2009/10/04

ベトナムの紙幣

ベトナム渡航をしていたときの日本円とベトナムドン(VND)の関係は、前にも記載したが、1日本円=198ベトナムドン(2009/9/20)だった。いつも日本円を両替すると、貰える数量が少なくなるのが通常だが、ベトナムは、かつてのイタリアリアと同じように、日本円から現地通貨に変えると、数値上ではかなりの金持ち気分になれる場所の1つだ。

ちなみに、ベトナムの通貨「ドン」は「銅」から引用された言葉で、フランスによる植民地化する前には銅銭が広く使われていたことに由来する。

最高紙幣は50万ドンで、最低紙幣は100ドンなのだが、今回実際に使うことができた紙幣は、500ドン、1000ドン、2000ドン、5000ドン、1万ドン、2万ドン、5万ドン、10万ドンだけである。ホーチミンの国営百貨店の銀行で両替した際に、最初、50万ドン紙幣でくれそうになった。たぶん、1万円を両替した場合、ほぼ200万ドンにもなるため、大量の紙幣になると持ち運びが面倒だろうという配慮から50万ドン紙幣にしてくれようとしたのだろうが、そんな高価な紙幣は、街中で絶対受け取ってくれないと思ったので、最高でも10万ドン紙幣にしてもらった。おかげで、財布の中は、ブタカバンのようにぶくぶく紙幣で膨れた形になる。紙幣の中で多く使われるのは、1万ドンから10万ドンの紙幣だろうと思う。タクシーの初乗りが、だいたい1万ドン。ただ、1万ドン以下の数値を使う場合ももちろんあるわけで、スーパーなんかに行くとかなり細かい金額で支払うことになるから、意外に小金額紙幣のものも手にすることも多くなる。

1万ドン以上の紙幣に関しては、最近東南アジアの各国で採用しているのだが、表面がポリマー加工されている紙幣になっている。1万ドンよりも小さい紙幣は、昔ながらの紙のままの紙幣だ。ポリマーの紙幣の場合は、偽造しにくいというメリットはある。そして、折り目がつきにくいため、折りたたんでも皺になりにくく、昔のイタリアリラや、インドネシアルピーの紙幣のように、クソ汚いなーというようなボロボロの紙幣を手にすることはまず無い。ただ、ポリマー加工になっていない1000ドンや2000ドンの紙幣は、いまだに手にするとめちゃくちゃ汚く、よくもまぁこれで紙幣の役割をしているっと感じる。もし、ベトナムに自動販売機があったら、1万ドンより小さい紙幣は、きっと受付拒否になることだろう。そして意外にも、500ドンはあまり使われていないのか、貰うとほぼ新品に近いくらいの綺麗な状態でもらえた。2度ほど貰ったのだが、どちらも同じくらいの綺麗さだったのには驚いた。

それにしてもベトナムドンの紙幣は全く面白みが無い。すべての図柄がホーチミンである。単純といえば単純だし、ベトナムの国営銀行も、図柄を考える必要が無いので楽だろう。でも、紙幣は一番その国の中で使われ、接する手段なので、その土地の文化や偉人を紹介するための最良の手段といえよう。そう考えると、今のベトナムはホーチミンしか自慢できるものが無いのか?!ということになる。ただし、裏面はそんなことは無く、いろいろなベトナムの文化を垣間見ることができる。10万ドン紙幣は、ハノイにある文廟、5万ドン紙幣はフエの昔の街並み、2万ドン紙幣はホイアンにある日本橋、1万ドン紙幣は海洋開発、5000ドン紙幣はトリアンにある水力発電所、2000ドン紙幣は紡績工場、1000ドン紙幣は、500ドン紙幣はハイフォン港を描いている。

全体10万ドン5万ドン2万ドン1万ドン5000ドン2000ドン1000ドン500ドン

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