2010/09/28

スパンエア

スペイン国内を中心にヨーロッパおよびアジア路線へ拡大している比較的新しい航空会社で、スカンジナビア航空が出資している会社である。出資はしているが、子会社としては存在していない。従って、早いうちからスターアライアンスに加盟するすると言われていたのに、なかなか実現しなかったところだ。なので、スターアライアンスに加盟しているヨーロッパの航空会社はたくさんあるが、あまりメンバーの1つだという認識がなかったために、スペイン旅行の際には、最初はルフトハンザかスカンジナビア航空を使って、スペインに行くしかないのかなーと思っていたところ、いやいやスパンエアーというものがあるということを知って、慌てて計画変更をした。マドリードとバルセロナとマヨルカ島を拠点としているので、それを拠点に移動する際には便利な航空会社といえよう。スペイン国内にはマドリードとバルセロナの両拠点から各方面に飛んでいるのだが、予想よりも多い路線を保有していることを機内誌のルートマップを観てわかり、これからスペイン内を移動するときにはスパンエアーだなということはわかった。あと、これはコードシェアだとは思うのだが、アジア路線では、シンガポール、北京、バンコクにもルートマップ上に記載されていた。そう考えると、成田でチェックインする際に、航空券番号が違うスパンエアーの分も一緒に搭乗券の発行ができたのは、バルセロナ→マドリード間は、シンガポール航空のコードシェアとして登録されているから可能だったのかもしれない。あまり深く考えていると頭がおかしくなるのえ、これ以上は考えないようにしよう。
さて、スパンエアーはラウンジのところでも記載したのだが、旅行代理店経由でも購入できるが、絶対的にスパンエアー直轄のウェブサイトから航空券を購入したほうがいい。同一路線でも、乗る時間帯によって値段が全然違うし、搭乗日と予約日との間の時間によっても価格が異なる。これはアジアの格安航空会社であるエアーアジアと同じ戦略だ。航空券の種類は3種類で、トラベラークラス(エコノミー相当)とトラベラーフレックス(搭乗日変更可能エコノミー)とプレミアクラス(ビジネスクラス相当)である。座席としては2等級しかないのだが、短距離路線としては、ビジネスに乗ったから席が広いかというとそうではない。単にご飯が付くという程度である。言い換えると、エコノミーの場合は、なにもサービスがない。これはエアーアジアと同じ機内サービスである。エコノミーの乗客が機内のサービスを利用する際には、シートポケットに記載されているメニュから1品ずつ購入する形式をとる。これは飲み物、スナック、そして食事全部が相当する。だから、事前に空港で飲み物を買うかして持ち込まないと、機内ではなにも飲み食いできないということになる。ヨーロッパ内であれば、2時間程度のフライトだと思うので、そう考えれば我慢すれば良いだろうと思う。今回は、ラウンジ利用をしていたこともあり、ごっそりラウンジからミネラルウォータを確保したからなんら問題はなかった。バルセロナとマドリード間のフライトしか利用しなかったのだが、この区間におけるトラベラークラスの高い時は片道127ユーロ、激安の時にはなんと27ユーロだ。もちろん、これに空港使用税が追加される。ラウンジを利用するには、追加で25ユーロ、そして機内で少し広めの席を希望したり、食事などのサービスを利用したいのであれば追加25ユーロだ。必要最低限のサービスのみの値段を提示し、それ以外を希望する人は追加でどんどん金を払えという仕組みはエアーアジアと同じである。

同区間の機材はそんなに大きな機材ではない。横に3-3しかない。しかし、この路線は素ペンの主要区間であるために常に乗客は満員だ。他にもスペインには航空会社がたくさん存在しており、スペイン最古の航空会社であるイベリア航空や同じく格安航空会社であるブエリング航空、そして何かとお騒がせのエアーコメットなどのライバル会社があり、それらもガンガンこの路線を飛んでいる。東京-大阪区間みたいなものだからだ。
エアーアジアと同じように単一機材で運用しているためなのか、空港滞在時間がとても短い。従って、夕方便になればなるほど時間通りに出発しなくなる可能性が高い。エアーアジアほどの時間遅れはなかったのだが、それでも15分程度の出発までの時間遅れはあった。1日に同一機材が飛ぶ回数が多ければ多いほど、時間的な制約が厳しくなるのだなと思う。

あと、比較対象としてエアーアジアばかりを出してしまうのだが、格安航空会社だからとはいえ、バルセロナやマドリードでは、他の航空会社と同じように、格安専用ターミナルというところに押し込められるようなことはせず、比較的良いところのゲートを押さえているような気がした。スターアライアンスにおけるスペインのキー航空であるため、スターアライアンス乗客用のラウンジ提供は、ここスパンエアーが用意し運営することになっている。格安なのに立派なラウンジを保有しているところは見事だ。

スパンエアーに日本直行便がないので、スパンエアーを中心にヨーロッパのフライトを考えるようなプランはないと思うが、スペイン方面にいく場合には是非スパンエアーを利用したいと思う。

1 件のコメント:

おきらくごくらく さんのコメント...

2012年1月27日付けで、経営破たんによってスパンエアーは事実上倒産してしまいました。もうスパンエアーの飛行機は飛びません。カタール航空による買収が裏で行われていたようですが、交渉決裂という結果になってしまったので、もう会社存亡のための救済策がなくなってしまったということですね。

スペインの地方都市に行くには、ヨーロッパのどこかの都市で乗り換えしなくてはいけなくなりました。