2012/09/29

Restaurant Deeg (ユトレヒト)

ユトレヒトに行った夕御飯をどうしようかと考えた。いくつか候補があったのだが、ロッテルダムに帰ってから食べるという案だけは満場一致で却下だった。選んだのはオーガニックレストランの「deeg」。有機栽培された食材しか料理にしないという徹底振りを売りにしているレストランで、オランダではちょっと名の知れたレストランのようである。オランダで御飯ということ自体で、ちょっと気が引けるのだが、それでも料理本というのは結構オランダには売られていて、その中には大抵紹介されているのがこのレストランである。個人的に健康志向なんていうのはどうでも良いとおもっているので、普段から健康に気をつけているような食材や料理を好んで食べているということはない。だから、わざわざ海外に来てまで、こういう店を選ぶ必要は無いと思うのだが、ちょっとおもしろそうだから行ってみることにした。

このレストランの営業時間は夕方の5時半から。ユトレヒトの街並みを散策するのは、実はちょっと前にだいたい終わっていたので、開店と同時に行けばいいやっというくらいの気持ちで、ほんとにちょうど17時半に店に到着するような時間で行ってみた。ところが、店は既にほぼ満員。一体、本当のところは何時から開店していたんだ?と、店の人の首を掴んで詰問したくなるようなくらいだった。ほとんどお客さんは予約を入れている人たちであったため、自分たちみたいにフラっとやってきて食べたいというような不届きものはほとんどいない。運良く、1つのテーブルだけ空きがあったので、そこに通されたが、自分たちの後にやってきた予約無しのカップルは、17時45分の段階で「お断り」になってしまい、店に入れてもらえなかった。だから、この店に行くことが決まっているのであれば、事前に予約を入れておくことをお勧めしたい。
 
ここのレストランはメニュは至極簡単。すべてはセットメニュしかない。これはアムステルダムにあるレストラン「Hemelse Modder」と同じだ。だから、客として入店した人はあまりいくら食べたかというのを気にする必要が全くないのは嬉しいことだ。それもお一人様35ユーロのプランしか存在せず、もっと食いたいとか、もっと少なくてもいいんだけどというようなわがままなリクエストは一切NG。食べる人が料理を作るひとの趣向に合わせて対応せよというのがこの店のコンセプトなのだろう。35ユーロの内訳は、前菜・メイン・デザートから成っており、それぞれのパートで、選択式になっているため、そこから好きなものをチョイスするというものである。

本来なら他のレストランでの紹介をする場合には、自分が選んだものをまずは全部紹介してそのあとに、それぞれのメニュのレビューをするところなのだが、今回はそれぞれのパートで何を選んだかというのを紹介したあとにレビュということにしたいと思う。
 
まずは前菜なのだが、前菜のメニュは6種類あり、その中から3種類を自由選択できるということになっている。しかし、絶対3種類を選択しなければならず、1種類だけでいいというようなことはできない。というのも、前菜は1つの皿に三種類のひと口料理が盛り付けられるようになっており、そこに載せるために客に3種類を選べということになっている。そして、盛られた料理というのが、本当に芸術的で、食べるのがもったいないと思うくらい。ただ、本当にひと口サイズなので、2人でシェアするにも、全くそれができるほどの量はない。だから、感想を互いに言うくらいしかなかったのが残念なところだ。ちなみに、選べられる前菜の種類は下記の6種類だった。

 a. veal tounge with truffle potato and capers in mustard dressing
  b. dutch herring, apple and piccalilli
  c. fish cookie with salad and pickled lemon
  d. baba ganoush with sheep's cheese and flat bread
  e. yellow paprika and beetroot with almonds and balsamic vinegar
  f. ribbed celery, apple and walnuts in roquefort dressing

同じものを選んだのではつまらないので、2人で3つずつ分け合ったが、選んだのは「b/e/f」と「a/c/d」である。これらの6種類は季節によって、適宜、変えているようだ。1つ1つの料理についてコメントしたいところではあるが、どれも美味い。全く癖があるようなものがひとつもなく、もっと食べたいとは思うのだが、その欲望を3つある料理に分散させることで、別の料理を食べることに向けよと、料理人のほうが挑戦状を投げつけてきたという感じだった。
 
 続いてメインコース。こちらも6種類の料理があったのだが、そのうち2種類を選ぶことにした。

 ・ sirloin steak of calf with green asparagus and Bearnaise
  ・ sweet paprika filled with seitan and scamorza with couscous of cauliflower and fried onion rings

グリーンアスパラガスを敷いた上に、薄切りにしたサーロインステーキを持ってきたほうは味はなんとなくわかる。が、ここにひと癖違ったソースを使っているところがこの店の売りだろうと思うのだ。ホワイトソースをベースにしたソースががかっており、これがマイルドの味付けにしてくれるので、肉の臭みが全くなくなるというもの。もう1つのメインコースである魚のほうだが、こちらはチーズ好きな人にとっては涎モノ。
 
 
デザートも6種類のセットメニュしかないのだが、それがいやおう無しに運ばれる。説明をしてくれたのだが、どれがなんなのか、メモるのがしなかったので、もうすっかり忘れた。
店の雰囲気は全体的にすっきりしたものであり、いわゆるスタイリッシュな感じだ。女性には人気が出てきそうなインテリアだとは思われる。ただ、面白いのはトイレ。なぜトイレの扉があんなデザインなのだ?とレストラン内部のインテリアとは全く相反するようなデザインにびっくりした。

Restaurant deeg
URL : http://www.restaurantdeeg.nl
Address : lange nieuwstraat 71, 3512 pe utrecht
Phone : 030-2331104
Open : 17:30~22:00
       ランチ営業はしていないが、10人以上の予約があれば対応するとのこと。

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