2013/09/28

Medcalf (ロンドン)

大英博物館に行ったあと、ご飯を食べるところをどうしようかと悩んでいたのだが、街中をあんまり歩いていなかったこともあるので、散歩も兼ねて、少し歩ける範囲で遠いところに行ってみようと思った。ただし、帰りは地下鉄駅から比較的近く、そして帰りやすいところを選んだつもり。と、思ったのだが、実際にはどの駅からもちょっと遠いところになってしまった。

しかし、ちょっとオシャレな感じがする店構えになっているのが「Medcalf」という名前のイギリス料理のレストランである。今回の滞在では、できるだけ「まずい」と言われているイギリス料理にチャレンジして、どれだけ不味いのか、実は美味いのではないか?というのを確かめるために徹底しようと思った。そして、今回選んだのも、イギリス料理という名前で売っているレストランである。

店は京都に存在する店のように、入口は狭く、奥に長く広いというものだった。そして全体的には木造を生かしたつくりになっており、なんとなくイギリスの田舎の方に来たような雰囲気を感じさせてくれるところだった。そして、傍に学校があるのかどうかはわからないが、妙に学生がたくさんいて、このあたりは学生街の真ん中なのかなという気がしたのだが、その学生がたくさん集まる場所に面した通りにあるためか、他の店も学生の来客が多いような感じがした。そして、他のロンドン市内のレストランに比べると、やっぱり学生を対象とした商売をしているためなのかどうかはわからないが、ちょっとだけ値段が安いと思う。
 
店に入ると、たぶんこのあたりに住んでいると思われる日本人が実はこの店ではかなりたくさん見かけた。他の観光スポットでもあんまり日本人を見なかったと思っていたのに、なんでこんな狭い店に、日本人がたくさん集まるの?という不思議。でも、日本のガイドブックには載っていないので、地元の大学に通っている人だと思っている。それを裏付けるように、その日本人たちに友達と思われる人たちが気軽に声をかけていたようだったし、互いに顔見知りのようだったのでそう思ったのだ。1人でフラっとやってきている男性もいれば、友達とワイワイ喋りながらご飯を食べている女性たちもいた。どちらも日本人。

そういえば、このレストランの店を最初は傍まで行っていたのにどこにあるんかわからなかった。住所から考えると、ショッピングモールかまさかの教会の中?と思ったりも下のだが、ちゃんと個別に店として存在していたことがあとから分かる。こういうときに、GPS付きのスマホをもって歩いてたほうが良かったと後悔した。

接客をしてくれた店員も感じのいい雰囲気の若いひとが切盛りをしているようだった。厨房のほうはわからないのだが、接客をしている店員の様子をみると、その店員は男性2人、女性1人のどのひともとても丁寧にお客さんに応対しているし、その丁寧な応対が他の一流レストランでも負けないような応対だったのにはビックリした。とは言っても、この店は一流レストランのような気取った店ではなく、カジュアルの中にも騒々しさはなく、かといってあまりにもフレンドリーな振る舞いはしないという、おとなしい日本人にとっては丁度良い丁寧さだった。おそらくアメリカ人みたいに、どこでも楽しく騒ごうというような人たちにとっては、カジュアルのくせになんでそんなに堅苦しい感じだろうか。

店員の丁寧さと全く逆で、ここに来る客はやっぱり学生(だと思っている)が多いので、おとなしく店で料理を食べるということはしない。友達と一緒にやってきてワイワイしながら楽しく食べるというようなところになっていた。それはまるでスタバで楽しくおしゃべりをしている女子学生が集まっているかのような光景も見られる。もちろん店側も「静かにしろ」なんていう野暮なことは全く言うわけがない。お客さんが楽しければそれはいいのだという方針。そして、ここは少人数でのパーティができるように、一般のひとたちとはちょっと離れたところに中部屋を用意をしていて、そこでなら好き勝手に騒いでくれというようなスペースがあるところも人気の理由なのだろうと思う。
さて、ここで食べた料理は以下の通り。

・Cornish sardines, capers & shallots £5.95
・Confit Duck, beetroot, honey dressing £6.25
・Blythburgh pork belly, long stem broccoli & apple £14.95
・Dorset crab, samphire, fennel & dill mayonnaise £13.50

前菜にはイワシのサラダと鴨肉の細切りを頼んでみたのだが、このイワシのサラダがちょうどいい塩味で、これまで食べていた料理がほとんど塩分が少なかったためになんとなく味が足らないなーと思っていたから、久しぶりに「料理」を食べたような気がした。これまで口に入れていたのは、料理ではなく「食べもの」だったと言えよう。でも、これもまたイギリス料理であるようで、イギリス料理の概念がこの時点でだいぶ変わってしまった。そして、カモのコンフィなのだが、こちらは甘く蜂蜜ソースで和えているものだったので、これもまた美味し。おやおや?イギリス料理って実は追求をすると美味いんじゃないのか?と思い始めてきた。
 
メインは、蟹の料理と豚の料理。蟹は、大き目の甲羅を持つ蟹の脚の部分を解して、全部それを甲羅に詰め込んだものだった。それをマヨネーズで和えているという日本ではちょっと考えられないような料理ではあったのだが、これもこれでありだな?と思った。豚肉のほうは角煮と豚足の中間みたいなものであるが、表面がパリッと香ばしく揚げていたもの。どちらも見た目よりも実はボリュームがあって、最初皿が運ばれたときに「これだけ?」とおもったのだが、全然物足りた。
 

Medcalf
URL : http://medcalfbar.co.uk/
Address : 38-40 Exmouth Market | Clerkenwell, London EC1R 4QE, England
Phone : 020-7833-3533

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