2010/05/15

ナンシーキッチン (Malacca)

マラッカのチャイナタウンのところにも比較的有名なレストランがあるので、底に行ってみることにした。名前はナンシー・キッチン (Restoran Nancy's Kitchen)。名前から考えると西洋風の店なのかなとおもうのだが、これが全然、コテコテのペラナカン料理の店である。それなら、西洋人が経営でもしているのかなと期待したのだが、そんな期待が馬鹿だったことがわかるくらい、これもまたコテコテの福建人が経営している店だった。店内に入ると、あんまり広くはなく、それなのに、店の真ん中に巨大な円形のテーブルがあり、その周りに、4人がけのテーブル席が、狭い空間に置かれているようなものだった。前後のテーブル同士の間隔がとても狭く、互いに座った状態が一番椅子が引いている状態。だから、それ以上椅子を引くことができないので、後ろの席にひとが座っていた場合には立ち上がることだけでも大変だ。ましては、椅子自体も小さいので、この状態でデブでもやって来た場合には、もう目に当てられないほど混雑しているように見えることだろう。
店員は全員中国系なのかなとおもっていたら、どうみても中国系じゃないのが混ざっている。一番フロアの中を切り盛りしていたのは、たぶん肌が濃い色のひとだったので、インド系だったのだろうと思う。またはマレー人か。表で粽を作っていたおばちゃんは典型的な中国系の顔だったのでこれは安心。
さて、この店で食べたものは以下の通り。

・Peranakan Braised Pork (Sek Bak) : RM 10.00
・Chicken with Bean Paste (Ayam Pongteh) : RM10.00
・fresh spring rolls (popiah) : RM 8.00
・粽

粽だけは名前を控えてくるのを忘れていたが、店内のあちこちに、三角形の粽が吊り下げられていた。そういう釣り下がったところから、りんごの収穫のように捥いでくるから、なんとなく食べ物じゃないような気がする。豚料理についてだが、見た目は日比谷公園の炊き出し隊で配給している1杯のスープのように見えるのだが、これが全然違う。角煮みたいな豚肉が入っているのは、黒豆のソースと数種類のスパイスと野菜を煮て作った、ここのママ特製のスープなのだそうだ。何味?と聞かれると、なかなか答えにくいが、香草類が入っていることと、何かしらの野菜が入っていることはわかるが、日本の料理と比較すると何に似ているかというのが想像できないものだった。豚肉自体は何時間も似ているからなのだろうが、かなり見た目に比べるとかなり柔らかかった。鶏肉だが、これもまたよくわからない。ただ、キュウリ類の野菜と一緒に盛り付けられているのだが、それを味噌が上から掛かっているため、見た目はかなり不味そうに見える。ところが、これがまた美味かった。このソースがまるで、飲み屋で出てくるもろきゅーの味噌みたいに思えて、なすやキュウリのようなサイドメニュがこの味噌に漬けて食べるのが、ほとんど飲み屋感覚だった。この店に来ている客層も、自分たちと同じようにロンリープラネットを片手に来るひともいれば、インド系のように、ペラナカンの料理なんかに本当に興味が有るのか?というような人種偏見もはなはだしいようなことを思いたくなるような人たちも来ていた。もちろん日本人の女性観光客もやってきたのはいうまでもない。

Restoran Nancy's Kitchen
Address : Jalan Hang Lekir | Off Jalan Tun Tan Cheng Lock, Melaka, Malaysia
Tel: 062836099

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