2009/05/16

ブルグ公園(ウィーン)

王宮のとなりにはその名もブルグ公園(Burggarten)がある。ここでいちばん有名なのは、観光客のお目当てでもある、ト音記号をかたどった花壇を見下ろすモーツァルト像だろう。寅さんの映画の中でも、柄本明と渥美清が掛け合いをして、寅さんを放ったらかしにして、柄本明が一人で遊びに行ってしまうシーンがあるが、それがこの場所である。あの映画のシーンはとても面白く、ベンチに座っていたウィーンの金持ち貴族おばさんに向かって、柄本明に置き去りにされた寅さんが「あいつ、ちょっとおかしんだよねー」といい、煎餅をおばさんにあげるのだが、それが滑稽だ。ほとんど会話になっていないのになぜか会話になっているところも笑える。

実際にト音記号の花壇とそれを見下ろすモーツァルトの像の周りには、カメラを持った観光客がたくさんやってきていた。ただ、気になったのが中国人観光客で、あのト音記号の花壇の場所を、どうどうと土足で入り込んでめちゃくちゃにしていたところだ。あいつら、やっぱりヨーロッパに来てはいけない人種だと思う。公のところはすべてなんでも有りという理論を持ち込んで、好き勝手にするからだ。花壇で寝てト音記号と一緒に写真に移っているバカもいた。ヨーロッパ人から見れば、中国人も日本人も区別が付かないので、同じアジア人としてとても恥ずかしい行為だ。ブルグ公園は、モーツァルトばっかりが有名になっているのだが、それだけではない。他にもとても広い芝生で覆われた場所が存在している。モーツァルト像があるのは、その広い公園の本当に一部なのである。別にところには、フランツヨーゼフ像が建っており、それがなぜか下を向いて悲しそうに建っているのである。なぜこんなモデルにしたのかがいまだに納得いかない。他にも温室もあるため、花好きのひとにとってはこの公園は楽しいことだろう。

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