2010/05/12

夜行動物観察 (Kota Kinabalu)

本来ならボルネオのジャングル地帯に行き、生の野生動物を直に見るということをすればいいのだが、事前に用意として宿泊や薬品そして各種の備品を持参しなければならないということが必要だ。それをしなくても、ホテル内の自然保護区で野生動物に出くわせるのであれば、こんなにありがたいものは無い。

特に野生動物は夜間になると、その行動性は活発に成るので、ぜひ生の動物を見るのであればジャングルの中で、それも夜に見るのが良い。

ホテルのアクティビティの1つとして、夜行動物観察(Nocturnal Animal Watch)に出かけるとそれはいい。ただし、オランウータンウォッチとは異なり、出たとこ勝負であるため、これが必ず見られるという確約はない。見られれば儲けもの、見られなければアンラッキーだ。シンガポールのナイトサファリのように、絶対見られるというわけではないので、その賭けに参加したいのであれば、ぜひ参加を。

自分たちももちろん面白そうだったので参加してみた。一番の目的は、ジャコウネコの一種であるビントロン(英語名だと bearcat)を見たいと思ったからだ。オランウータンウォッチの際にドサクサ紛れに見られるかなと思ったが、見られなかったので、ボルネオにしか存在しないこの動物を見たかったのだ。

ジャングルに入る前に、係員の説明があり、こういう動物がこのジャングルで見られるかもしれないといわれた中に、目的にビントロンが居た。思わず、「あぁ、これ見たい!」というと、「ラッキーなら見られるよ」らしい。

さっそく真っ暗なジャングルの中を、渡された懐中電灯を片手にどんどん進んでいった。昼間にオランウータンウォッチで行った場所に近いところを歩いているのだが、全く夜になると足元が全然わからない。まさしく何が出てきてもおかしくないような状態のところだ。

案内人はこのサバ州出身の人で、基本的には英語、あとは現地のカダザン語となぜか北京語ができるらしい。なんで北京語?とおもったのだが、付き合っている彼女が中国系なのだそうだ。やっぱりそれか・・と。あとは、ちょっと日本語も片言ながらわかるらしい。動物の名前の日本語はさすがジャングルの案内人らしく知っているようだ。

簡単に見つかる生物としては、タランチュラなどの蜘蛛はそこらじゅうにいるらしく簡単に見つかった。タランチュラは怖い昆虫だが、あんなジャングルにいると、あんまり怖くない。というのも、あまりにもあちこちにいるので、体に入ってこなければ全然平気だと思うからである。それにタランチュラは木の隙間を生息しているので、自分たちの目線のところに棲家を持っているため見つけやすい。

反対にわかりにくいのは野生動物だ。たいていの動物は地面にいない。木の上に居るのである。だから、常に頭のうえのほうばかりを見ていた。だから、歩くときに足元が悪いところを歩いているため、たまに足を踏み外す場合も有る。

ラッキーにもビントロンは木の上にいるのを発見した。しかし、せっかく持ってきたカメラではそれを写真に収めることは出来なかった。というのも、ナイトモードで撮ろうとした場合、ファインダーを空けておく時間が長くなるので、なかなか収まりが難しい。フラッシュを炊けないのも一理有る。しかし、実際にこの目で見ることは出来た。ビントロンは、高い木のうえにいたが、食事中だったらしく、懐中電灯で照らすと「うるさいなぁ」という顔をする。でも、目が光っているのですぐにどこにいるのかわかる。体毛が真っ黒なので夜になるとわかりにくいかもと思ったのだが、全然そんなことはなかった。

そのほか、存在がわかったのは、ヤマアラシだ。ジャングルを歩いていると、なんだか蜂蜜みたいな匂いがしてきたので、あれ?なんか蜂蜜のにおいがすると言ってみた。そうしたら案内人が「おっ?!この匂いがわかるの?これはヤマアラシの体臭の匂いだ」といってきた。匂いが微妙なのでわかる人にしか匂いはわからないらしい。早速そのヤマアラシがどこにいるのか探してみることにした。匂いのする方向を綿密に見てみると、居るではないか。それもすぐ傍。それも地面の上。思わず、うわぁ!と言ってしまった。その瞬間ハヤマアラシは逃げてしまった。

あとは、こうもり。傍に洞窟があるのかどうかしらないが、結構な数のコウモリが空を飛んでいた。

今回は見たのはこれだけである。ジャングル入り口の控え場に戻ってきたところ、謎の韓国人がひとりポツンといた。何だこのオッサンは?とおもったのは言うまでも無い。どうやらオッサンは、ジャングルに関する質問をしたいために来たらしい。ウザそうだ。案の定、オッサンはこちらに「ジャングルで何を見た?」と聞いてきた。答えようとしたら、係員にひとが代わりに返答してくれたので、係員に挨拶をして、さっさと自分たちの部屋に帰った。

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