2014/01/04

サイパンの海

ホテルには専用のビーチがあり、そこにはホテルの係員が監視を兼ねているため、安全面としては大丈夫なのだが、いかんせん、ビーチといっても砂浜ではなく、ごつごつした岩場のようなところなので、そこで寝そべってのんびりするというようなことはここではできない。でも、サイパンにはどこか絶対砂浜のビーチがあるんだろうというのは、前回のサイパン渡航のあとに想像していたので、ちょっと調査してみた。

ホテルの傍ではあるが、パブリックビーチになっている場所がある。その名前はウィングビーチ(Wing Beach)。いちおう、地図にもビーチの名前が書いてあったし、ホテルの敷地を出て、最初の道をすぐ海側に折れ、そのまま道沿いを歩いていくと、そこがビーチだというようなことを地図から読み取れたので、なんだちゃんと道があるんだと思っていた。ただ、それはあくまでも日本にいるときにgoogle mapを見ながら思ったこと。

実際に、ホテルの敷地を出て、地図どおりに最初の道を曲がろうとした。その時点で驚いた。ホテル前はちゃんとしたアスファルト道路になっており、それと同じような快適な道が存在すると思っていたからだ。そうしたら、該当する道は、いきなり轍が存在する未舗装の土の道。たまたま珊瑚礁地帯になっているから、雨でもそんなに削れることはないために幸いにも道になっているが、これ、普通だったら道自体に雑草が生えまくっているところになっていただろうとは思う。しかし、幸いにも横に広いアメ車でも通れるくらいの道幅になっているので、それはそれで歩きやすかった。
それよりも、この未舗装の道に曲がるときには、ちょっと興味ある看板を見つけた。普通の不動産看板なのだが、その看板、描かれている該当の土地の広さがハンパない。なんと5万坪!168,000平方スクウェアなのだ。それを貸すか売りますと書いてあって、おうしようもない土地なので、だれか使ってくんない?というのがありありと分かるような看板だった。寂れまくっているサイパンで、いまさらこんなに広い土地を買って、なにかしようと思っている人って、世界にいるんだろうか?野菜も作れない珊瑚礁の土地で、なにをしろというのだろうか?老後のバカンスとして過ごすにはいいかもしれないが、雑草が背丈以上にも伸びているような土地を整地するだけで死んでしまうんじゃないのだろうか?
未舗装の通りは、Chalan Pale Arnold 通りという名前。このとおりは、そのまま道沿いを歩いていくといいのだが、途中から、海岸に平行して道がずっと真っ直ぐいくことになる。道幅は車が通れるくらいあるから、まぁいいとしても、一体どこまでいけば海にいけるのだ?と段々不安になってくる。でも、すぐ左を見ると海が見える。見えるのに海にいけない。どうしたらいいのか?

道を歩いていると、途中で「海がめ産卵地域」という看板が出てきた。ここが正しいウイングビーチの入口なのかどうかはわからない。が、ようやく海とつなぐ道らしいものがあったものだから、そこを通ってみる。しかし、この道、道とはいえないくらいジャングルのような鬱蒼とした草が生い茂る道であるため、ちょっとこの道を通るのはイヤだなと思い始めた。しかし、後から分かったことなのだが、こんなところから海に出るのではなく、未舗装の車道の終点近くからビーチに出るところがあるらしく、そこから海に出るのがいい。
ウィングビーチはあまり人が来ないところみたいで、波は穏やかな場合だと、本当にのんびりできる場所だとおもう。しかし、ここには海を監視するひとは誰もいない。だから、小さい子供づれのひとが来るのはあまりお勧めしない。やはり監視員や救命員がいないようなところで小さい子を遊ばせるのは止めさせた方が良い。
 
 
 
残念ながら滞在中は、風と波が高かったので、あまり沖のほうには行くことができなかった。このあたりはずいぶん沖のほうまで遠浅であるために、基本的には足が届く場所が沖まで続く。しかし、その砂地の上にある波が高い場合には、どんなに浅くても波の力には敵わないので、場所によっては足がつくのに、波のせいで沖に足が持っていかれるという場所もあるから注意だ。波は恐ろしい。

それでも、ここは観光客がツアーとして来るくらい実は砂地のビーチとしては有名なところのようなので、地元の人に連れられてやって来ている日本人親子もいたのだが、波が高いので、そこで海水浴をするというのはちょっと無理のようで、小さい子供は残念がっていた。

サイパンの浅瀬には綺麗な熱帯魚らしいものはあんまりおらず、どうでもいいようなベラのようなつまんない魚がたくさんいた。それでも何も魚がいないような場所よりはいいだろう。
そうそう、サイパンの海で泳ぐのであれば、是非やって欲しいことがある。ホテルやレストランではパンがご飯と一緒に出てくるのだが、そのパンを食べないで持って帰って、海でパンをちぎってみてみよう。またはパンの代わりにクッキーでもいい。そうすると、どっから集まってくるのかわからないが、魚がめちゃくちゃたくさんやってきて、気持ち悪いくらいの状態になれる。ただ、綺麗な魚がやってくるわけじゃないので、写真写りとしてはあんまりよくないとはおもう。一番のお勧めは、クッキーのマリーかムーンライトであろう。パンだと柔らかすぎて、海に入った途端にふにゃふにゃになるからだ。

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