークルーズでしか、昔は見ることができなかった、シンガポールの摩天楼について、これを Marina Bay Sands からみることができるという状態になっているのはおもしろいだろう。でも、一度見れば、飽きる。
さて、また建物の中に戻ってみる。ショッピングモールのほうの建物にいくと、先述したとおり、この建物の存在意義を示すための施設であるカジノが見られる。昼間からひと儲けしたいと企んでいる大陸からの金持ち観光客がひっきりなしに店内に入っていく光景が見られた。ちなみに、このカジノは、入店するだけなら外国人は無料である。ただし、シンガポール政府はシンガポール国民がギャンブル狂にならないようにするために、入場自体に制限を設けた。入店するためには、1人あたり100SGDを払わせるような仕組みにしている。これなら、一般のシンガポール人が、好き勝手にこのカジノへひっきりなしに通ってくることは無いだろう。日本の競馬場みたいに、入場券が100円ですっていうことになったら、どんな貧乏人がやってくるかわからないし、国民全体がギャンブルにはまって、経済発展ができなくなるという危険性をリー・クワン・ユーが一番よく知っているからなのだろうと思う。ただ、無料だからと昼間からギャンブルに興じる中国大陸からの観光客の様子を見ていると、雪駄に半ズボンというような格好で入店するようなひともいるので、金さえ持っていればこのカジノは何でもいいというポリシーなのだろうというのが良くわかった。店内および入り口での写真撮影は禁止なのだそうだ。でも、撮ってしまった。てへっ♪ホテル側の建物に行ってみる。こちらの建物はほぼ全部宿泊施設になっている。宿泊施設のほうがかなり完成されていて、ここに泊まろうとしている客がたくさんチェックインカウンターに集まっている光景が見えた。1泊380SGD以上のホテルに属しているので、当然これは最高ランクに属するだろうが、このホテルは話題騒然のために、いまはとても人気が高い。だから、シンガポールにやって来るビジネスマンはどうかわからないが、デートで使ったり、金持ちの大陸中国人が、すぐにカジノへいけるためなのか、ロビーのチェックインはほとんど中国語の客で騒然となっていた。
さらにその先にはホテル棟の屋上展望台エリアへいける展望ツアーの受付がある。これがまた舐め腐った値段で、展望台にいくためには、一人当たり20SGDも支払わなければならない。ある程度人気があるために、結構チケットを買うためには並ばなければならないのだが、実は外国人だけでこの展望台に行くときには、パスポートの提示が必要になってくる。しかし、地元のシンガポール人が一緒にいると、外国人が含まれていても、基本的には切符を買う人しか提示が求められないので、全く素通りで切符を買うことができるという仕組みになっている。なぜ外国人にパスポートの提示を求めているのかが不明だ。それに、これが全く意味が分からないのだが、屋上展望台でどうやら外部の景色の説明をしてくれるポータブルガイダンスを貸してくれる。これが実は全く役に立たなかった。どのひともそうらしいが、屋上に行くと、番号表示が書いている場所に立てば自動的にガイダンスが流れるというものだったのに、全くそのガイダンスの音声が無い。自分たちだけのガイダンスが壊れているのかと思ってよく見ると、全員のガイダンスが同じ様子だった。故障よりいかに金を客から集めて展望台に揚げさせようという魂胆なのだろうというのが良くわかった。さて、屋上直行便のエレベータに乗ると、約40秒後くらいには到着できる。屋上は、フェンスで囲まれているが、外部の空気を感じることができるつくりになっている。雨が降っていると最悪だ。ただし、景色はなかなか良い。Marina Barrage の方向を見ると、各種建設途中の建物が見ることができるし、Marina Bay のほうを見ると、Ritz Carlton などのホテル群やドリアン型の建物もみることができる。高層ビル群の隙間から、遠く、クラークキーあたりのレンガ屋根も見ることができるのもおもしろい。ただし、この展望台には、いちおうレストランらしき建物だけは見られるが、建物だけがあるだけで営業はしていない。まだ建設途中らしい。だから、飲み物を持たずにここにやってくると、炎天下で展望台に来てしまったら、日干しになってしまう可能性があるから、注意である。

さて、この屋上展望台と壁1枚で仕切られているホテルの屋上のほうにも行くことができるのだが、この際には、展望台にやってきたときに使ったチケットを絶対に無くしてはいけない。帰りに展望台からエレベータで下りる際に、またこのチケットが必要になるからだ。さらにいうと、ホテルの屋上と行き来をする際に、チケットの提示を求められるからでもある。

ホテルの屋上は、これはもう話題騒然になっている、屋上巨大プールの場所に出くわすのである。横長の広いプールは、プールから見ると、まるで地平線の先が断崖絶壁になっているようなつくりになっており、プールサイドから見ると、プールの端の人は、そのまま眼下に地上を見下ろすことができるのではないかというとても興味深いつくりになっているのである。天気がよければ最高の見晴らしになっていることは間違いないだろう。そして、この奇怪な風景は、シンガポールのいま一番の自慢になっている場所であるために、ホテルの宿泊者だけではなく、一般にエレベータを使って上ってきた観光客にも、この素晴らしい設計を世間に知ってもらいたいことがまずは重要であったために、誰でもここに入り込むことができるようになっている。ただし、宿泊者またはエレベータの料金を払った人しか入れないようになっていること自体は、ここでも金儲けの手法を使っていることが抜け目ないとおもう。ただ、この断崖絶壁のプールを作ったこと自体は、絶対一度見るべき場所だろうとは思う。プールに入ることができないので、端はどうのような光景になっているのかは見ることができないが、まさか本当に眼下の地上が見えるようなつくりになっているのであれば、プールから地上にいる嫌な奴に水攻めをしてしまえということができるかもしれないし、病んでいる日本人だったら、もしかしてプールから飛び込み自殺が可能かもしれない・・・なんて考えてしまった。もう少し批判的なことを言うとすれば、先に運行開始をしている東洋最大の観覧車である」シンガポールフライヤー(Singapore Flyer)よりも高い位置に展望台があるために、全くシンガポールフライヤーの存在意義がなくなってしまったような気がする。見える景色も全く同じで、さらに高さが上となると。だいたい、頻繁に故障で営業停止をしているような観覧車に、いまどきのシンガポールの人も興味はなくなってしまっているのではないだろうか?とは思う。Marina Bay Sands
URL : http://www.marinabaysands.com/

1 件のコメント:

おきらくごくらく さんのコメント...

追記ですが、中国語で Marina Bay Sands は「金沙」というらしい。発音は「Jin Sha」。福建語だと「Kim Sha」になります。