2014/01/04

2014年の新年末廣亭

新年の初詣と同様に自分のなかでは既に恒例になっている新年末廣亭の落語を聞きに、またしても朝っぱらから並んでいくことにした。今年の新年興行は、ほとんど例年と同じような人たちだったので、見えていても安心だった。

さて、いつも第二部から見ることにしているので、それにあわせて並ぶようにしている。今年もちょうど第一部が始まる時間にあわせて並び始めれば良いかなと思って、11時ごろに末広亭に到着できるように家を出た。たぶんまた一番前に並べるだろうと思っていたら、なんと自分より早くから並んでいる人が1人居た!物好きにもほどがあると思うのだが、おそらくどこかのウェブサイトで「すごい並ぶから早く行ったほうがいい」というのを鵜呑みにして並んだんだろう。たぶん、そういう情報を書いている人の1人は自分なので、自業自得であるというのは否めない。12時ごろまでは、その人と実は2人きりの並びが続いた。

ところが、いつもなら入口傍にある切符売り場あたりを先頭に末廣亭がある建物側に沿ってずらっと並ばせるのだが、今年は違った。末廣亭がある建物側ではなく、道の逆側に並ばせていたのだ。おそらく末廣亭の並びにある店は、正月から商売をやっている店が結構あって、その店に列が邪魔をして入れないというクレームがあったんだろうとおもう。道の逆側はどちらかというと、夜に開店する店が多いので、昼間に列で並んでもなんの影響も無い。たぶん、そういう配慮から列の出来方が変わったのだろうと思う。しかし、列の出来方が変わったとしても、やはり第二部が始まる前までにできる列の長さは、いつもと同じでかなり長い。

それにしても興行として毎年行っていることだとはいえ、なんでこうも末廣亭のスタッフのひとたちは、客の出入りをマネージメントできないんだろうか?と思う。これだけは全く進歩しない。正月ボケで頭がまだ酒から抜けていないからなのだろうかわからない。長蛇の列になっている様子について、なんの手はずも打たないし、第二部ではなく第一部を途中からでもいいから観たいという人がいた場合も処理できないみたいだし。さらにいうと、いつも表に出している火鉢の前で木偶の坊のように座っている図体がでかいだけの人は一体なにをしているんだろうか?責任者のオッサンだけは頑張って仕事をしているし、周りの店にも仁義を切っているところは素晴らしい。この人だけは仕事が出来る人だと思う。

出演者のネタはいつもの通りというのは、安心してみていられる反面、厭きて来るというのもある。小遊三、歌若、歌丸の持ちネタは去年と同じであり、落とし方も同じなので、こういうベテランの人も、お披露目公演で毎日やるのも面倒くさいということもあるのだろうが、いちおう長年やっているプロなんだから、もうちょっとネタを換えて欲しいとおもうところだ。自分の弟子が出演していたりもするんだから、それならお手本として見せて欲しいところ。そういえば、ベテランでは、鶴光が今年は出ていなかったような気がする。

落語の合間に出てくる芸人を「色物」というが、その色物の代表的なものは奇術と紙きりだと思っている。今年は紙きりの人はとても素晴らしい芸を見せていたと思う。別に型紙があるわけでもなんでもないが、客から御題を貰って、即効でなんでも作ってしまうあの技は本当に素晴らしい。たぶん、暇だからと言って、電車の中で紙きりなんかをして、それを乗客に見せたら、おそらく周りの人たちはビックリするだろうな。

おばさんネタをしていた人は、昔ちょっとだけ一世風靡をしたバッテン荒川みたいな感じだったが、あまり客イジリが上手くないのか、客のあまりにも反応がないのが可愛そうだった。


隣りに座っていたカップルが、女性のほうが落語好きで、男がそれにあわせて付き合わされた感じになっていたが、笑点に出演している人たちの各キャラクタをわざわざ説明していたのが面白かった。そういう付属情報を伝えるのもいいのだが、残念ながら、正月公演のような場面ではどこまで有益だったのかどうかはわからない。

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