2014/01/04

サイパンのクリスマス

常夏のサイパンでクリスマスの時期はどうなっているのかというのは、四季がある日本にいるとよくわからないのだが、実際に来てみて、冬の代表的な風物詩を南国の人がどのように楽しんでいるのかというのはなんとなく分かった。

髭面で白と赤のコートを着ているようなサンタクロースのイメージは、コカコーラが世界中に大宣伝して、もうすっかり普通に染み付いてしまったものだが、そのままの姿で南国のサイパンで登場したら、おそらくモバイルサウナの状態になって、着ぐるみ状態になっている人はすぐに逆上せてしまうことだろう。

それではサイパンのクリスマスはどうなっているかというと、いちおうクリスマスツリーなるものは存在する。しかし、季節があるエリアで行われているクリスマスツリーのように、大きなもみの木にいろいろなデコレーションがついているようなものを想像してはいけない。サイパンは今ではすっかり寂れた観光地であるため、そんなに言うほど景気が良いわけでもないため、祝うために支出としてお金がどれだけ出されているかというと、たぶんそんなに金が使われているわけじゃない。もみの木に代わるものは、簡単に探せたとしても、飾りつけには金をかけられない。でも、ライトアップをして煌びやかにしたいという欲望はあるので、実現方法としては、空きペットボトルを利用したデコレーション。遠目で見たら、透明なのでキラキラ光っていて良いと思うのだが、近くで見ると幻滅する。

それが見られるのは、サイパンのメインストリートからちょっと横道にそれたところのプロムナードであり、そこがDFS以外のところで唯一クリスマスツリーを飾っているところだった。

おもしろいのは、そのメインの裏道のところに人が集まっているのは良いのだが、地元の子供たちが阿波踊りを踊っていた。男の子も女の子もどちらも男踊りをしていた。本当の阿波踊りは、女の子は女踊りをするところなのに違う踊り方をしていた。たぶんこれは阿波踊りを根付かせた人が男だったんだろうと思うのと、女踊りを教えられる人がいなかったんだろうなというのが分かった。でも、阿波踊りを踊っているのは、在サイパンの日本人または日本人の子孫が踊っているのかと言うと、そうでもない。サイパンっ子が上手に阿波踊りを踊っているのだ。それも義務的に踊らされているというのではなく、楽しんでいるように踊っているのが面白い。なにしろ、サイパンは実は阿波踊りが何かにつけて踊られている、とても不思議な場所なのだ。阿波踊り大会なんていうのもあるようだ。

0 件のコメント: