2012/09/27

NEMO (アムステルダム)

船が沈没していくような形で、緑色の建物がアムステルダムの港に面したところにあるのが、科学技術館である通称「NEMO」と呼ばれるところである。これはカナルクルーズに乗っていると、緑色の巨大な建物が見えて、そこには一体何があるのだろう?という不思議な雰囲気を無機質の建物なのに感じさせてくれるものだ。

駅から運河沿いに歩いていくとNEMOにはいける。地図でみると位置が随分遠いように思われるが、実はそんなに遠くは無い。ただ、建物としてみるときには、ちょっと離れた位置からみないと、この建物が船をモチーフにしたものだと言うのは分からないだろう。特にヨットハーバーのあたりから船の艦板のあたりのように見える場所が一番分かりやすいだろう。だが、中に入ると、全然船の中にいるような感じには思えないところも面白い。複数階に展示エリアが分かれているが、それがあの建物の中にあるのかーというのは、建物を出たあとに初めて気づく。

NEMOは、ミュージアム・カールトの券を持っていれば、無料で入ることができる。そうじゃない人は1人12.5ユーロの入場料が必要だ。ここでもミュージアム・カルトの威力を発揮した。前回のオランダ旅行のときに買っておいて本当に便利だった。

NEMOなんて、九段下にある科学技術館みたいなものと同じで、どうせつまんないだろうなと鷹を括っていたのだが、これがまぁ3時間くらい現地にいることになるくらい楽しませて貰った。もちろん子供も結構たくさんいたのだが、大人も科学を通していろいろなジャンルを勉強し、体験することができるというものだったので、こういう施設が人気があるのは良いことだと思う。ミュンヘンにある「ドイツ博物館」みたいに、どれだけ展示するものがあるんだろうと、丸々1日は費やしてしまうようなものはここには無い。特にオススメは2階エリアにある、科学を体験できる場所だろうと思う。体験することで、「なんでだろう?」という素朴な疑問が理解できるからなのだ。

個人的には3階にあるエリアが結構エロエリアだと思う。とくのも、科学の領域として、人間の発育や出産に関することもテーマに入れているからだ。男女がなぜ愛し合うかとか、セックスとはどういう行為で、それをすることでどういう結果が得られるのかとかなども詳しく説明している。もちろん、それはパネルだけではなく、実物や実例をもとに説明しているのである。実物って言うのはなにかと言うと、コンドームだったり、バイブレータだったり、エロビデオやエロ雑誌などもここでは「快楽」をテーマにして説明されているから面白い。張り型なんかも展示されているので、それを見ているだけで勃起してしまいそうになるのだ。ただ、これを子供が見て、オランダの子はどう思うかということ。教育先端国家であるオランダでは、特に隠し事無しになんでも正しいことを教え込むという特徴がある。エロ系はタブーだから教えないというような馬鹿なことは絶対しない。間違った知識を持って、間違った行動を起こすほうが馬鹿であるという教育方針であるために、日本ではどっかのPTAが鬱陶しいくらいに馬鹿な発言をして教え込まないことも、普段のオランダの子供は教えられているわけである。エロにタブーはこの国には無いのである。
4階は展望台になっているカフェであるが、こちらは内部からいくことはできない。このカフェに行くと言うことは、そこでもう「出口」ということと同義なので、一度外にで他のと同じ。戻ってくることはできない。ただ、4階といえども、結構高い位置にある場所の4階エリアなので、平坦なアムステルダムの景色を見るには、展望と言う意味で丁度良い高さなのかもしれない。建物の内部からカフェにいくと、あんまり気づかないのだが、これが建物の外部からいくことになると、結構面白い。地上からすごい長い階段を上がっていくことでこの展望台カフェにいくことができるのだが、なにしろ4階分をひたすら上がっていかないといけないのだ。

しかし、個人的には1階にあるカフェのほうが好き。北欧デザインっぽいインテリアになっているところが可愛らしい。そんなにここのカフェは混むことは無いだろうが、それでもNEMOにやってきたひとの中では、遊びつかれた後にやってくる場所と言う意味で存在するカフェなんだと思う。自分たちはNEMO開店前に、外で待っているのが辛かったので、このカフェで開店するのを待ちながらカフェラテと紅茶で暖まっていた。
 
それにしても、世界のどこに行っても中国人は本当に嫌われているんだなというのがよくわかった。この落書きはNEMOの前に書かれていたもの。

科学技術館 (NEMO)
URL : http://www.e-nemo.nl/en
Address : Oosterdok 2
Open : 10:00 - 17:00
Admission Fare : 12.50EUR(Museum Kaart : 0.00EUR)

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