2010/05/15

イスラム博物館 (Malacca)

セントポールの丘をキリスト教会に向かう途中に、マラッカ・イスラム博物館 (Melaka Islamic Museum)というのがある。ここはイスラムに関する興味があるひとにとっては結構おもしろい場所かもしれないが、興味がない人にとっては、なにが楽しいところなのかちっともわからないところに思える場所だ。

だいたい入り口に入ったら、入場料を取られるのかと思っていたところ、入り口に人は居らず。それで呼び鈴でも鳴らして、「いるのぉ~?」と叫んでみてもしばらく音信不通。それなら無料で勝手に入っちゃうぞーと意気込んでいたところに、ようやく門番をしている熱心なイスラム教徒のにいちゃんが登場。入場料1リンギットを払って館内に入る。1リンギットなら、もう金なんか取らなきゃいいのにとおもうが、そこは我慢我慢。

館内に入ると驚くほど人の気配がない。要はこんなところに観光客らしいのがわざわざやってこないということである。でも、場所はとても便利な場所である。ただ、イスラムのことについてわざわざ知りたいなんていう奇特な人がいないだけなんだろうなとおもう。この建物は、コーランに関する文献が数多く揃っている。アラビア語で書かれた通常のものから、中国語のコーラン、ロシア語のコーランなども存在していたのはおもしろい。ただ、この建物はコーランに関するだけではなく、どのようにしてマラッカにイスラム教が入ってきたのかということもパネルで説明が書かれている。ただし、全部マレー語。もともとマレーシア全体においては、イギリス統治の前に使われていた文字として、アラビア語が使われていた。いまではマレーシアはアルファベットを使っていたのだが、イスラム教の国家においてはやっぱりどんな言語を使っていてもアラビア文字で書くのが一般的だったようで、コーランはアラブ語で書かれているのに、それがマレー語になっていることもないのもおもしろい。
歴代のマラッカのイスラム指導者の肖像画が飾られていたのだが、これがまた全然おもしろくない。誰なのかということもわからないからかもしれないのだが、ひげ面で、ターバンみたいなのを巻いている顔が、どれもこれも同じ顔に見えてしまったからである。

ちょっとおもしろかったのは、イスラム法による統治を行う際に、実際に行っていた刑罰をジオラマを使って説明していたところだろう。中国の王朝時代の刑罰に比べたらたいしたことはないと思うのだが、よくもまぁ、こんなひどい刑罰を考えるものだというのがよくわかる。ただ、いまいちよくわからないのは、今でもマレーシアやシンガポールに残っている、鞭打ちの刑だ。これが実は結構思い刑罰の1つになっているようで、個人的な感想からいえば、鞭打ちの刑より、足を縛られて、馬に引き釣りまわされるほうがよほどひどいと思う。


マラッカ・イスラム博物館(Melaka Islamic Museum)
Admission fee : RM1.00
Open : 9:30am - 5:30pm (火曜日定休日)

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