2006/10/04

台北ドーム






台北市政府が、2011年6月開業を目指して、市内に台湾初のドーム球場を建設すると発表した。地元の建設・不動産グループの遠雄集団(グループ)と10月3日、球場に関する50年間のBOT(建設・運営・譲渡)契約を結んだ。この遠雄グループには、遠雄建設、遠東建設、遠雄人壽、信宇投資と遠雄國際投資の5社による共同投資によって形成されている企業グループである。完成後は台湾でも人気のあるプロ野球や各種イベントに開放する予定だそうだが、契約式における市長のコメントでは、現時点で特定のプロ野球球団の新球場を本拠地とする計画は無いのだそうだ。

ドーム球場の名前は「台北大巨蛋」という名前で、建設予定地は、かつて台北市内にあったタバコ工場の跡地で、現在でいうと孫文を記念する「国父紀念館」の北隣の予定。周辺には世界最高層ビルの TAIPEI 101や信義三越のデパート群が立ち並ぶ台北市内では一等地に当たる。ドーム球場が出来たら、さらにこの場所は観光スポットとして人気になりそうだ。

なお、この建設は2007年秋からの着工のようで、完成後は総面積11万5000平方メートル、周辺の付属の開発面積を含めると10.8ヘクタールの敷地に、観客4万人を収容し、ドームの天井は開閉式の予定。さらにドーム内にはホテルとショッピングセンタを併設するとのこと。イベントにあわせて、観客を収容する場所は自由自在に変更することが可能である。建設自体は日本の大林組が行うようだ。ドームのデザインは、HOKSPORT+VENUE+EVENT團隊設計によるもの。総経費200億台湾元によるプロジェクトだ。

実は既に台北には Taipei Arena という名前で台北小巨蛋は完成している。こちらのほうはアイススケートリンクやコンサートをするための施設として台湾発の国際総合体育館として完成した。今年の8月に大相撲の台湾巡業に利用されたことは記憶に新しい。台北市では、台北市都市発展計画の元、大規模な建設ラッシュが活発中だ。中でもMRTの建設は甚だしい。現在は3路線しかないMRTだが、周辺の市を含めて将来は30路線以上のMRTを開設する予定である。また、内湖区の「大直大彎段」や南港区の「南港車站特定專用区」の計画もその1つである。

2006/10/03

のだめ・カンタービレ




漫画「のだめカンタービレ」がこの秋からの月9でドラマ化するようだ。なに?あの「のだめ」をドラマ化!?そこで気になった。主人公の音大ピアノ科に在籍する野田恵(通称・のだめ)が漫画のなかではじめて登場する部屋のなかを、ドラマとしてはどう実現するかということだ。よくドキュメンタリで出てくるようなゴミ屋敷のような部屋が漫画のなかで出てくるが、まさか月9で、そんな異様な風景を出せないだろうと思ったからである。もし出来たら拍手を送ってあげたい。それより、漫画の中では、セリフ以外の擬態語の部分がまた面白かったりする。「げぼっ」という擬態語は、漫画で頻繁に出てくるのだが、あのような言葉または音をドラマではどのように表現するのだろうか?

単なる音大に通う恋愛ドラマで終わりそうな気がしてならない。それも、フジの月9といえば、飛びぬけて有名な俳優か芸能人が主人公になったり、またはそれに付随して女優かミュージシャン崩れの女性がサブ主人公になったりするのだが、このドラマでは、キャストを見た限りにおいては、特に「おぉ」と驚くような俳優・女優陣ではない気がする。どちらかというと、漫画のキャラクタまたは顔を、現代の俳優・女優にあわせて、誰が一番にているかというのをあわせたように配置したような顔ぶれだと思った。まぁ、一番笑えるのは、ドイツ人指揮者のフランツ・ケン・シュトレーゼマン役に竹中直人を使っていることだろう。おいっ、それは反則だ!とディレクターに言いたくなった。

さて、このドラマ、漫画を読んでしまった人と漫画を読まなくて初めてドラマを見る人とでは、きっと評価が異なることだろうと思う。だいたい月9のドラマは7回~8回しかないのに、そのなかでどう話を展開させていくのか、みものだ。

談志・陳平の言いたい放題


東京MXテレビの土曜日朝11時から「談志・陳平の言いたい放題」という番組が放映されている。(再放送は、日曜日の朝6時から。)だいたい週末は遅く起きるのが定番になってしまっているのだが、ちょうど起きた後くらいに始まる番組なので、ついつい見てしまった。結構昔から放映されていたみたいだけど、なにせMXテレビなので、通常のテレビ欄のところまで真剣に見ないと、こういう番組が放送していることを全く逃してしまう。たまたま、父が探して見つけたから、うちでは見るようになったが、もしかしたら未だにこの番組の存在を知らずにいたかもしれない。

さて、他の民放ではすっかりテレビ画面から遠ざかってしまった立川談志だが、まとものことを言い過ぎてしまっているために、大手の民放では嫌がられてしまったというのが本当に分かった。小さい頃は、変な屁理屈を言うおっさんがいるとしか思っていなかったのだが、最近、談志はやっぱりその教養と芸に対する情熱というのはずば抜けていると思った。番組自体は、タイトルとおりに、立川談志と野末陳平がメインキャストなのだが、だいたいそれにプラスしてもう1人、曲者が出てくる。最近はパターンが決まっていて、毒蝮三太夫か、吉村作治か、西部邁のうちのどれか。どの人が出てきても、番組はめちゃめちゃ盛り上がる。それもマニアックな話題から、世相を本音ずばずばで言ってくれるから、気持ちがいい。東京の民放の場合、色々な圧力団体からの妨害があるために、言いたいことも言えない状況を作り出してしまっているが、そこは東京ローカルのテレビ局なので、大阪のテレビ局の芸能番組なみに、隠し事無しに全部話してくれるのは良い。それもかなり的を得ている。政治ネタは、野末陳平が中心となって話を膨らまし、かつて議員もやっていた談志もそれに上乗せしてくる。芸のネタに関しては、もう談志の一人舞台に近い。落語の世界は当然だが、映画、テレビ、音楽の世界もよく知っているようだ。

「笑点」は立川談志が作った番組として有名だが、その最初の頃は、今ではすっかり有名になっている歌丸を含めたパネラーは、大喜利の回答はすべて談志が事前に作っており、演者はうまく演技するだけだったという話を聞いて、へーっとおもった。野末陳平も放送作家だったときに、すべてのテレビドラマは生放送だったため、女優や俳優のわがままで、放送寸前になって台本を書き換えたり、徐々に自分がテレビに出てしまった歴史などのことを、惜しげもなく話をしているのは、時代を生きた人たちの生の声として聞けて楽しい。

彼らがそれらを自慢にしているわけではなく、後輩芸人および自分達の弟子たちにも教育として教えていきたいという情熱を感じることが出来る。毒蝮三太夫が出てくる回の場合は、もうほとんどおっさんたちの飲み屋の会話と同じである。昼間から放送するようなテンションの高さではないと思ってしまう場合があるが、勢いがある。最近は、なぜか、軍歌を改めて聞こうという趣旨の内容が番組の間に挟むようになっているが、聞いたことが無いような曲ばかりで、今聴いても楽しいなと思うものもたくさんある。いかにも軍歌という歌詞のものもあれば、歌謡曲として今売り出してもいけるものも実は存在したりしたことがわかった。そういうのを、談志が1曲1曲解説していくのがすごい。

録画しても絶対毎週見逃したくない番組の1つだ。