2009/08/02

王宮(Kuala Lumpur)

現在はマレーシアの国王の宮殿として使われているのが、Istana Negara と呼ばれる王宮だ。Istanaは宮殿、Negaraは英語でいうところのstateなので、直訳すると「国家宮殿」と言えるだろう。

もともとはマレーシアの錫産業で財をなした華僑であるChan Wingによって1928年に建てられた。その後、日本軍が1942年から終戦までの間占拠し、そのときには高官の事務所として利用される。終戦後はまずSelangor州政府がこの建物を買い取り、Selangorのスルタン用の宮殿として修復をし1957年まで使われる。その後、連邦政府により1957年に買い取られ、マライ連邦がイギリスから独立する際に「国家元首」の建物として使うように改良をした。
実際にジョホールバルにあるスルタン宮殿のように、中まで入ることができて、観光客用に展示物でも見られるのかなーというイメージを持っていったところ、まるっきり近くまで行くことは出来なかった。遠く、柵の向こうから、だだっ広い芝生を介して白い建物を垣間見る程度しかできないのが残念である。ただ、宮殿の中に入れない分、宮殿へ向かう入口の正門のまえにいる衛兵たちがすこぶる観光客に人気がある。たいしたことのない、そして台湾の忠烈祠にいる衛兵に比べたらだらしなく立っている衛兵たちなのだが、観光客たちは他に見るところがないために、こういう衛兵たちを囲んで写真撮影しかすることがないのである。馬に乗ってなにを観察しているのか分からない衛兵が1人と、馬には乗らず、詰め所に立っている衛兵が門の両側に1人ずつ立っている。全員マレー人で、イスラム風の服装をしている。ちなみにこの国家宮殿には、歩いてくるのはできない。なぜなら高速道路沿いに存在しているためであり、観光ツアーに参加するか、もしくはタクシーでくるしかない。観光ツアーできた場合は、乗ってきたバスに乗ってそのまま立ち去ればいいのだが、タクシーできた場合、一度降りたら、別のタクシーをここで見つけるのは絶対不可能である。ということで、タクシーで来る場合には、タクシーの運転手に「宮殿の後は別のところにいくので、宮殿に居る間は待ってて」と交渉する必要がある。最も、宮殿に行くーとタクシーの運転手に行ったら「そのあとはタクシーが捕まえられないけど、いいの?」と心配して聞いてきてくれるので安心しても良い。
ガイドに、午前中は1時間おきに衛兵の交代式があると書いていたが、まるっきり嘘で、いつ衛兵の交代を行なうのかはその日にならないと不明だそうだ。この日も10時ちょっと前に到着したので、ちょうど衛兵交代が見られるかなと思っていたところ、一向に始まらないので何故だろう?と聞いてみたところ、今日は11時半にヤルといわれた。ガイドブックは当てにならない。

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