2010/09/29

スペインの日本漫画事情(Madrid)

一時期、「日本はサラリーマンが電車の中で漫画を読んでいて、幼稚だな」と言われていたときもあった。ところが、いまでは日本の漫画が世界で大ブレークしており、これは子供だけではなく、大人まで大人気になっている。最近ではさらに拡大してコスプレまで日本から輸出され、ヨーロッパでもコスプレ文化が根付いてしまったというから面白い。フランスのコスプレと日本のアニメフリークが盛り上がっているのは、各種メディアでも取り上げられているから、すっかり有名になってしまったが、他のヨーロッパの国での状況は良くわからない。フランスには、ジャパン・エキスポという祭りがあるほどの人気ぶりである。スペインの場合はどうなのかなとあまり意識したことが無かったのだが、マドリードを歩いていると本屋を発見。そこには日本の漫画がスペイン語に翻訳されて結構たくさんの種類が存在していた。だが、台湾みたいに、本屋全部が日本の漫画というような大きさの店ではなく、本屋の一角にたまたま日本の漫画が陳列されているという程度のものであった。店の中にしっかり入って確認したわけではないのだが、ウィンドウショッピングの形式で見ていたところ、おぉ、こんなものまでスペイン語になっているのね?というのもあったのも驚かれた。TVで日本のアニメや漫画に関するものが出てくるかと思っていたのだが、実際にテレビを見ていた時間帯にはアニメを見ることができなかった。しかし、CMの中で「いま買ったらドラえもんのマグカップをプレゼント!」というのが流れたのを見た。テレビのCMで流れるということは、それだけCMの景品として市場に出すのに適しているからと判断されたからだ。ということは、その景品として出すだけの人気があるから品物として選ばれたというわけである。ドラえもんがスペインでそれだけ知られている漫画であることが、これでわかったのが、どうも納得できない。実際に本屋でドラえもんが売られているところを見たのであれば納得するのだが、売られているところを残念ながら見ていないから、人気がある・なしの判断ができないのである。それほど本屋に特化して探してみたいという時間を作らなかったので、結局スペインでドラえもんを購入する機会が見つけられなかった。どなたかスペインに行ったかたで、スペイン語版のドラえもんを持っている人がいるのであれば、戴きたいところだ。

スペインでの日本アニメに関する人気というのは、実は調べてみるとやっぱり結構あるようだ。それもフランスについで第2番目の日本アニメファンが多いところだという。テレビアニメとして放映されているところも見られれば良かったのだが、初めてのスペインではそこまでの調査をすることはしなかった。個人的にはイタリアのほうが日本アニメのファンが多いのかなと思った。というのも、いつテレビをかけても、たくさんあるイタリアのチャンネルのなかで、どこかで日本アニメが放映されているからだ。バルセロナで5月と10月に大きなアニメフェスティバル(Salon del Manga)が開催されており、秋の開催には参加者数10万人もくるというから驚きである。きっとフランスのジャパンフェスタと同じようにコスプレのひとたちがいっぱい来ているんだろうと思う。

Podcast の「スペイン語あれこれ」の第3弾では、漫画・アニメの中のセリフをスペイン語に翻訳して紹介している。表現として面白いので、是非興味があるひとは Podcast のこのチャンネルを聞いてみるとよい。エミリオさんとヒロシさんの絶妙な漫才風の喋りで紹介しているからだ。漫画のセリフだけではなく、
「ジモティーのスペイン語」として、生きたスペイン語表現を紹介してくれるので、スペイン語学習をしていない人でもすごい面白いと思う。

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