熱海に行ったらもう1つ買うのを忘れてはいけないものが個人的にはある。以前、熱海の梅園にいったときに偶然見つけた羊羹がめちゃくちゃ美味かった記憶があったので、熱海に行ったら今度は店まで行って買いに行こうと思っていたからである。その羊羹、普通の小豆を煮詰めて作ったものではなく、ゆずの羊羹だったので、その味が甘すぎず、かといって味が無いというわけじゃなく、ちゃんとゆずの味をそのまま残しているとても変わった羊羹である。
その羊羹を売っているのは、熱海銀座に店舗がある「
常盤木羊羹店」というところだ。熱海梅園で買った羊羹というのは、ここの看板製品になっている「鶴吉羊羹シリーズ」のものだったのである。
鶴吉羊羹シリーズにはたくさんの種類の羊羹があるので、本当ならば全部買ってみて、味比べなんかをしてみたいところなのだが、そんなに金銭的な余裕は無いために今回は断念。今回はオーソドックスの羊羹である「本練」と「橙」というのを買ってみた。この記事を書いているときにはまだ「本練」のほうは食べていないのだが、「橙」のほうを食べてみた。さっぱりとしているのだが、甘くちょっとだけ橙の皮の苦さが残る面白い味のものだということがよくわかった。とらやなんかの羊羹は慣れていることもあるが、妙に甘すぎるということもあったりするので、何度か食べていると飽きてくるが、ここの羊羹はぜんぜんそんなことは思わない。もっと食べたくなるような羊羹なのである。
店舗は熱海駅から熱海銀座に歩いていくとその四つ角に、趣のある昔ながらの店舗があったら、それがこの店である。また、店舗は2店あり、道路を挟んで北側にあるのが本店、南側にあるのが羊羹をメインとした商品を売っている店である。こちらの羊羹のほうの店のほうが多少新しいのだとおもうが、それでも店舗の概観はかなり良い店構えだといえよう。そして、ここには運がよければ、店の看板職人としてウェブサイトにも掲載されているイケメン職人が接客をしているのが見ることができるだろう。イケメンと書いたが、確かに一般的にはイケメンの分類に入るんだろうと思うが、個人的には、デッド・オア・アライブのピート・ローズか?と思ってしまう印象だった。ウェブサイトに掲載されている写真があまりにもぼかし過ぎるので、リアルの顔を想像する際には良い様に思えて仕方なかったのだが、実際に拝見したときにはそれほどでもないなと正直思った。これなら、昼に食べに行ったうなぎ屋の兄ちゃんのほうが断然かっこいいではないかと思ったくらいである。ただ、この職人を会うためにこの店にやってくる常連さんもいるようで、ビジュアル面からファンを獲得するという、和菓子の世界ではほとんど誰も考えていなかったアイディアを採用しているというのは商売がうまいとおもう。
そして、この羊羹の店は、併設して和カフェの営業もしている。商品として売っているものを食べながら休憩として利用できるカフェなのである。店舗の名前は「和カフェ 茶房・陣」だ。ここで購入前にどういう味なのかをお試しとして食べてみて、それで気に入ったら、店舗で買ってもって帰るというのがいいかもしれない。
ここの羊羹店で販売をしているのがマカロンのような形をした羊羹である。これにはびっくりした。見た目は本当にマカロンのようなので、スカスカしたスポンジに餡子系統が混ざっているものだろうと思っていたのだが、ぜんぜん味の感触が違うのである。これは食べてみないとわからないだろう。試してみるのであれば「全部セット」をおすすめしたい。1人で食べるには店員も「多いと思います」と言われるくらいなので、ちょっと無理かもしれないが、2人で食べる分には問題ないことだろうと思う。だが、絶対お勧めの商品だと思う。
常盤木羊羹店
URL:
http://tokiwagi-yohkanten.com/住所:熱海市銀座町9番1号
電話:0557-81-4421