2010/09/28

海南起骨鶏飯(シンガポール)

ヨーロッパへシンガポール経由で行く際には、シンガポールの市内で夕ご飯を食べることにしている。なにも6時間も空港内に滞在するつもりなんか全く無い。あんなクソ高いレストラン群で金を払う必要はないし、面白みもないからだ。シンガポール政府としては、トランジット客の財布からも金を奪ってやろうとは思っているのだろうが、寄せ集めの店をデパートのようにしても、空港には魅力が無いのである。幸い、空港から市内へはMRTで行くととても便利だ。今回も、ノーアイディアでマクスウェルフードセンタにしようかとおもっていたのだが、それは芸が無いのでやめた。行ったことがないところにしようかとおもって選んだのが、まず最初は「海南起骨鶏飯 (Hainanese Delights)」というところ。MRTのCity Hall駅のすぐ傍で、目の前にセント・アンドリュー聖堂(St. Andrew Cathedral)があるところだ。City Hall の地上口だと「B」を目指せば良いだろう。場所も North Bridge Road と Stanford Road の交差点に位置する場所なので、便利な場所にある。

中に入ると、絶対観光客が来なさそうな雰囲気だった。どうも地元民か留学生風の学生がきている様子で、建物や場所はとても便利な場所にあるにも関わらず、リーズナブルな値段でチキンライスが食べられるからかもしれない。入口も屋台風になっているわけじゃなく、ドアを開けて入っていくので、「おっ、見慣れない変な奴が来た」というのは、バレバレになるような入り口である。さて、店に入ったら特にここに座れというような案内があるわけでもない。適当に空いているテーブルを見つけてそこに座る。座ると、いちおうメニュを持ってきてくれるのだが、常連の客はそんな振る舞いはしない。いきなりレジのほうにいって、食べたいものを注文して、その場で金を払う。そしてそれから席に就くのである。自分達のような観光客は儀式がわからないので、まずは席について、そのうち水と一緒にメニュを持ってきてくれるだろうと、暗黙の了解で期待するのであるが、それは言わないと持ってこない。いつまで経っても注文を取りに来ないので、どうしたのかなーと思っていたら、ちょうど調理場に一番近いところに座っていたこともあるので、厨房のオッちゃんが「レジで注文してね」と言う。そこで初めてここの店の仕組みがわかった。

ここで食べたのは、次の通り

・白鶏飯(Steamed Chicken Rice) : $3.50
・海南滷肉飯 (Pork Chop Set B) : $4.80

実はここで終わらせるつもりは無く、もう1軒行く予定だったので、そんなに馬鹿食いしなくても良いだろうとは思っていたのだが、実際に1人1皿食べてしまうと、結構これだけで満腹になってしまった。

まず、通常のチキンライスだが、こちらは蒸し鶏のチキンライスなので、伝統的な海南鶏飯を引き継いでいるものである。だいたいどこで食べてもチキンライスは美味いとおもうのは、もう何を食べても美味しいと味音痴になってしまっているのかもしれない。ただ、やっぱり微妙に店によって味付けが違うというのはわかる。ここの特徴は、ご飯のほうにあるようだ。鶏肉のほうは蒸しているのであまり特徴が出ない。ご飯のほうは、通常鶏の出しで炊いたご飯であるが、ここのご飯は、その鶏がらスープの味が、いかにもというほどの濃い味がない。すこし濃い目の味付けが好きな人は、マクスウェルフードセンタの天天海南鶏飯のほうが好むと思う。もう1つのセットメニュになっている豚のトロ肉のほうは、チキンライスとは違って味付けは濃い。というのも、やはり豚肉を煮るときに使っているスープと、そのあと盛り付けに使っているソースが濃いからだろうと思う。豚肉は角煮ほどの柔らかさをキープしているわけではないのだが、といって、トンカツに使われるように揚げているほど硬くなっているわけではないので、これはこれで美味しい。台湾の魯肉飯に使われる豚肉を、塊がすこし大きくしたものを盛り付けられていると思ったほうがいいかもしれない。魯肉飯と同じ味付けだから。店名:Hainanese Delights 海南起骨鶏飯
住所:11 Stamford Road #01-05 Capitol Building

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