2010/05/12

シャングリラ・ラサ・リア・リゾート (Kota Kinabalu)

コタキナバルの空港から車で40分離れている場所のリゾート地Tuasonに、シャングリラ・ラサ・リア・リゾート(Shangri-la's Rasa Ria Resort)は、周りに何も全くないため、すべてホテルの中で閉じて滞在中はいることになる。もちろん、コタキナバルの街へいくこともいいと思うが、はっきり言って、コタキナバルの市内には特に見所が無いので、わざわざ行く必要はないと思う。そのかわりに、このホテルは敷地内がとても広いために、この中に滞在しているだけでも、充分ボルネオの中を満喫しているのと匹敵するくらいのものだ。まず、チェックインのカウンターが2箇所に分かれている。これは宿泊するタイプの部屋によって異なるのだが、普通のクラスの部屋(ガーデンウィング)に泊まっている人は、敷地内の真ん中にあるチェックインエリアで行う。そうではなく、ひとつ上のランクの部屋(オーシャンウィング)に泊まる人は、該当する部屋数が少ないために、混雑している通常チェックインエリアではない、別のチェックインエリアで行う。車でここに到着したときから、車寄せの場所が異なるのだ。敷地内の左側に該当する。今回はオーシャンウィングのプレミアルームという部屋を選択した。海が見えるところで、通常よりひとランク上の部屋であるため、上述の違うエリアでチェックインになる。(下記の写真は実際に利用していないガーデンウィングのほう)このタイプの部屋に泊まる場合、特権として次のうちの1つを選ぶことができた。
 
  (1) 空港からホテルへのお車(片道)
  (2) ホテルから空港へのお車(片道)
(3) コーヒーテラスまたはテピラウトでのディナービュッフェ(毎晩)
(4) 提携航空会社のマイレージ3倍加算

まず上位の中で晩御飯が毎日固定されるのは嫌なので、(3)はない。(4)は魅力的だとは思うのだが、それより(1)か(2)のどちらかにしたいと思った。コタキナバル到着自体が夜であったし、空港からすぐにタクシーが泊まっているのかもどうかわからないので、今回は空港到着後すぐにホテルに向かうことができるようにと、(1)を選んだ。あとでわかったことだが、ホテルから空港までは固定料金で90リンギット。タクシーで40分もかかるところだから、めちゃくちゃ高いのだろうと勝手に想像してしまったのが間違いだった。値段にしてもかなり安かった。値段から考えたら、(3)か(4)のほうが絶対本当は良かったと思う。

コタキナバル到着したのが予定時間より遅れて8時半着。そのあと、荷物を受け取り、ようやく空港ターミナルを出たのが21時過ぎていた。事前にホテルの送迎を頼んでいたので迎えに来ていることだろうと探していたのだが、どこにいるのかわからない。うーむ、困った。空港で両替もできなかったし、どうしたらいいかなとおもっているところに、ホテルの看板を持っている人が建物の隅っこに立っているのを発見。もっと目立つところに立っていてほしかった。「待ちくたびれて死ぬかと思った」と一発かませられたが、「エアアジアのやる気がなかったのかも」と返答しておいた。到着したら、いきなり日本人女性スタッフのひとによるホテル説明とチェックイン手続きが始まった。日本人スタッフが居るということ自体にもびっくりしたが、たぶんたくさんの日本人が泊まって、その際に英語かマレー語ができなくて困っている人が多いからということらしく、日本人スタッフは常駐で、24時間日本人客からの接客はできるように特別の番号のPHSをもって控えているらしい。説明の後に「困ったことがあったらこの番号に日本語でどうぞ」と番号をくれた。今回の部屋はすごい広い部屋でまずはびっくり。備え付けられた設備も満足そのものだった。まずは広いベッド。そしてダイニングテーブルとチェアのセットがあり、なぜか5脚もある。そしてデスクがあるのはよくありがちのつくりだ。テレビはベッド方向とダイニングテーブルの方向にも回るようなスタンドになっている。部屋は有線および無線のどちらでもインターネットが無料で使うことができる。無線のほうはすこし電波が弱い気がするが、有線を使う分にはとくに問題なし。ただ、ネットワークは不安定のようで、たまに切断されるときがある。洗面設備であるが、室内にはシャワールームとトイレが別々に存在する。トイレに入るとやっぱりここがマレーシアだなとおもうのは、こんなホテルにでもケツ洗いホースが必ず備え付けられていることだろう。アメニティはロクシタンで統一だ。毎日毎日かっぱらって、ベッドメイキングの際に補充してもらうことにしたので、4泊したらかばんの中がパンパンになってしまった。湯船はないのか?というと、実はバルコニーに存在する。そう、室内にはなく、プライベート野外温泉みたいな雰囲気になっている。バルコニーはとても広く、そこにもすでにベンチシートが用意されているのだが、昼間もここでのんびりするのもよしだし、昼間から外の景色を見ながらお風呂に入るのもよし。外から丸見えにならないようにブラインドも実は用意されていたりする。室内も室外もそうなのだが、ここはいちおうボルネオなので、マラリアの原因にもなりかねない蚊が存在する。できれば、自分たちでも蚊取り線香類を持参したほうがいいが、部屋にもいちおう「ベープ」が用意されている。ボルネオとベープとは変な組み合わせだ。他にアメニティとして、サンダルとダウンもあるので、なにも用意しなくてもここでのんびり滞在することは可能だ。しかし、デスクの引き出しにペープのタマが1つだけあると、なんだかコンドームが隠されていたみたいでおもしろかった。ホテル到着をしてチェックインをしたあと、すでにホテル内のレストランはどこももう閉店になってしまっている時間帯になっていたので、腹は減っているから、いきなりルームサービスにしてしまった。

 ・チキンライス
 ・カレー
 ・サテー正式メニュ名をすっかり忘れてしまったが、これだけで満腹。だいたいホテルのルームサービスと味を見れば、そのホテル内のレストランの味がわかると思う。食べてみてわかったが、ここはマレーシアであり、シンガポールとは違う味付けになっていることにはっきり理解した。なんとなくマレーシアのほうが純粋な味がして個人的には好きだ。上記の3つはどれも美味い。

食事をするところは、プレミアルームの人たちだけが朝食で使える「コーストレストラン&バー」は別の機会に内容を記載したい。日本式の鉄板焼きの「高山」とインドカレーの店「ナーン」、それと屋外バイキング形式の店「テピ・ラウト」がある。そのほかに「非コーヒーテラス」とホテル内のゴルフ場に併設している「ゴルファーテラス」も食事ができるが、ラウンジバーは室内と屋外の2箇所に存在するので、外に行かなくても全くこの中で生活ができるのだ。庭がとても広く、すべてが青々としているので、庭方向から建物を見たり、また海やプールのほうを見ると、ここがリゾート地であることを本当に感じる。プールも実は2箇所あり、オーシャンウィング・プールとガーデンウィング・プールがある。しかし、オーシャンウィングのほうはオーシャンウィングに泊まっているひとしか入ることができない。逆にガーデンウィングのほうは、オーシャンウィングの人も入ることが出来る。だから、プールの大きさは似たような大きさなのだが、ガーデンウィングのほうは人が多いので、結構芋洗い状態に見える。日本人のファミリー宿泊客の大半は、このガーデンウィングに泊まっているので本当に混雑している。それならオーシャンウィングでのんびりしていたほうがいい。客も少ないし。だから、オーシャンウィングのプールに居ると、「部屋番号は?」と頻繁に聞いてくる。これでオーシャンウィングの番号ではなかった場合には追い出される。上記のプールの場合もそうだが、ここのホテルのスタッフが優秀だと思うのは、一度顔を覚えた客だと、その客の部屋番号まで覚えるようで、二度と同じ人から部屋番号を聞かれることは無い。たとえば、後ほど記載するアクティビティの申し込みを違う日で複数申し込みをした場合でも、スタッフは覚えているようで、通常部屋番号を聞かれるところを聞いてこないし、ホテル内のコンビニでも会計時に部屋付けで支払う場合も同じだ。それと、ホテル内は警備員が常時複数のひとが巡回しているため、外部からの怪しい人が入ってこないように見張っていたり、宿泊客同士のトラブルを事前に防止したり、宿泊客でも立ち入り禁止の領域に入らないように見張っていることは心強い。ホテルの敷地にはとても広いプライベートビーチが広がっている。プールに飽きたら海に行けばいい。このビーチについても別途記載したい。先ほどスタッフのことについて記載したが、このホテルにいるスタッフの人たちはマレーシア人がほとんどだ。これは当たり前なのだが、もうひとつ記載しておかなければならない事実がある。マレーシア人でも、このホテルにはまずインド系と中国系のスタッフは居ない。料理を出している人たちも含めて、ほぼ全員現地採用のサバ州の住民だ。それも原住民であるカダザン人(Kadazanese)である。これはおそらくプミプトラ政策として原住民を大切にした政策の現われだろうと思うが、たくさんいる原住民のなかでもカダザン人を採用している理由というのは、伝統的にこのカダザン人は、もともと漁民として従事していた人たちの末裔であり、常に危険と隣り合わせの生活をしていたために、瞬時の判断が常に求められていたから頭の回転がとても速い人たちだと言われているからだ。客商売の場合、常にわけのわからない要求に即時対応できる能力を身に付けているからだそうだ。その中でも外資ホテルに採用されているということは、優秀なのだろうと思う。だから、このホテルでは、マレー語で Selamat tengahari というより、できれば現地語の「Kotobian Doungadau」と言ってあげたい。ちなみに「コタキナバル」の「キナバル」はこのカダザン語で「死者の聖地」を意味する言葉である。

Shangri-la's Rasa Ria Resort
URL : http://www.shangri-la.com/jp/property/kotakinabalu/rasariaresort
Address : Pantai Dalit Beach, 89208 Tuaran, Sabah, Malaysia
Phone : (60 88) 792 888
Fax : (60 88) 792 777

カダザン語の挨拶
http://josiekupi.blogspot.com/2005/01/lets-learn-kadazan-language.html

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