徹子ちゃんの芝居のあと、さすがにトークショーも含めると、終了した時間が18時を過ぎていたので、そのあと夕ご飯にしようと思った。銀座にいるので、銀座の御飯屋ならどこでもいいかなとは思っていたのだが、昼間に東京駅からテアトル銀座方面に歩いていくときに八重洲富士屋ホテルの前を通りかかったときに見つけた「秋の味覚満喫ディナー」が美味そうに見えたのを思い出して、ついつい東京駅のほうにまた向かってしまった。
メニュは以下の通り。税込み、サービル料込みの値段で5,000円。値段が5,000円なので、少し高いなーとは思った。同じホテル内にバイキング形式で2,500円/人のもあったのだが、そのバイキングのメニュを見たときに、これは人間の食べるものじゃないなと思ったので却下。
①秋鮭のマリネ ディル風味 イクラ入りヴィネグレット
②富士屋ホテル特製コンソメスープ 松茸の香り
または
松茸入りオニオングラタンスープ
③太刀魚のグリルに茄子、ズッキーニの重ね焼き 香草風味
④お口直しのグラニテ
⑤牛フィレ肉のステーキに秋の茸 トリュフソース
⑥さつまいものブリュレにマロングラッセ
または
富士屋ホテル特製アップルパイ ア・ラ・モード
⑦コーヒー 又は 紅茶
①の料理は前菜としてあっさりしていて、ちょうど腹が空いていたときにお腹を動かすためにはいい味付けだと思った。ただ、メニュを見たときに「ヴェネグレット」とあって、いったいなんなのかなー?という疑問は思った。ヴィネガー(酢)を洒落た言葉にしているのかなと思ったが、どうやらこういうソースがあるようで、ワインヴィネガーとオリーブ油、サラダ油、クルミ油などのオイルを加えて作るソースのことらしい。だから、通常の酢とはちょっと違って果実酒のような味がするんだなとおもう。②はスープなのだが、どちらを選んでも秋の味覚である松茸を入れたもの。純粋に松茸の匂いを楽しみたいのあれば、グラタンスープじゃないほうが分かりやすい。ただ、オニオンスープベースで松茸が一切れだけ入ったものだと、がんばっても強い香りはしないものだ。きっとこの松茸も中国や北朝鮮産のものなんだろうと思う。③は骨の多い太刀魚の骨を全部とってしまい、その上にズッキーニとトマトのスライスが載ったものである。これは味が濃いものではなく、あっさりしたものであった。④の口直しは、単なるストロベリー・シャーベットである。個人的には中休みのこの手のデザートが出てくるのは、ちょっと辛い。潔く肉料理を出してくれたほうがいいのだが、場合によってはこのときにウィンナーコーヒーのようなアルコールが出てくる場合もあるので、そのときには酒に弱い人間としてはもっと辛い。⑤の牛フィレが匂いの強いトリフが掛ったもので提供されていた。肉の臭さはトリフの匂いで完璧に消えていて、肉自体も柔らかかったのでとても食べやすかった。⑥のデザートはアップルパイは贅沢な感じに、実がたくさん詰まったものであり、表面もパリッとしていてとても美味しかったし、さつまいものブリュレについては、甘いサツマイモの風味が濃縮されたものだったので、石焼いものアイス版をたべているような感じだった。たまにはこういう贅沢な夕食をとるのもいいとおもった。なにせ貧乏人なので、そんなに贅沢はできないし、高給取りでもなければ、会社の金で飲み食いできるような身分ではないので、数ヶ月に1度くらいの贅沢としてはちょうどよかったと思う。
ここに食べに来るのが目的だったのか、それとも徹子ちゃんの芝居の反省会や感想会をしているのか全くわからなくなってしまったが、徹子ちゃんネタとしては、ご飯を食べている間h
2010/10/22
33の変奏曲
毎年秋になると、テアトル銀座で、黒柳徹子主演の海外コメディシリーズの芝居を観にいくことにしている。今年は、その第24弾として「33の変奏曲」という芝居だ。去年は、公演初日の回に行ったので、徹子ちゃんのセリフ間違いや、セリフが出てこなかったりというようなハプニングに出くわして、ちょっと笑えた。今年はどんなことが出てくるかなと思ったのだが、芝居としては、特に間違いがなく終わって、いい芝居だったと思う。
今回の出演者の顔ぶれが、またスゴイ。知っている人ばっかりだった。だいたいは知らないひとばかりで、徹子ちゃんが目立つようになっているのだが、今回はそうじゃない。どの人も、ひとくせも、ふたくせもあるような人たちが演じていた。ただ、その中で、なぜ植草なのだ?というのだけは良くわからない。演劇界のヒトエちゃん効果だろうか?
芝居の内容は、2つの話がシンクロしながら進んでいくというような作りになっており、時代と場所が異なる。この2つの話が、演者と舞台セットをうまいこと組み合わせてそれぞれの話の中での苦悩を表現していく。しかし、黒柳徹子が毎年行っている演劇は、いちおう「コメディ・シリーズ」だと思っていたのだが、この芝居は全く笑いが無い。どちらかというと、しんみりしたり、感動したり、泣けてきたりするような話である。だから、笑いを期待していくと、「なんだったんだろう・・・」というような虚無感に襲われると思う。実際に見終わったあとは、芝居が始まる前のテンションと違って、足取りが思い感じがする気がした。後ほど記載したいが、実際にはそれを払拭してくれるイベントがあったから、気持ちよくテアトル銀座を出ることが出ることができた。
芝居の内容の詳細はここでは述べないで、いろいろなところで書かれている感想文のサイトを見れば良いと思う。それより演者の芝居姿について記載したいと思う。
今回は10月17日(土)の14時からの回に行ってみた。開演前は絶対混むかなと思ったのと、ちょうど昼ごはん後の芝居になるので、あまりたんまり食べると、途中で眠くなっちゃうだろうなと思った。なので、軽く八重洲で食べて、その足でテアトル銀座まで歩いてみた。すでに入口には観客がたくさんいて、もうそれだけでイヤになる。テアトル銀座は芝居をみる劇場へは2基しかないエレベータで上がるしかない。階段で上がる元気な人はそちらを使えば良いだろう。ちょうど真ん中あたりの席だったので、全員の顔がよく見えた。ただ、毎回思うがテアトル銀座の椅子は、ちびっ子仕様なので、ほんとうに座り難い。これをどうにかしてもらいたい。
徹子ちゃんがメインの芝居なのだが、全員が主役になっても良いだろう。迫力があった。現代版を演じた李麗仙も、最初は脇役程度だろうとおもったのだが、これが全然脇役を通り越して徹子ちゃんを介護するような役割を演じているようだった。そして、娘役をしていた朴璐美の声の張りは素晴らしい。植草も頑張って演じていたのだが、他の人たちの演技に迫力がありすぎて、もう途中から出てこなくていいよと思った。ベートーベン役を演じた江守徹は、バラエティに出てくる江守徹ではなく、やっぱり文学座出身だけあって、ちゃんとした芝居をするちゃんとした俳優だというのが改めて感じた。が、勝手な思いなのだが、江守徹はもっと声を張るような役者だとおもっていたのだが、実際にはそうではなかったことが残念である。いろいろな病気が発症するベートーベンだから、元気いっぱいな姿を演じるというわけじゃなかったからかもしれない。秘書役および作曲の依頼者を演じていた人たちは、名脇役としての演じ方をしていたと思う。
前後半と2部構成で演じられるこの芝居は、とても長い。そして芝居の題名が「33の変奏曲」というだけあって、1つ1つの曲合わせて舞台の様子が変わる。舞台スクリーンに数字が映される際に、そのときには変奏曲の番号が表示する。しかし、順番にカウントアップされるような芝居構成ではない。ただ、驚きなのは、芝居は演者がいろいろと入れ替わり立ち代りと舞台で行われているのだが、33の変奏曲全部に実はピアノ伴奏が付いており、それを1人ピアニストが弾いているのである。ほとんどずっと弾きっぱなし。もちろん、演技の途中で演奏しないところもある。だが、ほとんど演奏し続けている。そして、プログラムを見て驚いたのは、このピアニストは、公演している間、替えの人が他におらず、ひとりでずっと弾いているのである。それも1日2回公演をしている場合もあるのだから、絶対これは腱鞘炎にでもなるんじゃないだろうか?一番あの芝居の中ですごい働きをしていたのは、このピアニストの方だろうと思う。
この日の芝居は、芝居の後の休憩後、徹子ちゃんのトークショーがあった。半分このトークショーを見たいがために行ったようなものだ。最初は、誰か司会がいて、その人とのトークショーかとおもっていたら、徹子ちゃん以外は誰もおらず、はっきり言って、徹子ちゃんのワンマンショーだった。往年の早口は、もはやなくなってしまったのだが、話の内容は超面白い。今回のメインは、先日亡くなった池内淳子のことをよく話していた。実は池内淳子と徹子ちゃんと、さらにもっと前に亡くなってしまった名女優である山岡久乃の3人組は昔からめちゃくちゃ仲良しだったようで、なにかにつけて集まっていたようである。面白いのは、老後は三人で同じ養老院に入ろうねと約束していたこと。あんな3人を受け入れるような許容と包容力のある養老院は一体どこにあるんだろうか?あるわけが無い。毎日喧しい3人が、あーでもないこーでもないと言っている姿を想像するだけで、このばあさん達は一体いつになったらくたばるんだろう?と職員の人は思っただろう。また、池内淳子は、日本の母というイメージがあったので、さぞかし料理も上手いのだろうとおもったのだが、それは単なる妄想で、実際には全く料理が出来ず、全部山岡久乃にお世話になっていたらしい。また、池内淳子と徹子ちゃんは、かの有名な「トモエ学園」の出身者で同じ年。しかし、2人は同じ学び舎で勉強をしていたことがなく、お互いにすれ違っただけのようである。
さらにおもしろいと思ったのは、養老院に3人が入居したら、そのときにはアッシー(すでに死語)として夏木陽介を使ってやろうと思っていたと言ってこと。夏木陽介もこの3人の大の仲良しの一人だったようである。徹子ちゃんの芸能界での交友の広さは有名だが、本当の交友というのはこういうところだったんだろうなというのは、話を聞きながら納得していた。
また、文学座で勉強をしていたことがある徹子ちゃんは、今回の芝居の中で演じていた江守徹のことはよく知っている。しかし、この2人、今回の芝居を演じるまで一度たりとも同じ芝居の場に立ったことが無いのだそうだ。それはそれで驚きである。文学座にいたときに、いつかは一緒に舞台で演じたいと約束してから、50年ぶりの約束を実現した・・・と、もう時間感覚がわからないようなトークをしていたのには驚きである。
黒柳徹子主演海外コメディ・シリーズ第24弾『33の変奏曲』
URL : http://www.parco-play.com/web/page/information/33variations/
出演者:黒柳徹子、植草克秀、朴璐美、大森博史、天宮良、李麗仙、江守徹
ピアノ演奏:浅井道子
脚本:モイゼス・カウフマン
公演日程:2010年10月8日(金)~2010年10月31日(日)
今回の出演者の顔ぶれが、またスゴイ。知っている人ばっかりだった。だいたいは知らないひとばかりで、徹子ちゃんが目立つようになっているのだが、今回はそうじゃない。どの人も、ひとくせも、ふたくせもあるような人たちが演じていた。ただ、その中で、なぜ植草なのだ?というのだけは良くわからない。演劇界のヒトエちゃん効果だろうか?
芝居の内容は、2つの話がシンクロしながら進んでいくというような作りになっており、時代と場所が異なる。この2つの話が、演者と舞台セットをうまいこと組み合わせてそれぞれの話の中での苦悩を表現していく。しかし、黒柳徹子が毎年行っている演劇は、いちおう「コメディ・シリーズ」だと思っていたのだが、この芝居は全く笑いが無い。どちらかというと、しんみりしたり、感動したり、泣けてきたりするような話である。だから、笑いを期待していくと、「なんだったんだろう・・・」というような虚無感に襲われると思う。実際に見終わったあとは、芝居が始まる前のテンションと違って、足取りが思い感じがする気がした。後ほど記載したいが、実際にはそれを払拭してくれるイベントがあったから、気持ちよくテアトル銀座を出ることが出ることができた。
芝居の内容の詳細はここでは述べないで、いろいろなところで書かれている感想文のサイトを見れば良いと思う。それより演者の芝居姿について記載したいと思う。
今回は10月17日(土)の14時からの回に行ってみた。開演前は絶対混むかなと思ったのと、ちょうど昼ごはん後の芝居になるので、あまりたんまり食べると、途中で眠くなっちゃうだろうなと思った。なので、軽く八重洲で食べて、その足でテアトル銀座まで歩いてみた。すでに入口には観客がたくさんいて、もうそれだけでイヤになる。テアトル銀座は芝居をみる劇場へは2基しかないエレベータで上がるしかない。階段で上がる元気な人はそちらを使えば良いだろう。ちょうど真ん中あたりの席だったので、全員の顔がよく見えた。ただ、毎回思うがテアトル銀座の椅子は、ちびっ子仕様なので、ほんとうに座り難い。これをどうにかしてもらいたい。
徹子ちゃんがメインの芝居なのだが、全員が主役になっても良いだろう。迫力があった。現代版を演じた李麗仙も、最初は脇役程度だろうとおもったのだが、これが全然脇役を通り越して徹子ちゃんを介護するような役割を演じているようだった。そして、娘役をしていた朴璐美の声の張りは素晴らしい。植草も頑張って演じていたのだが、他の人たちの演技に迫力がありすぎて、もう途中から出てこなくていいよと思った。ベートーベン役を演じた江守徹は、バラエティに出てくる江守徹ではなく、やっぱり文学座出身だけあって、ちゃんとした芝居をするちゃんとした俳優だというのが改めて感じた。が、勝手な思いなのだが、江守徹はもっと声を張るような役者だとおもっていたのだが、実際にはそうではなかったことが残念である。いろいろな病気が発症するベートーベンだから、元気いっぱいな姿を演じるというわけじゃなかったからかもしれない。秘書役および作曲の依頼者を演じていた人たちは、名脇役としての演じ方をしていたと思う。
前後半と2部構成で演じられるこの芝居は、とても長い。そして芝居の題名が「33の変奏曲」というだけあって、1つ1つの曲合わせて舞台の様子が変わる。舞台スクリーンに数字が映される際に、そのときには変奏曲の番号が表示する。しかし、順番にカウントアップされるような芝居構成ではない。ただ、驚きなのは、芝居は演者がいろいろと入れ替わり立ち代りと舞台で行われているのだが、33の変奏曲全部に実はピアノ伴奏が付いており、それを1人ピアニストが弾いているのである。ほとんどずっと弾きっぱなし。もちろん、演技の途中で演奏しないところもある。だが、ほとんど演奏し続けている。そして、プログラムを見て驚いたのは、このピアニストは、公演している間、替えの人が他におらず、ひとりでずっと弾いているのである。それも1日2回公演をしている場合もあるのだから、絶対これは腱鞘炎にでもなるんじゃないだろうか?一番あの芝居の中ですごい働きをしていたのは、このピアニストの方だろうと思う。
この日の芝居は、芝居の後の休憩後、徹子ちゃんのトークショーがあった。半分このトークショーを見たいがために行ったようなものだ。最初は、誰か司会がいて、その人とのトークショーかとおもっていたら、徹子ちゃん以外は誰もおらず、はっきり言って、徹子ちゃんのワンマンショーだった。往年の早口は、もはやなくなってしまったのだが、話の内容は超面白い。今回のメインは、先日亡くなった池内淳子のことをよく話していた。実は池内淳子と徹子ちゃんと、さらにもっと前に亡くなってしまった名女優である山岡久乃の3人組は昔からめちゃくちゃ仲良しだったようで、なにかにつけて集まっていたようである。面白いのは、老後は三人で同じ養老院に入ろうねと約束していたこと。あんな3人を受け入れるような許容と包容力のある養老院は一体どこにあるんだろうか?あるわけが無い。毎日喧しい3人が、あーでもないこーでもないと言っている姿を想像するだけで、このばあさん達は一体いつになったらくたばるんだろう?と職員の人は思っただろう。また、池内淳子は、日本の母というイメージがあったので、さぞかし料理も上手いのだろうとおもったのだが、それは単なる妄想で、実際には全く料理が出来ず、全部山岡久乃にお世話になっていたらしい。また、池内淳子と徹子ちゃんは、かの有名な「トモエ学園」の出身者で同じ年。しかし、2人は同じ学び舎で勉強をしていたことがなく、お互いにすれ違っただけのようである。
さらにおもしろいと思ったのは、養老院に3人が入居したら、そのときにはアッシー(すでに死語)として夏木陽介を使ってやろうと思っていたと言ってこと。夏木陽介もこの3人の大の仲良しの一人だったようである。徹子ちゃんの芸能界での交友の広さは有名だが、本当の交友というのはこういうところだったんだろうなというのは、話を聞きながら納得していた。
また、文学座で勉強をしていたことがある徹子ちゃんは、今回の芝居の中で演じていた江守徹のことはよく知っている。しかし、この2人、今回の芝居を演じるまで一度たりとも同じ芝居の場に立ったことが無いのだそうだ。それはそれで驚きである。文学座にいたときに、いつかは一緒に舞台で演じたいと約束してから、50年ぶりの約束を実現した・・・と、もう時間感覚がわからないようなトークをしていたのには驚きである。
黒柳徹子主演海外コメディ・シリーズ第24弾『33の変奏曲』
URL : http://www.parco-play.com/web/page/information/33variations/
出演者:黒柳徹子、植草克秀、朴璐美、大森博史、天宮良、李麗仙、江守徹
ピアノ演奏:浅井道子
脚本:モイゼス・カウフマン
公演日程:2010年10月8日(金)~2010年10月31日(日)
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