2014/01/14

平の高房(2014年版)


湯西川温泉での常宿はもう「平の高房」と決まっている。他の旅館に泊まってみたいという気が起こらないのが不思議なくらい、この旅館に慣れ親しんでいるからだ。だから、到着すると若女将から「今年もよくいらっしゃいましたね」と声を掛けられるのは本当に嬉しい。あの笑顔が見られるから、毎年なぜか湯西川温泉にしちゃいたいと思ってしまうのだろうと思う。

湯西川温泉のバス停までは、鬼怒川温泉駅をバスが出発する前に連絡しておいたので、迎えがちゃんと来ていた。でも、年々、この迎えの車を使うひとが多くなっているような気がする。自分の車でくると、渋滞に嵌ったり、雪道になったりしたときに運転が下手くそなひとは困るからということがあるのだろう。

部屋はいつもの2階の角部屋かなと期待していたら、今年は真ん中の部屋だった。角部屋が良いのは、出窓があるので、そこから雪景色を見ることが出来るのだが、今年の部屋は広縁の部分からしか見ることは無い。しかし、1階の部分だったら広縁の意味はわかるのだが、2階以上の建物で、この広縁というのは住居的にどういう意味があるのかというのかがよくわからない。なんとなく、狭い応接室にしか思えないのだ。

それと今年の平の高房について言うと、1つビックリしたことがある。屋外にある露天風呂のほうは湯量が少なくなって、複数の場所が使えなくなっているのは前から知っていたのだが、今年は屋内にある温泉施設が、それまで24時間利用可能だったのに、時間制限を設けていたことだ。夜中にひと風呂浴びようかと思っていたのに、実は夜中は24時以降は入れないようになっていたのである。これにはビックリだ。清掃時間というわけじゃない。湯量が本当に減っているためらしい。これもやはり東日本大震災のせいである。ますます湯量について顕著に少なくなっているようだ。平の高房は、源泉を持っている数少ない旅館なのだが、ふもとの街にある旅館で、源泉を持っていないところは、どうやって湯の確保をしているのかが気になってくる。こういう点でも、源泉を持っていない旅館に泊まる気がしないのだ。

1日目の宿泊者数は6組。2日目は11組。もっとたくさんの団体客やらがいても言いと思ったのだが、今年は本当におとなしいくらい静かだった。以前なら学生の団体なんかも泊まっているのを見かけたのだが、今年は皆無だった。おそらく正月に金を使いすぎたのかどうかはわからない。ただ、こういう温泉へいくための金の掛け方をしなくなったのだろうというのは分かる。

平の高房でのご飯は、みんなが大きな部屋にあつまり、それぞれのグループ専用に用意されている囲炉裏を囲んで、平座しながら食べるというのが普通である。ただし、正座やあぐらがかけないという奇特な人、脚が不自由なひともいるために、数年前から椅子の場所を作っているようでもあるのだが、あれはやっぱりイヤだ。こういうド田舎に来るんだったら、昔の雰囲気を少しでも味わえる雰囲気で楽しみたいものである。正座ができなくても、昔の日本はこういう食事をしていたというのを体験できるのがいいところだと思う。ところが聞いたところ、この大広間でみんなで食べるようなスタイルを旅館側がやめようとしているらしい。もともと材木業を行っていた当館の先祖が温泉旅館として開業したため、材木に関しては豊富に存在し、贅沢な大きな梁を建物に利用しているところが立派だと思っていたのだが、その旅館の良さが全くなくなるように、大部屋にしきりを作って個室部屋にして食べさせようとしているらしい。これでは、部屋出しでご飯を提供しているのと変わらないじゃないかーとおもうし、全部を椅子にする計画もあるらしい。それじゃ、全く囲炉裏なんか要らないじゃんと大反対。いちおう若女将には、そんな計画が実行されたら、ここの旅館のよさがまったく無くなると意見を申し出たのだが、たぶん少数意見として受け入れられないだろうと思う。また来年になって湯西川温泉に行くようなことがあって、この旅館を選んだときに、その変化ぶりに気づいてしまったら、たぶんもう二度と湯西川温泉に行くという選択はなくなるだろうと思う。

そういえば、若い人のなかで女性で、正座もできないひとが居たことにびっくりした。そういう若い女性がどうしていたかというと、座椅子に座っているということ。もしかして、脚が短くなったらイヤだとか、膝が出るかもしれないからイヤだとか、頭のおかしなことを言って、旅館側を困らせたのだろうと思う。そういう女に限って、顔がブサイクだったり、脚が大根脚なみだったりと、なにをまたそんなにケアをしなければいけないの?という感じだ。脚が悪くて座れないというのであれば別に気にしない。食事が終わって自分の部屋に帰る様子を見ていると、普通に歩いているし、どこも悪いというわけじゃないのを知ったときに、愕然としただけだ。

今年のご飯は以下のような感じだ。初日は、鰻の白焼きを、2日目の晩は鴨鍋を注文することにした。どちらの晩もあまりにも量が多すぎて、もう腹がはちきれんくらいの量で、部屋に帰ってから食べ疲れてグッタリしてしまった。

<1日目の晩>
 
 
 
 
 
 
 
<2日目の朝>
<2日目の晩>

 
 
 
 
 
 
<3日目の朝>
そういえば、部屋の中は以前はドコモは繋がるが、ソフトバンクは繋がらないという状態だったのだが、今年はソフトバンク回線も繋がるようになっていた。でも、別にそんなところまで行ってネットに繋げたいとは思わないので、どうでもいい。ただ、ネットキチガイのひとたちにとっては、ちょっとでもツイッターやフェイスブックへアップロードしたいという欲望はあるんだろうから、ネットに繋がらないという環境は許せないという人も居るのだろう。しかし、繋がるといっても、やはり山奥なのでそれほど電波が強いわけじゃない。かといって、部屋に無線LANがあるわけじゃないので、完全に下界と遮断したいという人にとっては、ここの旅館は良い環境だとは思うのだが、ネットキチガイにそういう考えは無いのだろう。宿泊者の中で「ネットも使えないのぉ?ひどいよね」と意味がわかんない不満を漏らしているひとがいて、キチガイって怖いわーとおもった。

更に言うと、大女将はまだお元気そうだった。みんなが食事をする時間帯になると、おみやげ屋のところに座って番をしているようなのだが、体が悪いと表に出ることは無いだろうと思うので、まぁまぁ元気なのだろう。ただ、耳が遠いのと計算が出来なくなっているというところは、単純に年齢のせいなのだろうか?客としてちょっと心配になってくる。
今回は温泉に結局何回入ったのだろうか?結構入ったと思うのだろうが、そのたびに絶対同じ人が同じタイミングで入浴しているので、この偶然は一体なんなんだろう?と不思議だった。誰も居ないと思われる時間帯にもいたし、こちらの動きを盗撮しているのだろうか?
 
 

平の高房
URL : http://www.takafusa.jp/
住所:栃木県日光市湯西川1483
電話:0288-98-0336

2014年も湯西川温泉へ

新年三連休は毎年温泉に行こうと計画しているのだが、今年もまた湯西川温泉を選んでしまった。もう行かないと思っていたのに。もう行かないと思ったのは、湯西川温泉自体がこれまでは不便すぎるところだったため、それほど多くの人が来ることはなかったが、道路が便利になるように整備されたことで、人が来易すくなってきたことと、3.11の地震以降、湯量が激減したことによって、もう湯西川温泉に来てはいけないのだろうと思っていたからだ。しかし、残念ながら他の候補地を探しきれなかったことにより、今年も仕方なく湯西川温泉にすることにした。

湯西川温泉にいくには、浅草から東武特急スペーシアに乗って、鬼怒川温泉まで行く。そこからバスで行くことになるのだが、このスペーシアは、1ヶ月前からしか予約ができない。出発する時間を気にしなければ、頻繁に特急列車は出発しているので、それに合わせて乗車すれば良いのだが、行楽時期だとそうは行かない。このときもやっぱりほぼ満員で浅草を出発した。

さて、今回の乗車した行きと帰りの特急は以下の通り。

■行き(2014/1/11)

浅草発 11:00 → 鬼怒川温泉到着 12:58
鬼怒川温泉駅発 13:20 → 湯西川温泉着 14:15

■帰り(2014/1/13)

湯西川温泉発 10:00 → 鬼怒川温泉駅着 10:55
鬼怒川温泉発 11:15 → 浅草着13:05

どうやら鬼怒川温泉から出発するバスの時間が大幅に変わったことが事前の調査で分かったので、そのバスの時間に合わせると、毎年は12時出発の特急に乗っていたが、今年は1時間早い列車を選んでしまうことになる。

いつもながら、鬼怒川温泉駅から出発するバスは、出発時間ギリギリまで始発のバス停にやってこなかった。もっと5分前くらいには停留場にバスが居れば良いのに、嫌がらせのように居ないから、普段はほとんどバス停に乗客がいないために、長くアイドリングして停まっているのは無駄だから、たぶんバスが来ないんだろうなと思った。

ただ、去年と異なるのはバスの運行のタイムスケジュールだけじゃなく、もう1つ異なることがある。特に路線の通り道が異なっているというわけじゃなく、乗客が去年ほど満員になっていなかったことだ。たぶん湯西川温泉全体への客数が激減していることは確かだ。なにしろ、泊まっている旅館も三連休だというのに、冬景色が楽しめるというのに、全然満員になっていなかったくらいだからだ。他の大型旅館なんか、結構閑古鳥になっていたことだろう。

鬼怒川温泉駅をバスが出発するときには、新年のうららかな天気の場所を感じられるくらいだと思っていたのだが、湯西川温泉駅に近くになってきたから、だんだん雪景色が見え始めてきた。こうじゃないと、やっぱり湯西川温泉にきたという気分が起こらない。

帰りのバスは比較的最初から満員になっており、途中のバス停からではバスも乗れないような状態になっていたくらい混んでいた。ところが事件はこの帰りのバスで起こった。バスは観光バス風のスタイルであるために、前乗り前降りのタイプ。そういうバスのところに路線バスとして押しボタンと料金ボックスがあるというものだ。問題は、乗客がバスから降りるときに通常は押す、「降ります」を示すボタンのことだった。ボタン自体は、バスの壁または天井に押すところがあるものだが、このバスの押しボタンは、肘掛のところあたりに有ったんだとおもう。そこで、乗客のうちの馬鹿1人が、自分が座っている場所の重要なところに押しボタンがあることに全く気づいておらず、常にボタンを押している状態だったようで、バスが発車すると、すぐに「次とまります」の合図になるわけだ。当然「止まります」ボタンのサインがでれば、運転手はそれに従って次のバス停で停まることになる。しかし、誰も降りる様子が無い。2-3回あたりくらいまではさすがに運転手もホントに降りる人がいて、降りる場所を間違ったんだろうなと思っていたのだろうが、それ以上、毎回毎回押されるので、とうとう運転手もブチ切れて「降りないんだったら押さないでくださーい」とアナウンスするようになった。それでも毎回押されるので、湯西川公園駅を出発したあとは、馬鹿な乗客がボタンを押したとしても一切無視し、「鬼怒川温泉駅までは停まるつもりがないので、降りる方は大声で叫んでください」と運転手が言うようになった。そりゃぁそうだろう、毎回毎回意味なく、そしてイタズラされていると思うようにボタンを押されたらブチ切れるだろう。それにしても、ボタンを押していた馬鹿は、ボタンの位置に荷物を置いていたのか、椅子の袖のところまではみ出るくらいの大デブだったのだろうか。いずれにしても、自分がボタンを押しているとは全くわかっていない無神経な人だったんだろう。

このバス内のイタズラのために、バスが予定よりちょっと遅れて到着した。電車への乗り継ぎの時間が間に合うのかというのをすごく気になって仕方なかったが、余裕をもって浅草に戻る電車の予約をしていたので、多少の遅れは問題なかった。都心部を走るバスとは異なり、信号待ちや大渋滞になるということはないので、バス停を全部停まったとしてもその遅れは誤差範囲であることは間違いない。

帰りの浅草行きの特急電車は当然満員。2泊3日の湯西川温泉旅行も今年は無事に終了した。