2010/05/13

オレ・サヤン (Malacca)

マラッカのペラナカン料理の代表的な店であり、どのガイドブックを見ても絶対載っているというのが、オレ・サヤン(Restoran Ole Sayang)という店である。この店はレストラン街になっているTaman Melaka Raya 通り沿いにあるため、ホテル・エクアトリアルから歩いていける場所に存在する。Taman Melaka Raya 通りにはたくさん店があるから、そろそろ到着するだろうとおもっていても、なかなか目的地に到着できないと不安にならなくてもいい。ちゃんとカルフールを背中にして右側に存在するからである。
日本人のツアー観光客だと、たいていこの店を利用するようで、このときにも小グループのツアー観光客が来ていた。自分たちは個人で来ていたため、海外ではよくありがちな、先に来ていた日本人が同胞を見ると、なんだか嫌な気分になるという現象をこの目で今回もみることができた。明らかに先に来ていた小グループの人たちが、こちらをみてムッとしているからである。

店内はペラナカン文化の特徴である、ババ・ニョニャの住居をそのまま使ったつくりになっており、籐を使った家具が落ち着く。壁にはこの店の創始者から現在の代々のひとたちの顔写真または肖像画が掛けられているのも、ペラナカンっぽいつくりだ。さて、その店内に入ってメニュを見ていると、後ろから「困ったことはありますか?」と流暢な日本語で問いかけてきた爺さんが居た。ナンだろう、この人?とおもったら、どうやら先に来ていた日本人をつれてきたガイドさんだったみたいである。メニュを見て、マレー語で書かれているからなんだかわかんないなーとこちらが騒いでいたから、ちょっと手助けしたいとおもったらしいのである。それにしても、その日本語があまりにも奇麗すぎて、ぶったまげた。独学で身に付けたと言っていたが、澱みが無いし、外国人によく見られる日本語の特徴もあまりないので、てっきり日本人かとおもってしまった。でも、どうやら福建系の華人のようで、運転手も同じテーブルでご飯を食べていたようだが、2人の間は福建語で話をしていた。だから、運転手は日本語ができない。

この運転手もまた人懐っこい人で、メニュを選んでいるときに「おぉ、それはいい選択だ」とか「いやぁ、こっちのほうが絶対美味いから」とお前はこの店のナンなのだ?といいたくなるようなときもあったが、それは親切心からの言葉なのだろう。でも、英語はあまり上手じゃないらしく、ときおり中国語が出てくるので、面倒くさいから、こちらは中国語で話をすることにした。

2人の福建系のおっさんのお勧めと、店のお姉さんによる詳細な説明により、結局選んだメニュは次の通りである。そういえば、この店には、1人、日本語を少し話せる人がいることもびっくりした。お世辞でも上手とはいえないが、料理の説明や生活レベルの日本語はできるために、全く意思疎通には問題が無い。このひとも独学で日本語を学んだとの事。おもに学んだ教科書はカラオケだそうで、日本の曲は良いねーと盛んに言っていた。

・Ayam Pong Teh : RM10.00
・Chap Chai : RM9:00
・Itim Tim : RM15.00
・Beef Goreng Lada : RM10.00

メニュはすべて「大」と「小」」しかないのだが、「小」でも充分量の多いメニュであるため、少人数でいく場合には「大」なんか頼むと、胃が絶対死ぬと思う。だいたいこういう店に言ったら「量はどのくらいなのか?」くらいは聞いたほうがいい。

スープは鶏がらと海鮮がとても濃い味をしたもので、これだけでもかなりご飯が進んでしまうものだった。こういう美味い料理をなぜいままで知らなかったんだろうと本気に思う。中に鶏肉が入っているために、そのやわらかくなってしまった鶏肉もかなり味がうまい。青菜の炒め物は、これはナンプラーっぽい魚醤が掛かってはいるが、これが少し辛めと酸っぱさが混ざっている。これも日本人の口にはかなり合うんじゃないかなと思う。食いすぎて他のが食べられなくなる危険性はある。

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