出発が遅い時間だったので、のんびり空港まで行こうと思ったが、まだ平日だったため通勤電車に乗ることになってしまった。いつもなら、空港まで空港バスで行くのだが、あいにく中途半端な時間には空港バスがないことが発覚。そこで成田エキスプレスで行くことにしたために、久しぶりに電車で行くことになった。雨が降ったときの成田エキスプレスは、必ずといっていいほど運転停止になったりするのだが、今日は晴天のために電車は止まることは無いだろう。ただ、どこかの馬鹿が飛び降り自殺なんかしやがったら、即効で電車は運行停止になるので、それだけ起こらないように祈った。
空港でのJALのチェックインは、チェックインだけは自動のセルフで行う。しかしながら、大体の人は荷物を預ける必要があるので、チェックインのためにカウンターは必要じゃないが、荷物を預けるのに時間がかかるため、結局自動チェックインってあまり意味ないなと感じる。特に、外国人の馬鹿が大量の荷物を預けようとして、カウンターのお姉さんとひと悶着なんかしているのを見てしまうと、マシンガンで撃ち殺したくなってしまうのだが、だいたい大量の荷物を持ち込もうとしているのは、中国系の人間というのが相場が決まっているから面白い。
比較的前のほうの席が取れたので、あとは出発まですることがないなと、空港内をウロウロする。最近は、出国審査をしたあとのコンコース内に、いろいろな店が出来たために、出発までのちょっとした時間に買物をするのも楽しくなった。自分たちは出国した立場なので、もちろんここでは免税になる。JALカードを持っているので、JALの関係免税店にいくと、10%の割引が効くから嬉しい。前から、おかまの必需品である、ランコムのシミ消しもトラベラーセットで18000円で売られていたが、10%割引で買えたので、台湾で最初は買おうと思ったのを買わなくて済んだから便利だった。現金だと躊躇してしまうのだが、カードだとなぜか勢いがついてついつい買物をしてしまうのは怖い。これで破産してしまうやつらもたくさんいるのも頷ける。
機内食が出ることも分かっていたので、昼ご飯を搭乗前に取りたいとは思わなかったのだが、なんとなく気分が悪い。ストレスが溜まっているためにそれで体がおかしくなっているのかもしれない。水分を摂っても摂っても足らないように思えてしまう。葛根湯くらい買っておきたいなと思ったのだが、一緒に行く人が持っていたのが分かったので、買わないことにした。その代わりに、台湾のガイドをまた買ってしまった。もう台湾のガイドなんて要らないだろうと思っていたのだが、なぜか買ってしまうのは、もう癖だろう。
いざ搭乗してしまうと、あとは現地に到着するまで特に何もすることなし。
飛行機は「こんなボロ飛行機が飛ぶのか?」というくらい型が古そうな飛行機だった。いまどき、2-4-2の椅子の海外行きの飛行機があるとはおもえなかった。個人テレビもなく、イヤフォンも医者が使うようなゴムホースの小さい版みたいなものだったりしたからだ。いやぁ、名前がJALになったからといっても、まだまだ台湾線はさげずんでいるのかなとおもった。おまけに、目が痛くて、そのためにたまに気分が悪くなるため、飛行機の中で本を読もうと思ったのを止めていたから、飛行機の中ではねているしかなかった。ご飯だけはさすがJAL。可もなく不可もなくの昼ご飯が出てきた。ただし、大食漢にとっては多少物足らないかなとおもうくらいの量だった。スターアライアンスに乗りなれているので、食事の事前にメニュが配られるものと思っていたのだが、実際には、メニュが2つしかなく、写真つきのパンフを手に持ったスチュワーデスが「どちらにしますか?」とたどたどしい日本語で聞いてきた。台湾で採用された人だろう。でも、日本語が通じる。ご飯は、メインとしてメンチカツと白魚のフライが選べることができる。それぞれを頼んでみた。昼ご飯を食べないで乗ったために、ぺろりと食べてしまう。
台湾到着は定刻どおり。窓の外には、珍しい飛行機が止まっている。それは中国国際航空の飛行機が見えたからだ。中国の飛行機が台湾で見えるのは大変珍しい。空港に到着して、台湾元に換金をしようとする。台湾に行く場合には、日本で台湾元に換えるより、現地に到着して空港で換金するのが一番レートが良い。しかし、今回はスムーズには行かなかった。というのも、中国人観光客が最近の中台直行便の恩恵を受けて、たくさん台湾にきているらしく、両替場にはたくさんの中国人が、大量の人民元を持って換金しようとしていた。自分の前に並んでいたおばさんも、手に8000元を持っていたようだったし、そのおばさんの家族で子供・旦那のそれぞれも8000元を手にしていた。どうやら、1人あたり、人民元を換えることが出来る最高金額が8000元のようで、家族で分散すれば人数分を換えることができるのだろう。しかし、そんなに大量の現金を換えるのではなく、クレジットカードで支払うか、中国人なら誰もが持っている「連銀」カードであれば、現金を持っている必要が無いとおもったのだが、あとで知ったところによると、中国人はクレジットカードを信用していないためにあまり持っておらず、さらに連銀は中国人専用のデビッドカードであるため、台湾は別の国だから今までシステムが存在していないためだということがわかる。中国人観光客は、いまのところ行動制限があるために、長い滞在ができないようだが、それでも使う人は使うだろうし、裕福な人間がたくさん増えたんだなと思った。更に珍しいことに、入国審査で全く並ぶことが無かったのは嬉しい。いつも長蛇の列で酷いときには1時間くらい並ばされる場合があるからだ。やはり中途半端な時間に到着すると待つ必要が無い場合があるのだろう。
空港からホテルまでは、バスで行くというのもあったが、神旺ホテルの場所がバスでは直接いける場所ではなく、結局どうがんばっても地下鉄に乗り換えなくてはいけない場所なので、面倒くさいなーとおもったから、タクシーに乗ってしまう。約1300元くらいで、値段にすると5000円弱を高いかなとおもうが、1時間もタクシーで乗って、複数人で乗れば1人辺りの値段は少なくなるので便利だと思う。確かに空港バスのほうが100元程度なので安いのは分かっているが、荷物を持って移動するのは面倒なのでタクシーのほうが良い。
車窓からの台湾の景色を見て「ひさしぶりだな」とおもう。約1年ぶりの台湾というのは、台湾渡航が始まって以来、長期間のブランクだった。だいたい長くても半年に1度くらいは台湾に行っているはずなのだが、ここ最近は忙しすぎて台湾に行く機会を逃していた。それにしても、台湾に来るとなんだか落ち着くのは何故だろう。もう気分は台湾人になったようなものだった。