2009/10/06

ティン・ザー・ビエン(Hue)

せっかくフエに来たのだから、フエの伝統的な宮廷料理が食べられるところに行こうと思って、王族の血を引く由緒ある家柄の一族が経営する阮朝宮廷料理店に行ってみた。名前は、ティン・ザー・ビエン(Tinh Gia Vien)というところ。

場所はフエの宮廷があったところから近い場所に存在する。しかし、ここの場所はとても難しい場所にあるため、夜に行くと迷子になりそうな気がする。インペリアルホテルから歩くと地図上ではすごい近いように見えるが、途中にフォーン川はあるわ、王宮を取り巻く濠もあるし、城内の敷地にあるため、城内に入るための門をくぐるために、ぐるりと廻って行かないといけない。おまけに、日本の都会のように道路という道路が電燈で照らされていると思ったら大間違いで、車が通らないとどこが道なのかわからない暗い通りが普通に存在するのだ。一番酷いのは城門のところで、これが車が1台やっと通れるくらいの広さしかないところを、車は両方向走っているし、歩いているひとやバイクやチャリのひとも通るので、もう危なっかしくて仕方ない。門を潜ったあとのほうがもっと悲惨で、真っ暗なのだ。たぶんここだろうというような道を歩いていて、ようやくそれらしき高壁と蔦で囲まれた電気の付いている一軒家みたいなのが見えたが、これが目的地のレストランである。宮廷料理を食べに来る人は多いのだろうなーっと勝手に思っていたが、まったくそんな心配は無い。ベトナムの価格からするとここで食べる価格はかなり高いからだ。それにこんなところにくる観光客は本当に少ないようで、自分たちが行ったときも、日本人が他に2組いたくらいだった。店は広い庭の中にある、貴族の一軒家をそのまま使っているタイプなのでとても広い。建物だって、4階建てなのに2階の一部以外は全く使われていないのである。そこに日本観光客だけ。なんだか不思議な取り合わせである。実際にフエの宮廷料理はどういうものだろうか?

実際のフエの宮廷料理ははっきり言って、目で楽しむための料理といって良いだろう。皇帝と皇族たちのために一流の料理人達が宮廷に集められて、芸術的な域に達した華麗な盛り付けが特徴である。じゃぁ、味はどうかというと、特別美味いというものではないのだが、意外にも日本料理のように、食材の味をそのまま利用し、最低限度のソースと味付をしているというところが注目するべきだろう。一見すると中華料理の満漢全席のように見えるのだが、全然違うのは、中華料理の場合はなんでも揚げたり炒めたりして、食材の味をなにかに埋め込んだり、包ませたりしているのだが、そうではなく、日本料理と同じで全面的に食材を押し出しているところが違うのだ。だから、日本人が食べると美味いと思うのだろうが、味の濃いのが好きな人にとっては、何か1つ物足らないとおもうに違いない。それを補うのがニョクマムだとおもうが、ニョクマムとあわせるのがベトナム風だろうが、個人的には不要だ。

このレストランではメニュが既に決まっている。ただ、そのメニュでも何の食材を使うのかによって、値段が変わってくるというものである。メニュは次のとおり。

1. Dance of the phoenix (Cha Phung Hoang mua)
2. Pineapple lantern of assorted appetizers (Huong Moc dang)
3. Sunrise soup of Hue (Sup ngac nhien cua Hue)
4. Vietnamese Spring roll in the form peacock (Nem ran hinh con cong)
5. Big steamed Prawn (Tom su hap hanh)
6. Fried Macsofish sauteed with tomato (Ca thu chien sot ca chua)
7. Sweet and sour papaya in the form Dragon (Goi du du hinh rong bay)
8. Contonese rice in the form Tortoise (Com hinh Kim Quy)
9. Meat, pork woth potatoes in the form Elephant (Voi phu phux dong co)
10. Dessert (Trang mieng)

最初の「鳳凰の舞」だが、豚肉のロールを孔雀の羽根に見立てているところが綺麗だ。たぶん作るのはめちゃくちゃ面倒くさいのだろうと思う。皿に盛られた品はすべて食べられる食材で出来ているために食べていいものばかりだ。だが、この料理でいうところのメインは、羽根の部分。頭の大根で出来ている部分を食べるのはなんだか気が引けるが、もしかしたら、前の人が食べ残したものをもしかしたら出しているのかもしれない。次の「パイナップル提灯の前菜」だが、発想が面白い!パイナップルの中身を刳り貫いて、中を蝋燭でともし、パイナップルの一部を窓に見立てて灯りを点すというのが面白い。こんな奇抜なものは無かった。すべてを食材で行なうというのは立派だ。ただ、これもいちおう料理。揚げられた鶏を串刺しにして、パイナップルの葉っぱの一部のように見立てているところだけを食べる。「フエの夕陽」と命名されたスープは、酸味の強いスープだった。だが、酸辣湯のような酸っぱさではなく、さっぱりしたスープという感じがした。蒸し暑い場所ではさっぱりしたものが一番いいのだが、これがまたフエのビールに全然合わない!料理全体の雰囲気からすると、このスープは最高だ。「孔雀型のベトナム揚げ春巻き」なのだが、これは豪快な形をしていた。パイナップルの腹実のところに、一口サイズに切られた揚げ春巻きが串刺しにされていて、尻尾のところがパイナップルの葉っぱで表現しているのが上手い。孔雀の鶏冠のところの赤いのは、赤唐辛子の一部を使って表現している。さすがに、尻尾のところと顔のところは、パイナップルの食べられない部分を使っているので、これを丸々全部食べるということは無理だ。「大きな蒸し蝦」は、グラスに盛られた真っ赤な車海老が、スティックポッキーのように挿されているのが面白い。ただ、食べるのがめちゃくちゃ面倒くさい。フィンガーボールは頼めば用意されるので絶対に必須だ。ところが、あたふたしていると店員が綺麗にナイフとフォークで剥いてくれるので、それを観ているのも良いだろう。本当に上手に剥いてくれる。「甘酸っぱい龍型のパパイヤサラダ」は、本当に酸っぱい。パパイヤの元々の甘さが、酢漬けされているために、すっかり甘さが消えてしまうのが悲しい。しかし、漢で見ると、パパイヤの甘さが出てくるため、口の中で酸味と甘味が喧嘩しているような形になるので、口の中が吃驚する。さっぱりするという意見もあると思うのだが、個人的にはザワークラフトや正月に食べるようなナマスは好きじゃないので、これは遠慮したい。「亀の形をした広東風炒飯」は、本当に亀の甲羅を人参で作った可愛らしい炒飯だ。しかし、見た目以上にこの炒飯、量が多い。最後の最後のほうでこれだけの飯ものが出てくるとは思わなかった。両手両足も人参で出来ているので可愛らしい。可愛らしくて、なんだか食べるのがもったいないと思った。でも、どこが広東風?さっぱりわからん。炒飯類はもしかしたら全部広東風になるのだろうか?もっとベトナムの文化を知らねばならないと思った。「象型の牛肉と豚肉のミンチ」は可愛らしい象の形をした。これこそ食べちゃいけないとおもった。でも、うまいから食べちゃう。まさか象が出てくるとは思わなかった。
最後のデザートは、笹で包まれたスイーツはつるつるしていて、台湾風に言えばQQな感じだ。これが〆で出てきた時にはベトナム侮れ難しと思った。ここまで繊細なデザートを作ることができるとは、かなりデザートにも技術発展したという技量があるのだろう。全部で1人30ドル。もちろん地元ビールも含めての値段だ。帰りは歩いて帰るのが面倒くさかったので、タクシーを呼んで貰って帰った。


ティン・ザー・ビエン(Tinh Gia Vien)
URL : http://www.tinhgiavien.com.vn/
Address : 7K/28 Le Thanh Ton
Phone : 3522243
Open : 6:00am~23:00

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