2013/05/11

コインブラへ

ポルトガル全体には世界遺産の場所はたくさんあるのだが、その1つが、ポルトガル中部にあるコインブラ。こちらは街全体が世界遺産みたいなものだが、特に権威があり古いコインブラ大学があるから、是非ポルトガル滞在中には行きたいところである。コインブラに行くには電車で行くのが一番便利だ。なにしろ、コインブラまではポルト行きなどの電車に乗れば、2時間くらいで到着する。電車に乗るときには、特に北部方面に行くには、サンタ・アポローニア駅から行くことになる。
サンタ・アポローニア駅から特急列車に乗り、コインブラB駅というところまでこの電車に乗るといい。途中にほとんど停車しないので、乗っていると、あっという間にコインブラB駅に到着するような感じになる。しかし、目的のコインブラ市街地と言うのはこのコインブラB駅ではない。コインブラB駅から、実際のコインブラ駅は盲腸のようになっている支線に乗っていかないといけない。しかし、実はこの支線、約15分おきくらいに運行している電車なので、そんなに待つことは無い。どちらかというと、特急列車の運行を事前に調べて、それにあわせて行動したほうがいいだろうと思う。そして、サンタ・アポローニア駅では単純に「コインブラまで」と言うと、コインブラBまでの特急券+乗車券をくれるのだが、コインブラB駅までの切符だったとしても、コインブラ駅までは乗れる。コインブラB駅までの切符を持っている人は、必然的にコインブラ駅までいくことが出来るようなのである。
コインブラまでは特急電車に乗っていけば楽勝といっても、毎時1本は運行しているけど、毎時同じ分に運行しているとは限らないので、事前にポルトガル国鉄の鉄道時刻表で、自分が乗ろうとする列車の発車時刻くらいは調べておいたほうがいい。東京の鉄道みたいに頻繁に電車が来る環境に慣れていると、自分の行動はあまり鉄道の時間に依存しなくてもいいということになりがちだが、鉄道の本数が少ない地方のひとのほうが、自分たちの行動を公共の交通網にあわせて行動するっていうのには慣れていると思う。
切符は普通に駅構内にある切符売り場で買えばよく、コインブラに行く特急列車はすべて指定席であるため、指定席券を持っていない人はこの電車には乗れない。これは、都市間急行のインテルシダーデ(Intercidade, IC)も長距離特急のアルファ・ベンドゥラール(Alfa Pendular, AP)も両方のタイプの列車にいえることだが、かならず指定席券が必要になっているため、切符さえ確保できれば、快適に座っていくことができる。しかし、切符を買うと、切符に座席番号が記載されているのだが、並びで2人分買ったとしても、その番号を最初に見たときに「これは並んだ席じゃない!」と駅員に怒ってはいけない。日本の感覚では、左右の座席がアルファベット順に並んでいて、縦の列は数字が昇順・降順で並んでいるというのが一般的。ヨーロッパの列車の多くの場合は、この法則には全く合致しない。ポルトガルの列車の場合も実は同じであり、縦の列は、確かに数字の昇順・降順にはなっているのだが、実はちょっと複雑な方式になっており、座席の番号が2桁または3桁になっているとき、2桁の場合は最初の1桁、3桁の場合は最初の2桁が縦の列を示す。縦の列といえども、前後で奇数と偶数が交互になっている。もう少し言うと、最初の1桁または2桁の数字は横2列分の束だと思ったら良いのである。その束をもう少し分解すると、それは最後の1桁を意味することになる。前後で奇数・偶数になると述べたが、左右も左から若番号が並んでくるという方式ではない。つまり、1-3-5-7/2-4-6-8 という数字で並んでいるのではない。窓側が若い番号、通路側が老番号となっている。そして、もっと解らないのが、左が若いほう、右が老番号ということになっているのであればいいのだが、そうじゃない並びになっていること。つまり、横の列の並びというのは、1-7-5-3/2-8-6-4 という数字の並びになっているのである。これは日本人の感覚では、すんなり理解できない。でも、列車の席には番号がついているので、それを見ればわかる。

 72-78 通 76-74
 71-77 路 75-73
 62-68 通 66-64
 61-67 路 65-63
 52-58 通 56-54
 51-57 路 55-53
さて、全席指定席車両だというのにも関わらず、結構「券さえ持っていれば好きなところを座ってもいいんだろう?」的なおきらくごくらくな考えを持っているバカ観光客も結構いるから注意である。この時も、「空いている~」と乗り込んできたアメリカ人馬鹿っプルが好き勝手に、両向かいになる席を確保。ところが、そこへ子供2人を連れてきた地元のお母さんが乗り込んできた。実家から移動するためなのか、ホームには親戚一同がお別れにやってきており、本来自分が持っている席であれば、自席から窓を開けて、ホームの親戚一同と談笑しながら電車は動くという、絵に描いたような光景を体験できるところだったが、このバカアメリカ人が席を占領しており、おとなしいポルトガル人は「そこはあたしたちの席」とアメリカ人に英語で言えるわけもなく、電車が駅を離れるまでは、通路のところに3人が立って「バイバイ~」とやっていた。バカカップルは、両向かいになっている4席の窓側2席を占領しているから、子供を向かい合わせにそのバカっプルの横におかあさんは座らせる。なぜならそこは自分たちの席だからだ。お母さんは、終始子供にお菓子食べるかとか、いろいろ話をかけているので、バカっプルも「なんかおかしい・・・」と思ったのあろう。そういうところに車掌がやってきて切符のチェックをし始めた。子連れのお母さんはアメリカ人に文句を言いたいが英語が話せないので文句を言えないようで車掌に席のことを説明する。代わりに車掌がアメリカ人に「どけ」と説明する。バツが悪そうにいそいそとアメリカ人たちは移動した。あのひとたち、たぶん切符に記載されている文字の意味が解らないんだろう。たぶんアラビア数字さえ読めないんじゃないのか?

このときにはアメリカ人は文句を言ってこなかったのだが、フランス人はもっとタチが悪くて、「他に席がいくらでもあるでしょー?あたしがこの席を先に取ったんだから、他にいどうしなさいよー。ぐちゃぐちゃうるさいわねー」と文句を言っている黒人の「あたしはパリで活躍しているのよ~」と田舎生まれか移民のくせに高飛車になっている女が旅行客が予約した席を勝手に座って、めちゃくちゃなことを言っていたのを目撃していたことがある。そのときに車掌がやってきて、旅行者が席の説明をしたときに「だからなにが悪いのよ。他にいけばいいじゃない~」と黒人のねえちゃんが車掌に言ったら、「強制的に車両から引っ張り出されて、次の駅で強制降車させた」というのを見たことがある。
コインブラB駅からは、ホーム反対側のところにコインブラA駅行きの電車が走っているので、それに乗ってコインブラへ。だいたい5分くらいで到着だ。コインブラA駅は盲腸路線の終着駅になっているので、寝ていればそのまま到着できる。

0 件のコメント: