2009/05/16

マルタの騎士団教会(ウイーン)

ケルントナー通りには、37番地にマルタ騎士団教会(Malteserkirche)が存在する。マルタの騎士団というと、なんともこの集団ほど奇妙な集団もないだろうと思う。そう思って、かつてマルタに行ったこともあるのだが、実際に最後に領土として保有していたマルタに行ってみても、その実体がいまいち幻のように見えてしまうのはとても不思議だ。マルタの騎士団に関することはここでは述べることはしたくないし、知りたい人は別のところで調べて貰いたいところである。それでも、キリスト教国の多くはマルタの騎士団を1つの独立国として認めており、大使の交換までやっている。そのマルタ騎士団は、ローマのビルを構えているだけにも関わらずである。しかしながら、ウェブサイトも存在するから、それこそ本当に奇妙である。その外交を結んでいる数がなんと96カ国というから、もう笑えない。実際に、EUの正式メンバーではないのだが、オブザーバーとは参加している。日本はどうかというと、もちろんこんなふざけた自称国家を国家として認めていないので、外交関係はない。シンガポールは国家と認識している。

さて、教会の中に入ってみると、どこを見ても、マルタの十字マークが眼に入る。あちこちにマルタマークがあるので、あぁ、ここはやっぱりマルタなんだなーというのが本当に良く分かる。内部には1565年にスレイマン1世率いるトルコ軍からマルタ島を勇敢に守った騎士団長ジャン・ドゥ・ラ・ヴァレッタ(Jean de la Valetta)に捧げらた記念碑がある。なんでそんな記念碑があるかというと、ハプスブルグ家のオーストリアも、トルコ軍に2度に渡って包囲を受けたことが会って、トルコとの対決の最前線にたつ騎士団との連帯を強めていたからである。

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