2010/05/12

マリーナ・パレード・フードコート(Singapore)

メルキュールホテルから、目の前にある広い幹線道路マリーナ・パレード・ロードを越えた向こう側に、屋台村は存在する。名前はマリーナ・パレード・フードコート。他のフードコートに比べたら小さいし、有名ではないのだが、それでも屋台で食べられるものはだいたい揃っているので便利だ。

メルキュールホテルからは、道路に架かっている歩道橋を渡って反対側へ渡る。やっぱり夜になったからといって、シンガポールの暑さは収まることは無い。夜だからこそ、さらに蒸し暑さが良く感じることができる。そういう環境下の、さらに半オープンスタイルの形式で食べるご飯というのは、別の観点から見ると拷問にしか思えないが、旅の醍醐味の1つだろうと思うし、絶対記憶が残るものだと思う。今回ここで食べたものは次の通り。

まずは香港点心の「海皇(Netune)」だ。看板はがんばって書いたように思われるが、たぶん、ギリシャ神話の海の神様ネプチューンと書きたかったのだろう。スペル間違いで「P」が抜けている。だいたい日本語の看板でも間違いだらけをそのまま掲げているのがシンガポールなのだが、そういう間違いは誰か注意しないのだろうか。またもやここでも面子の問題で公の前で注意されることに嫌がる民族性が出ているから誰も注意をしないということもある。そこで注文をしたのは、

・北菇蒸焼売 (Neptune Siew Mai) : $2.40
・蟹柳水晶包 (Crystal Dumpling) : $2.40
・鮮蝦腐竹巻 (Shrinps Roll) : $2.80
それから通路を挟んですぐ隣にあった「阿波羅鮮蛤炒粿條(Apollo Fresh Cockle Fried Kway Teow)でシンガポール屋台の決定版であるチャー・クワイ・チョー($3.00)を頼む。チャー・クワイ・チョーといったら、もう潮州名物の見た目グロテスクの焼き汁蕎麦だ。さらにまだ炭水化物を食べるのかとツッコミを受けそうだが、「后港四炒」ではホッケンミー(福建麺: $3.00) を注文する。屋台村だと、ほとんど値段が全部書かれているし、言葉が通じなくても指差しでだいたい注文できるところがうれしい。もちろん、こういうところ、特にこの地域は福建系住民が多いところなので、福建語かマンダリンができると、店員とのコミュニケーションについてもかなり楽しくなり、スムーズだ。たまにサービスしてくれるときもあるので、こういうときには外人パワーを引き出そう。もちろん、ここで英語や日本語で注文をしていると、相手も馬鹿じゃないのでサービスはまず無い。

いずれの店もすでに20時ごろになっていたので、そろそろ店じまいをしようかなと、後片付けをしている店もあったり、閉店準備をしているところが結構あった。自分たちが注文した店も、半分店じまいをしようとしていた様子だったところばかりだったが、お客が来たんだから、仕方ない商売をしてやるかという感じだった。別にそれがいやみには見えないのが、こういうところの屋台の店だろう。もちろん、早々と「今日はもうやんないよ」と言う店もある。

さて、注文した料理をテービルの上に並べてみた。まぁ、是だけ炭水化物だらけになると、デブまっしぐらになるのは当たり前だなと思った。絶対シンガポールには住んではいけないと思う。住んだら最後、きっとデブになって日本帰国することになることだろう。まずは点心類。餃子やシュウマイは、やっぱりどこでも安心して食べられるものだろうと思う。特にこれといった変わった感じはしないのだが、ここではどちらかというと、「蟹柳水晶包」というのが美味しかった。蟹という漢字が書いているのだが、蟹味噌も蟹の身も入っているわけではない。その代わりに、椎茸類の風味がするため、一瞬口に入れたときに「ん?」と思った。チャー・クワイ・チョーについては先ほど少し書いたのだが、これほどお腹にたまるものは無いと思う。それに美味い。それもそのはずで、太く平べったい麺と卵と蝦や豚肉がふんだんに入り、それを炒めているからである。こればかりたべていたら絶対太ると思うが、美味いのでなんとなく食べてしまう。もちろん、海の男たちである潮州の人たちにとっても親しみが深いものになったのは、その栄養価の高さからだろう。そして、似ているようで似てないホッケンミーは福建人の定番の海鮮炒麺である。こちらは日本の焼き蕎麦に使われるような太目の乾麺を使うことと、なんといっても蝦・イカなどの魚類を使って、それを焼き蕎麦にしているところだろう。こちらも美味しい。どの料理も1種類3ドル程度で食べられるというのはありがたい。いまは円高のためにかなり日本人にとってはうれしい価格なのだが、一時期、1シンガポールドルが80円だったときには、こんな屋台でご飯を食べること自体も、なんだか嫌気が差したことも有る。安さが自慢という屋台がぜんぜんや少ないじゃんと思うからだ。そういうときには、マレーシアに行くべきである。

やっぱり屋台料理は美味い。

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