2009/08/02
旅の雑学ノート・沖縄
沖縄文化を1冊の本にまとめるのは結構難しいと思う。それは沖縄自体がたくさんの島から形成されているからであり、広範囲にその島は広がっているため、文化的に均一性があるわけでもなんでもないからである。しかし沖縄に関しては、見る人によっては沖縄はいろいろな顔に見えるらしい。
沖縄本島をメインに書かれた本は、沖縄は本土と違って特殊な文化を持っている場所だから、それを受け入れろというのを一概に主張している。それは正しいことではあるのだが、個人の主観を通してしか本というのは紹介できないと思うので、その点、その人が言いと思ったものが必ずしも正しいとはいえないだろうし、悪いと思ったものが本当に悪いものであるかどうかはわからない。ただ言えるのは、他の沖縄に関する本にはないモノの味方で沖縄に何度も足を運び、現地沖縄の人と強い絆をつかんでおり、沖縄に染み込んでいきたいと思っているという点は納得である。
そうするためには、沖縄のあらゆる点を知る必要なのだと思うだが、そのアドバイスがかかれていると思っていい。沖縄語に関してもその1つの手段であることは当然なのだが、難しい沖縄語について、そのポイントが述べられているだけでも助けられる。といっても、現代沖縄人は標準語を話すこともあるので、特に会話に不自由はすることはないのだが、やっぱり沖縄語を知っているのと知らないのでは、言葉によって緊密さを得られるか得られないかの違いがあるからだ。だから、沖縄に滞在している場合には、できるだけ沖縄ローカルの言葉を知っているのが良いに決まっている。これは海外でも同じこと。
特に食事に関する事項は多くかかれている。沖縄で食事は特に変わったものだという印象を受けることだろうし、食事をとおして沖縄の人たちの考え方や行動様式に関しても理解できるものだと思う。欄外には文章にかけないようなキーワードの簡単な解説が書かれているので、文章を読みながらもその注釈を追うのも忘れてはいけないと思う。なにしろ、沖縄に関する何の知識も無い人は、沖縄で見るもの聞くものがすべて「初めてのもの」だと思うので、知識として「沖縄というところはそういうところだ」と理解するためには必要な知識だ。
最後のほうに、なぜか台湾の島のことがかかれていたりするのがいまいち理解できない。沖縄は中国と日本との交易から、ミックスされた文化が残っている場所であるということをいいたいのだろうと思う。でも、台湾のことは余計だったと気がする。
沖縄 旅の雑学ノート―路地の奥の物語
岩戸 佐智夫 (著)
出版社: ダイヤモンド社
出版日: 1999年6月11日
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