2009/03/29

JTB時刻表第999号


本屋にふらっと言ってみると、銀河鉄道999の表紙の分厚い本が積んであった。良く見るとなんと時刻表。JTBの時刻表の4月号なのだが、これが第999巻目なんだそうで、数字の999と銀河鉄道999とコラボレーションのために作られたのだと思う。時刻表ってそう毎回毎回買うことが無く、どこかに行く間際になって必要かなとおもったりしたときに買う場合はある。最近は、ネットが発達しているために、時刻表をわざわざ買わなくても、乗換え案内やヤフー乗り換えのようなサイトを使えば、詳細の時刻と乗り換えについてわかる。それでも時刻表が売られているというのは、どういうことなのだろうか?また、どれだけいま需要があるのだろうかとたまに思うが、時刻表は立派に定期的にうれる刊行物なのだそうである。

今回の時刻表の中は何がかかれているかというと、時刻表の簡単な歴史が乗せられている。明治-大正-昭和-平成と4時代を通して発行された時刻表がその世相とどう関わっていたかというのも分かる簡易な年表もついているので、これはこれで面白い。

その他はいつものとおりの時刻表と同じである。時刻表を開いているだけで、旅行に行った気になるし、勝手な妄想旅行を時刻表の中で過ごしたりすることができるし、また駅弁情報や地域のバス・航空時刻表もついているので、乗り物の手段を選ばずとも時刻表の中では旅行ができるのである。妄想家にとっては楽しめる手段なのだとおもう。

東京紹介本(中国語)

以前上海に行ったときに大変世話になった中国人友人の誕生日が近づいていたことは知っていたので、「何が良い?」と聞いてみた。カメラのレンズとか現代的なものがほしいのかと思っていたのだが、意外にも返ってきた答えが「東京に関する本が欲しい」とのこと。

気軽にお安い御用だとおもって引き受けたのだが、実は東京に関する本といわれて、何を買えばいいのか全然想像が付かない。一般的なガイド本であれば、世界各地に腐るほど出版されているのでそれを現地で買えばいいわけだし、なかなか海外では手に入らない「東京に関する本」というものがどういうものを用意すればいいのだろうと、考えれば考えるほどどうしたらいいのかわからなくなってきた。

東京と一言で言っても、東京の「なに」に特化したものかによって、出版されている内容が変わってくると思う。さらに相手は日本語が読めないため、文字で説明が書かれているものとして日本語で書かれているものは極力不可。そうなると、英語か中国語で書かれている本か、写真集のような文字が無い本のいずれかだろう。

たまたま台北に行くことがあったので、中国語の説明本については、結構台北でも見つかる。しかし、売られている本というのが、ほとんど東京観光をするためのガイドばかりで、どこどこの店は美味いとか、どこどこでショッピングをしたらいいとか、確かに今の東京観光スポットを紹介はしているのだが、それは現代の東京の一遍を記しているだけのことで、伝統的な東京という場所は一切紹介されていない。

例えば、東京を代表すると同時に日本を代表とする「皇居」についても東京を紹介するには欠かせないものだし、浅草や根岸のような下町風景についても東京だし、三社祭のような祭りについても東京の伝統的な風物詩だとおもうし、こういうのを紹介している本を探すのが先決だと思った。しかし、こういう本は台北では見つけられない。やはり需要と供給の関係なのだろう。台湾人にとっては、伝統的な日本の風物詩というのはあまり興味が無く、東京=最先端ファッション地点としてしか映っていないのだろうと思う。

それでも台北で買ってきた東京に関する本は下記のとおり。すべて中国語で記載されている。

・「東京街道發見」

この本では、東京のメインストリートではなく、一本裏道に入ったところで見つかるような場所にある店や風景を紹介している。もちろん、場所によっては有名な店や場所も掲載されているのだが、得てして裏通りのほうが今までの東京が残っていたりするものだが、それを集めて紹介しているのだ。こういう本がどれだけ台湾人にウケるのかどうかは不明だが、初期出版が2002年とはいえ、だいたいの店がまだ存在したりするので、東京の雰囲気を知るには参考になるだろう。

 出版社:太雅生活館
 著者:魏國安
 価格:350台湾元

・「東京逛街地圖」

この本は、単純に東京の様子を紹介しているわけではなく、映画や芸術面と東京がどのように関わってきたかというのを中心に紹介されている。建物であれば、日本家屋から近代建築まだ紹介されているし、映画であれば、映画の中に出てくる東京と撮影に使われた場所や映画監督と関わりのある有名な店をリンクして紹介している。美術面であれば、東京にはたくさんの博物館が存在しているし、それぞれの博物館で展示しているにはある程度趣向があって、その特徴を紹介している。伝統的な東京の雰囲気でいえば、神社仏閣での振る舞いやそこで従事している巫女や神主そして僧侶が日本の芸術にどう関わっているのかというのを日本文化の面から紹介されていたりする。

 出版社:聯經出版公司
 著者:Yan & Coco
 価格:360台湾元

・「日本大勉強」

東京という枠から外れて、日本という大枠に置き換えた、日本に関する何でも物知り本というようなもの。日本人にとっては極一般的なものとしてありふれているので、気にしたこともないようなことを、外国人の目線で、こんなのは日本だけしかない特徴として紹介しているもので、この本を通して、日本というのは結構文化的には複雑で、かつ昔も今も外人にとっては魅力的なものがいっぱい集まっているエキゾチック・ジャパンなのだなということが良くわかる本だ。2008年7月に出版された本なので、結構最近の情報も載っている。なぜビリー・ザ・ブート・キャンプが日本で流行ったのかとか、各家庭に存在する家紋というのが、どういう役割を持っていてどんな種類があり、明治以降に民衆も武家や公家を真似て勝手に家紋を作っていったというような、日本人でもあまり良く知っていない情報を載せているのは面白い。もちろん、和菓子のような食べものや、冠婚葬祭の儀式とそのマナーについても載っているので、日本で生活する外人にとってはとてもよい参考書になるのだろう。

 出版社:方智出版公司
 著者:阿日王
 価格:300台湾元

JALのビジネスクラス(台北→成田)

どさくさ紛れに乗ることになった台北から東京へのビジネスクラスであるが、機材が昔のJAAの機材(767-300)であるし、3時間くらいのフライトなので、特に何か期待しているわけでもなかったのだが、それでも膝が前の座席に当たらないということだけでも、かなり快適にフライトを楽しめたと思う。ヨーロッパくらいまで行くときには、あの前の座席が膝にあたる圧迫感が12時間以上もあるなんていうのは、しんどくてたまらない。しかし、金がないのでアッパークラスで行くのはまず不可能。

通常のビジネスクラスユーザは、搭乗前にラウンジでのんびりということをするのだろうが、今回は特別にそれも急遽搭乗することができたので、ラウンジなんて利用する時間が全く無かった。でも、そんなのは不満に思わない。まず日本に帰ることが先決だったし、それが可能になったからである。

所詮3時間程度だし、特になにかが必要というわけでもないが、いまではエコノミーでもプライベートアトラクションがあるのに、それさえもないなんていうのは、ちょっとつまらないかもしれない。ただ、スリッパ、イヤホン、アイマスクのアメニティは特別に用意されているので、それだけで我慢して欲しい。いや、もうそれだけでもいいと思う。贅沢は言わない。

食事メニュは次の通り。見た目よりは意外に量が多く、ご年配のひとにとっては、ちょっと量が多いかもしれない。和洋の2種類が用意されているが、今回は和食を注文した。洋食版を取れなかったのは残念だ。隣に座っていたババァが洋食だったので、それをとろうと思ったが、やめた。

寿司御膳

【寿司】寿司盛り合わせ
【台の物】若鶏 八幡巻き
【酢 物】海老 黄身酢かけ
【小鉢】飛竜頭
【椀】味噌汁デザート

レーズンムースケーキ