ホーチミンの道教の寺として一番大きい寺としては、玉皇上帝寺(または福海寺:Chua Ngoc Hoang)だろう。1909年に広東人会によって建立されたもので、この寺は絢爛豪華な寺のひとつで絶対訪問するべき寺だといえよう。訪問時にスコールが降ってきてやがって、タクシーで降りた途端にそれも振り出してきたので、寺の本堂に入るまえのところで立ちんぼうになってしまった。ちょうどその本堂に入る前のところに池があり、天井がなぜかそこにはあったので、同じように参拝にきたひとたちが雨宿りをしていた。そのときに気付いたのだが、その池にいる鯉のような魚があまりにもたくさんありすぎて、それも十分水があるような池ではないため、体の半分が自ら出ているような状態になっていた。おまけに、誰も餌なんかやらないから、上から覗いている人間にたいして「えさくれー!」と口をパクパク開けているのをみていると、なんだか不憫でならなかった。小雨になってきたので本堂のほうへダッシュして入ってみることにした。
本殿は常に線香の煙が辺りを立ち込めていて、怪しげな道教の神様がたくさん飾られていて、それも狭苦しいところに、めちゃくちゃこれでもかーというように置かれている。まるでお化け屋敷みたいだ。たくさんの神様がこんな狭いところに設置されているだけでも圧倒されてしまい、ここでは悪いことなんか出来ないと思ってしまう。本堂は寺院の名前のとおり、道教の神様の頂点である玉皇が鎮座されている。またここの寺院での見所の1つとして、「地獄の十界」と呼ばれる、地獄でのさまざまな拷問を待つ悪人達の姿を描いた木彫りのレリーフが飾られている。悪い事をしたらこんな風になっちゃうぞーっと小さい子を脅すには一番良い場所だろう。同じ建物の2階には観世音菩薩が祀られており、1階の恐ろしい雰囲気とはまた違った穏和な様子を感じることができるだろう。
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