2013/09/28

ウォータールー駅(ロンドン)

ロンドンでも有数の大きな駅であるウォータールー駅(Waterloo)は、1日の乗降客数の多さから言っても、新宿駅に引けをとらないところだと思う。国鉄線の始発駅であることはもちろんであるが、3本の地下鉄が通っているので、その乗り換え客数の多さからも、常に大混雑の駅である。
駅のコンコースは巨大な1つの改札口があり、そこが横長にあるために、駅全体が大きいものと感じられるのだが、それは奥行きもそうだが、天井の高さも高いということによるところが大きい。目に見えるところが全部プラットフォームという形式は、ヨーロッパのターミナル駅には良くありがちなつくりではある。プラットフォームの数は全部で24.これだけ大きいのは東京駅の新幹線ホームも含んだくらいの数だとおもうが、それが全部横一列に並んでいるのは本当に壮観。

zone1内に駅が存在しているからとは思われるが、遠出をする旅行者以外のひとたちは、特に切符を買っている様子もなく、もともと持っているTravel Card類で改札を通っている。そう、ここは日本と同じく、全部が自動改札方式になっており、ヨーロッパの多くの駅にありがちな、改札口が存在しないでそのまますぐにプラットフォームに行けるというスタイルではない。プラットフォームでお見送りという場合においても、入場券の購入は必要になるため、ヨーロッパらしい情緒はここには存在しないのである。Travel CardはSuicaやPasmoと同じ役割を持っているために、すべての交通機関で共通で利用することができるというために、こういう芸当ができるのだが、遠方への旅行の際に、適用範囲が異なるということもあるが、特急料金や利用時間帯による値段がめちゃくちゃ異なる料金体系を採用しているイギリスの国鉄では、一般人がその料金の仕組みを知った上で、自分の持っているカードが適用範囲かどうかというのは知りようもないと思う。
実際に切符を買ってみればわかることなのだが、まず第一にこれだけ大きな駅にも関わらず、ほとんど人がいる切符売り場が存在しない。コンコース内にたくさん存在している自動販売機で購入することになる。自動販売機は、クレジットカードが使えるものと現金しか使えないものと分かれているので、自分のサイフと相談してから考えれば良い。その自動販売機なのだが、日本の鉄道のように切符売り場の上のところに路線図が書いてあって、自分がいまいるところから目的地のまでの料金が記載されているということはまず存在しない。なぜなら、そんなことをしたら、ヨーロッパ全部を記載しなければならなくなるからだ。いまやドーバー海峡も鉄道網で繋がっているために、イギリス国内だけというのが鉄道であるとは言えなくなったからである。さて、それからいざ切符を買うときに、片道、往復の選択があるのは普通。その次に、ピーク時間も有効にするか、オフピーク時間だけの有効かという選択もある。これによってかなり値段が異なるので、もう料金を考えるのがとても面倒くさい。

「次は○○行きの電車」という表記の仕方が、日本とは全く異なる。日本だと、何番線から出て行く電車は、どこどこ方面の電車であるというのが決まっている。よって、そのプラットフォームに掲示される電車の案内だけを気にしていれば良い。ところが、ウォータールー駅の場合は、ターミナル駅であるために、どこの番線から出発しようが、すべてが始発駅扱いになるために、どこ行きが何番線からというのは全く決まっていない。じゃ、どうやって乗客は自分が乗るべき電車を区別するのかということになるのだが、それは改札口に丈夫に表示される、巨大な電光掲示板を見ることになる。そこに、近々に出発する10個くらいの電車が表示されるのだが、その順番は、出発時間ごとに並べられる。方面や行き先とは全く関係ない。だから、この表記方法を知らないで電光掲示板を見ようとすると、最初はなんのこっちゃ?ということになる。朝の通勤時間帯、もしくはそれよりちょっと後の時間だと、短期間にたくさんの電車が発車するために、頻繁に表示が変わる。だから、自分が乗る電車がどこなのかというのを確認したいひとたちが、電光掲示板をずっと見ていて確認しているというのを良く見かけるのがここの駅の特徴である。決して、ビシッと決めているサラリーマンが暇そうに上を向いているというわけではないのだ。
駅構内にはもちろんトイレが存在する。が、日本の駅のように無料で使えるわけじゃない。1回あたり30ペンス。トイレ入口のところには両替機もあるので、小銭がない人はそれを使うことにしたらいい。トイレのおばさんもいるときもあるし、いないときもあるのだが、ギリギリガマンしている人にとっては、この料金支払いの面倒くささにはヘキヘキすることだろう。でも、有料であるだけあって、トイレは結構綺麗である。

そして、電車の旅になるのであれば、弁当・・と言いたいところだが、ここはイギリス、そんなものが発達しているわけがない。しかし、コンビニは存在しているので、そこでなにか飲み物や食べものを買い入れて長距離電車に乗るというのはありだ。
そういえば、以前はこのウォータールー駅が、大陸と結ぶユーロスターの発着駅だったのに、いつの間にかその役割を他駅に渡してしまっていた。いまやユーロスターの駅はセント・パンクラス駅(St. Pancras)に渡した。ウォータールー駅はテムズ川の南側で中心街に近かったが、セント・パンクラス駅はテムズ川の北部のそれもちょっと北側に位置するので、移動するのが少し面倒くさい。ベルギーやフランスからやってくる場合には、どこの駅に到着するか事前に確認しておいたほうが良い。

しかし、ウォータールーという名前を聞くと、ABBAの名曲「ウォータールー」のことを思い出すのだが、ここで言うところのウォータールーは、ナポレオンが降伏したベルギーの戦場であるウォータールーのことであるため、イギリスのこの駅とはまーったくといいほど関係ない。

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