2012/09/29

ボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館(ロッテルダム)

ボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館(Museum Boijmans van Beuningen)はアムステルダムの国立博物館にならんで、オランダを代表とする美術館であることは間違いない。オランダ、ベルギーのフランドル地方の画家を中心とした作品が並べられていて、その展示物の多さを舐めていると、あとで館内で「疲れた」ということになる。オランダの絵画が好きな人たちにとっては、ここはもう天国みたいに楽しいと思うことだろう。

開館する時間が11時からというのが、観光客にとってはちょっと嬉しくない遅いスタートなのだが、それもご愛嬌。ミュージアムカルトを持っていればここでは無料で拝観できる。しかし、無料とはいえ、いちおう入館チェックをするので、11時開館同時に人が入ろうとするのだが、結構開館時には長蛇の列ができることになる。11時までなかなか時間を潰せない人は、入口前にあるカフェでお茶でも飲んで時間つぶしでもしていればいい。

建物の入口は、敷地内の内側にあるのだが、建物の入口まえの中には、建物内部から作品全体を眺めることになるのだが、建物全体を刑務所に似立てて、その中に檻を作って、開放的な閉鎖空間という作品を作っているからおもしろい。でも、それは内部の作品を観にいったときにはじめてわかるのだが、それを観るまでは、単なる檻にしか見えず、なんでこんなのがここにあるんだろう、邪魔だなという思いが出てくる。

入場する前にクロークがあったのだが、そのクロークがとても面白い。ロッカーと上着をかけるスペースがあるのだが、ロッカーはいわゆる箱型なのだが、それも全部格子状の透明。駅のコインロッカーのような何も中身が見られないという状態ではないというのもおもしろい。また、コートなどの上着も、まるで狭い店でたくさんの品物を売るかのように、上着を上のほうにかけられるようになっている。どちらも観覧者が自分でそれらのツールを使って預かってもらうという形式だ。

基本的に2次元の絵画の世界についての知識というのは、ほとんど皆無に等しいが、それでも各画家の特徴というのはなんとなく知っているので、それを観る。しかし、フランドルのひとたちの絵画は、まぁ、どれもこれも個性が強い画家ばっかりなので、特徴がありすぎる!さすがの素人の目でもこれらの違いくらいは分かるが、おぉ、これがあの有名な絵ですか!といわれても、それはさぁ・・・?という感じだ。

マグリットやダリのような現代絵画の巨匠なんかもここにはあるので、実に展示物には幅広い。それでも、やっぱりここのメインはブリューゲルの名作「バベルの塔」だろう。これを観ないでここに来たとは言えない。


館内は絵画だけじゃなく、3次元の作品も用意されているのだが、これがまた敷地面積の多くをつかっているのに、そんなに面白くないのである。だから、この建物では、2次元の作品が終わったら、そのまま館内のカフェにいって休憩するのをオススメしたい。

カフェから眺める巨大な庭をも思わせるような公園は、これもひとつの芸術作品と思えば良いだろう。ここが都会とはとても思えない。

ボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館
Museum Boijmans van Beuningen
URL : http://www.boijmans.nl/nl/
Address : Museumpark 18-20, 3015 CX Rotterdam , the Netherlands
Admission Fare : 12.50EUR
Open : Tuesdays to Sundays, 11 am to 5 pm.
Phone : +31 (0)10 44.19.400
Fax : +31 (0)10 43.60.500
E-mail: info@boijmans.nl


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