2010/09/29

プエルタ・デル・ソル(Madrid)

たぶんマドリード滞在中に1度は通過したり、足を踏み入れることはするだろうとおもわれるのは、目の前にマドリード自治政府庁が建っているプエルタ・デル・ソル (Puerta del Sol)という広場である。ここはすべてにおいてマドリードでは交通の要所だと思う。とても広い広場だということと、どこからでも行きやすいということからなのだろう、マドリードでの待ち合わせ場所には良く使われているようで、とにかく人がたくさんいて混雑している。おまけに広場には大道芸人が芸を披露していたりするから、常に混んでいる。できれば、混雑しているこんな広場は横切るだけにしたいと思うのだが、ホテルが近くにあることもあり、どう考えても無理。ただ広いとおもわれがしのプエルタ・デル・ソルだが、良く観ると、いろいろなところにちょっとした気になるものがあちこちにあったりする。まずは当然目の前にどーんと広がる大きな自治政府庁のたてものだが、もともとはこの建物、郵便局として使われていた。当時はなんと贅沢な建物だったんだろうなというのは想像できる。そのあと、どういう経緯で自治政府庁というものになったのかわからない。中心に時計台が立っており、東京駅や台湾総統府のような煉瓦と大理石のミックス建物は、青い空の下では特に映えて見える。この建物の入口付近にあり、建物側の歩道には、実はスペイン国内のすべての道路の原点になる0km表示の場所が存在する。日本で言うと、東京・日本橋の0km地点と同じである。スペインではすべての道路はマドリードに続くのである。しかし、王宮傍のところが0kmになるのであれば、王様を中心に道路が広がっているというのは想像できるのだが、なぜここが道路の原点ができたのかがわからない。ただ、この道路標示は本当に見つけるのがなかなか見つけにくい。ほとんどの人が気づかないで歩いていくし、中にはその上に普通にボーっと突っ立っている人もいるからである。同じようなことは、フィレンツェのシンヨーリア広場にある、修道士のサヴォナローラの死刑場所と同じで、広場には跡が残っているのだが、だれも気づかないと踏みつけられていたのと同じである。広場の東側のほうには、マドリードの紋章を模した、熊とヤマモモの像が建ってるのがわかる。像になっているのだが、渋谷のハチ公像とは全然違って、こちらにはあまり人が居ない。人気がないのかな?と思う。ただ、この熊とヤマモモの木の姿は、マドリード市内のあちこちにあるマンホールの蓋のデザインに使われている。街中を歩いているとあちこちで見つけられるので、宝探しのように歩いてみるのも良いとおもうが、ずっと下ばかり見て歩いていると、つまらないかもしれない。そして、広場の真ん中には馬に乗った偉い人の像がある。これはカルロス3世の騎馬像。このカルロス3世は、ブルボン朝のほうのカルロス3世。同姓同名のハプルブルグ家のほうのカルロス3世もいるが、それとは全然違う。像になったカルロス3世は、ナポリとシチリアを統一したスペイン王というほうがどちらかというと有名だ。そのほかの偉業については何をしたのか勉強不足でよく知らない。これからスペインの歴史を勉強したい。しかし、大抵の騎馬像というのは、鳩の棲家のようになって鳩の糞まみれになっているのが通例だが、ここの騎馬像はそうではなく、誰が手入れをしているのかわからないが、ちゃんと磨かれていた。
昼も夜も常に人がたくさんいるこの広場。もっと他にも待ち合わせ場所として使われてもいいようなところも有るのだろうが、金が掛らず気軽で便利がいいという意味では最高の場所だろう。MRTは1号線(赤)、2号線(青)、3号線(黄)が交差しているところなので、なおさらどこにいくにも便利な場所である。

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