2010/05/15

オラウータンハウスとそのほかの店 (Malacca)

マラッカの街を歩いていると、わけのわからない店を見つけることができる。これは旅の醍醐味であるし、そういう怪しい店を見つけてみると、遠目で見ているだけではなく、中に絶対入ってみたくなる。たまには冷やかしで、たまには興味深深で入るが、たいていはそこで買い物をするつもりは全く無い。

まず目に付いたのは「オランウータンハウス(Oran Utan House)」というものだ。店はちょうど通りが交差する角に存在するのであるが、中国寺院・イスラムモスク・ヒンズー寺院が仲良く並んで存在する Jalan Tukang Besi 通りのほうに店の入り口があるのではないために、このメイン通りから見ると、店の壁面に巨大なオランウータンの絵が描かれた店を見つけられるので、すぐにわかる。これだけでかい宣伝も兼ねていると、ナンだろうなー、この店は?と思って、興味が有る・無しで覗いてみたくなるのは当然だろう。さもおもしろそうなものが店内で売られているものと思いきや、これが店の派手さとは対照的に地味なシャツを売っている店なのである。ちょっと気持ち悪いのは、Jalan Tukang Besi の通り沿いに面した窓から、表を覗いているように置かれている人形だ。なんだか監視されているような気がする。なぜか一丁前に、人形のTシャツに「No Photo Please」なんて書きやがっているのが妙にムカつく。顔つきは、中華街あたりで売られている気持ち悪いお面の子供版みたいなところが殴りたくなる。派手な看板だなと思ったフルーツジュース屋がここ「Cha!」だ。店の屋根に、さもたくさんの種類のフルーツジュースを販売しているような書き方をしているこの店は、確かに数種類のフルーツジュースを販売している。しかし、その種類は正直言って、期待できるほどたくさんなものがない。南国だから常に同じ種類のものが手に入るというのかとおもったら、どうもやはり時期というのがあるらしく、ないときもあるものはある。ただ、フォローするとすれば、ここのジュース屋は、100%フレッシュジュースであり、添加物無し、砂糖の増加無しである。シンガポールあたりだと、甘さを強調したいがために、砂糖をどっさりミキサーに入れて、フレッシュジュースですっと銘打って販売している場合があるが、ここではそんなインチキはない。怪しい入り口の看板で、これは入っちゃいけないなという威圧感を感じたのが、刺青屋の「Peachfool」である。このサイケデリックな色使いは、ラスターにも通じるものを感じるが、明るいマラッカに、この青系統の色合いの店構えというのは異質に見える。実際に、この店の前に来ると、肉が焼けたような匂いがするので、刺青を彫っていたり、彫ったあとの残り香が漂っているのだろうと思う。なんとなく台北の西門町にも似たような刺青ストレートがあるのだが、そこを歩いたときと同じ郷愁に陥った。

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