ババ・ニョニャ・ヘリテイジ (Baba Nyonya Heritage) は典型的なペラナカンの家を一般公開している数少ない場所である。それも巨万の富を得て、マラッカの中国系住民の中心人物として君臨した人の家を公開となると、そりゃぁもうすごいものがいっぱい展示しているものだろうと期待ができる。
しかしこの博物館はいろいろな意味で制約がある。
1つめは誰でもすんなり入れるというものではなく、常に入り口が閉まっているため、どこが入り口かわからない。ここかなぁ??といろいろなドアらしき扉を触っていると、勝手に向こうから開けてくれる。客を選別しているとしか思えないようなこの横柄な態度に一瞬ドキッとするのだが、中からおばさんが「ウェルカム~」と言うので心配なし。中に入ると、すぐに入館料の1人8リンギットを徴収される。そして、そのあとすぐに中を見に行くというわけではなく、ある程度ひとが集まったら中に誘導するという仕組みであるため、少人数しかいないのであれば、なかなか中に移動できない。そして、館内はすべてカメラ撮影はダメである。なので、館内の様子について撮影ができないから、こんな変わったものがあったと紹介することができない。ガイドの案内で館内に入ることになるのだが、そのガイドの説明は英語しかない。噂では日本語のガイドもあるということを聞いたのだが、それは団体客が来たときだけなのだろうとおもう。
さて、内部はどうなっているかというと、簡単に言えば、入り口は、京都の家のように間口が狭い。しかし、内部はとても広く、奥までずっと繋がっているように思える。途中で庭があったりするところもおもしろいし、平屋構造になっているのではなく2階建ての構造になっているので、部屋の使いかたがかなり優雅に利用できたのだろうと想像できる。
入り口はとても広く、女性が表から見られないような配慮をしたリビングになっている。格子越しでどんな来客が来たのかが見えるような部屋の構成になっているのがおもしろい。
食器類や家具が、ヴィクトリア調時代にすんでいたこともあるため、当時の一番流行している調具品を陳列しているところも興味深い。やはり金持ちの目線はこのときから西洋を向いていたのだと思う。オランダ時代のものがあるかなーとおもっていたのだが、どれがそうなのかわからなかった。暑い場所なので、カーペット類がないのが唯一、ここがヨーロッパではないというのがわかるところだろう。でも、日本でも1900年の初めのころは、金持ちの家も、和風と洋風が混在していたようなつくりになっていたのだから、同じようなものだと感じる。
奥のほうに行くと台所や生活密着の場所になるので、これはこれでおもしろい。が、あまり西洋風じゃなくなるところも、やっぱりここがマレーシアでババ・ニョニャの人たちの生活の場だということなのだということがわかる。
余計な説明はなしに自由で館内を見られるとうれしいし、もっと見てみたいと思っているところを、さっさと次へ移ってしまうのは嫌だなとおもう。
Baba Nyonya Heritage
Entrance Fee : RM8.00
Adress : 50-51 Jalan Tun Tan Cheng Lock
Open : 10:00am - 12:30pm, 2:00pm - 4:30pm (火曜日定休日)
Tel: (+606) 283 1273
Fax: (+606) 283 1273
2 件のコメント:
はじめまして。
先日ババ・ニョニャ・ヘリテージに行きました。
まったくもって同じ感想なので、コメさせていただきました。
外出禁止の若いニョニャが来客をチェックする隙間や、来客を二階からのぞく穴とかけっこう興味深かったんですけどね。。
私はそれほど英語ができないので、駆け足で速い英語でガイドされるより、フリーでゆっくり見学したかったです。
ちなみにRM12になってました。
コメントありがとうございます。
拝観料が上がっているとは残念ですね。写真撮影禁止なら、撮影の代わりになる資料集でも売れば良いのにとは個人的には思いますが、そういうのはしないみたいですね。
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