2009/08/02

マレーシアに関する雑誌

マレーシアに関する詳しい情報が書かれた本はあまり存在しないというのは前にも記載したのだが、そんななかでマレーシアに関するガイドブックとは違うジャンルで存在する雑誌を2種類紹介したい。
1つは「滞在旅行・ちょっと暮らすマレーシア」である。

こちらの雑誌は観光旅行で行く人用の紹介雑誌というよりも、マレーシアにロングステイしようと考える人のための雑誌だと考えていい。マレーシアに住むに当たって、日本人として既にマレーシアに住んでいるほかの日本人と仲良くやっていこうとか、マレーシアは住みやすい場所なのだが、なぜ住みやすい場所なのかというのを説明している文章が中心だ。もちろん、既にマレーシアに老後の生活として生活拠点を移しているひとの豊富な体験談が載っているので、本気で考えている人は読むのはOKだと思う。ただ、いえることは、マレーシアで住むということは、マレーシアで何をしたいから住むのだということを考えておかないと単にボケてしまうということだろう。本雑誌においても、その点を滞在者に対して注意する項目として報告している。好きなことがなんでもできるマレーシアだからこそ、何ができるのかは自分で見つけてほしいと。ただ、見つけられないような人でも、マレーシアに来ればいろいろなホスピタリティがあるため、そのなかから絶対に見つかるはずであるということも自信まんまんに紹介している。

マレーシアに住むからにはマレーシアの情報をある程度知っておくべきだという意味でも、首都のクアラルンプール周辺に住むことが多くなることも雑誌は見逃していない。そこでクアラルンプールに特化した情報をいくつか紹介しており、その点は、観光としてクアラルンプールを訪問したいと考えている人にとっては有益な情報だ。もちろん、ネットで探せば出てくるような情報ばかりだと思うのだが、それを写真と文章として載せているのは、ガイドブックでも少ないのでありがたい。ただし、それはマレーシアの色々な面からの良さを紹介するために使われているのであって、ここに行けばいいのだというようなお勧めの場所を指し示しているのではないことも忘れてはいけない。

よくわからないのは、ちょっとロングステイしたい人用だからかもしれないのだが、レジデンシャルタイプのホテルを巻末に写真付きで紹介しているところだろう。ホテル住まいというよりも、自分で借りてクアラルンプールに住む人たち用の雑誌かと思っていたのだが、良く見るとそうではない。1ヶ月とかその程度だと部屋を借りるにも借りられないので、ホテル住まいで長くいたいひとのための雑誌であることが分かった。しかし、ホテル住まいで長く滞在するというのは、結構それで金が必要だと思う。いくらマレーシアの物価が安いからといっても、それはそれなりに金がかかるのではないだろうか?
2つ目に紹介したい雑誌は、旅行雑誌ムックから刊行している「マレーシア休暇」だ。こちらのほうがどちらかというと旅行者向きの雑誌といえよう。都会のクアラルンプールでの旅行というより、バカンス目的のマレーシア滞在という人用の書き方をしているので、紹介している場所が、クアラルンプールのほか、ランカウイ、ペナン、マラッカ、キャメロン・ハイランド、コタ・キナバルが掲載されている。観光地としての選択で、これらのマレーシアの都市を選択する人が多いのは当然だろうから、それぞれの都市を垣間見るという程度の参考資料としてはとても良いものだと思う。それもオール写真つきなので分かりやすい。「ぜひマレーシアに行ってみたら、こういうことをやってみてはどうですか?」ということをコンセプトに書かれているので、マレーシアに行ったは良いが、何をしたら良いか何も見に行ったらいいのかよくわからないというひとにとっては良いと思う。もちろん、ここでは買物やご飯の情報も記載されている。観光旅行をする人の大半は、建築物や文化ということに触れるより、買物や食べ物に興味を持っている人が多いのは当然だからだ。

クアラルンプールの項目を見ると、品質の良いローカルブランドの買物をしてみようとか、夜警が綺麗な場所がたくさんあるので、そこのスポットに行ってちょっといい気分に浸るのも良いのでは?ということを記載している。もちろん、マレーシアではニョニャ料理は外せないし、買い物としてはバティックやピュータを買って見るということも忘れては居ない。

オールカラーの雑誌なので高いのは否めないのだが、マレーシアの良さを堪能するための参考資料としては大変役に立つ雑誌だと思った。もっとマレーシアに関する雑誌がたくさん出てくればマレーシアへの観光客が増えるとおもうのだが、なぜか似たような文化形成をして上手く宣伝に成功したシンガポールに客が取られているような気がする。シンガポールはどちらかというと中華世界がマレー世界の中に生まれて育った場所であるが、そんな場所でもマレーは大切ということを述べている。本家本物のマレーシアがシンガポールの宣伝に負けないようにもっと世界にアピールするべきである。何もないため宣伝して客に来て貰わないと、自分たちの生活ガで着なくなるという、切羽詰った感がシンガポールにはあるが、マレーシアは何でもあるし、文化も豊富、宣伝しなくてもそんな良さは誰でも理解できるはずだーと高飛車になっているところもあるのだとおもうが、そのためにマレーシアの良さをあまり世界中に上手にアピールできていないのではないかと思う。

こういう雑誌をもっと宣伝材料としてマレーシアの良さを宣伝できる人・団体が増えてくるといいのではないだろうか?

滞在旅行―ちょっと暮らすマレーシア
出版社: エディスタ
発売日: 2008/10

ほっとひと息 マレーシア休暇
出版社: イカロス出版
発売日: 2009/5/8

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