2009/05/16

グラーシュムゼウム(ウィーン)

すっかりオーストリアの代表的な料理のひとつになってしまった「グーラシュ(Gulasch)」なのだが、もともとは、ハンガリーの煮込みスープの「グヤーシュ(Gulyás)」であることは誰でも知っていることだろうと思う。たっぷりのパプリカを使った、ハンガリー風の家庭の味の代表的なこの料理は、やはりハプスブルグ家による、オーストリアとハンガリーの併合に伴い、料理がハンガリーからオーストリアに渡ってきたものなのだと思う。
そのグーラシュだけを専門で扱っている店がウィーンにあり、それが「グラーシュムゼウム」、その名の通り「グヤーシュ博物館」なのである。この舐め腐ったような名前のレストランは、実は結構地元のひともやってくるわ、観光客がやってくるわで、いつの時間にきても結構人がたくさん居る。それだけ美味いのだろう。

店はシュテファン大聖堂から、四つ角の1つに、オーストリアの代表的なお菓子メーカー「マンナー」の店があるところを右に曲がり、そのまま道なりに進んでいくと、右手に看板が見えてくる。

ここでは定番のオーストリアビールと、グヤーシュを摂る。1つは吊り鍋式の牛肉と野菜のグヤーシュ。もう1つは定番のウィーン風のグヤーシュだ。

吊り鍋式のグヤーシュであるが、これはなんとなくカレーのように、ご飯にかけて食べてみたいと思った。ウィーン風のグヤーシュのほうは、なぜか目玉焼きやジャガイモを丸くまとめたものが付いている。こういうスタイルがどうもウィーン風らしい。
さらにそれでは腹持ちが足らないので、これまた定番のウィンナーシュニツェルを追加で注文する。
さて味付だが、日本人の舌にはとても合うものだと思った。ただ、東北地方の人のように、なんでもかんでも醤油のような辛口にしないとダメっていうひとにとっては最悪だと思う。スープカレーのようなものだと考えてもらえれば想像しやすいだろう。吊り鍋式のほうは、野菜と牛肉から出てくる脂が良い感じに混ざっていたとおもうので、疲れたあとには胃に優しい食事だったと思った。もう1つのウィーン風のほうは、牛ロースを使っているので、牛肉の味が良く出ていることと、ジャガイモのような備え付けが満腹感を助長させてくれた。ウィンナーシュニツェルは、日本風にいえばトンカツなのだが、塩気が足らないなーとおもっていたところに、付け合せてザワークラフトを持ってくるところなんか、オーストリアっぽくて大満足。

店の中も明るい感じがして、ウィーンに来たなら、ここには絶対来たほうがいいと思う。
Gulaschmuseum
Adress : Schulerstrasse 20, A-1010
URL : http://www.glasch.at
Phone : 01-5121017

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