2012/09/29

De Ballentent (ロッテルダム)

ロッテルダムの港が見える位置にあるレストランとして地元でも結構人気があることで有名らしいのだが、これがまた実際に行ってみたところ、海辺の飲兵衛の溜まり場じゃないか、ここは!とおもったのが、「De Ballentent」という名前のレストラン。見た目は、掘っ立て小屋を永続的に存続してしまっているというような佇まいなのだが、決して季節営業というわけじゃなく、年中営業しているところだ。

レストランとしては、オランダ料理というわけじゃなく、世界の人たちが好きそうな料理を出しているところなので、ちょっとまともなマクドナルドという感じだと思ったのが正直の感想。アメリカあたりならよくありがちな、ファーストフードまではいかないが、ダイナミックではあるが繊細さが無い料理を提供するところである。だから、気兼ねなく、なんのドレスアップもする必要もなく、ちょっと海辺に行って、腹減ったから入ってみようかという感覚で行くには丁度良いところである。

だいたいが、ここはレストランの面構えをしているのにも関わらず、自分たちがこの店に入ったときには、ほとんどの客が飲みしかしておらず、まともに料理を食べているというのは自分たちだけという不思議な環境だった。だから、飲んだくれている人たちにとって、アジア人がなにやら大量に料理を注文しているのだが、あいつらは一体なんなんだ?というような好奇な目でジロジロ観られていた。飲兵衛オヤジたちに混ざって、フーテンの寅さんのごとく、その場でみんな仲良しという状態になり、わいわい騒ぐんであれば楽しいかもしれないが、そんな気分には全くなれないので、ジロジロ観られても知らん振りしていることにした。

もちろん最初はビールを飲むことから始まるのだが、普通にオランダのビールを飲むというのではつまんないので、オランダにいるのに、ベルギーのビールを飲んで、ベルギーにいる気分に浸る。ベルギーはビール大国なので、種類が大変多いため、そのままオランダにもベルギーのビールが一般的に浸透している。いまでは日本でもベルギーのビールは気軽に手に入るので便利だが、オランダあたりならミネラルウォーターなみに安いのも嬉しい。

まずはこれ。
・Westmakke Dubbel beer
・Mort Subite Original Kriek
そのあとに頼んだ注文は下記の通り。
・Half a chicken, grilled and served with vegetable & French fried : EUR 10.50
・Meat Ball with bread : EUR 4.30
・Pork fillet with mushroom & cream : EUR 15.00

注文したのは良いのだが、そのあとが酷かった。なにしろ、全く料理を持ってこないのである。飲みの注文はさっさと持ってくるし、なくなったら、すぐに「他にいる?」というのを聞いてくれるのは嬉しい。それはいいんだが、こっちは腹減っているんだから、さっさと料理をもってこいとは思うのだが、これが本当に遅い。料理人は1人なのか?それともそんなに複雑な料理なのか?と勘ぐってしまうくらい遅い。だいたい、日本料理やフランス料理みたいに手の込んでいる料理なら、多少遅くなったってそれは我慢できる。アメリカ料理のどうしようもないようなものに、ちょっと毛が生えた程度のもので、そんな門悪く言えば、電子レンジでチンすればすぐにできるだろうというような料理ばかりしか頼んでいないのだが、結局注文をしてから1時間くらいかかって出てきた。もうビールで腹いっぱいになった状態で御飯が出てきたので、もう別に御飯が要らないやっというようなことを思うようになった。

さて、料理が出てきたので、1つずつの皿についてみてみようとおもう。

まずは「ここはスウェーデンか?」と思ってしまったのだが、お勧め料理と書かれていたメニュに「ミートボール」というのがあった。石井のお弁当君に入っているようなミートボールが名物ってどういうこと?とメニュを見たときに思ったのだが、実際にはちょっと違った。小さいサイズのミートボールというのではなくテニスボールサイズくらいの大きさのミートボールなのである。味としては、濃いソースのかかったミートボールで、冷凍食品のミートボールの巨大版をそのままにした感じなので、味は悪くない。が、食文化の発達している日本から見ると、この程度のミートボールで「美味い!」とは決して思えない。むしろ、これは料理なのか?という分野に入ってしまう。ただ、あそこまで塊になっていると、見た目はそんなに量が多いというように思えないのだが、これが結局肉の塊なので、実は量が多い。見た目に騙されてはいけない女性みたいなものだ。しかし、なんで一緒に食パンが載っているのか!?謎すぎる。
一番ここの店で美味かったとおもったのが、豚肉のフィレのマッシュルームクリーム掻けの料理。豚肉だから安心した味だというところもあるんだろうが、きのこソースのマイルドな味とマッチングしたからなんだろうと思う。付け合せの煮た野菜は、はっきりいって不味いのだが、豚肉は本当に美味い。このレストランではミートボールではなく、この料理を食べてみて欲しいと思う。
最後は、付けたしみたいに注文をした肉の惣菜セットみたいなもの。これはフライドポテトと一緒に出てきたのだが、ちょっとお腹が満たされるのが足らないな?とおもったときには頼めば良いのだろうが、飲みの料理としては最高だろう。ドイツあたりで、ソーセージのセットを頼んでビールガブ飲みというのは定番だろうが、それと同じようなことをここでもしたいというのであれば、この料理が最高。
 
店内はいまどきどこから見つけてきたのかよくわからないが、コインを入れたらレコードがかかるジュークボックスがあったり、ピンボールの台があったりするから、ここはバーなのか?と思ってしまう。が、そうじゃない、レストランなのである。夜になると海の風景が全く見えなくなるので、できれば、昼ご飯の時間帯にいくのがいいんじゃないのだろうか?

De Ballentent Restaurant
URL : http://www.deballentent.nl/
Open : 9:00~23:00
Address : Parkkade 1, 3016 GN Rotterdam
Phone : 010-4360462

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