2006/10/20

番号ポータビリティ

10/24から携帯電話の番号を継続したまま利用会社を変更できる「番号ポータビリティ制度」がスタートする。インターネット調査会社であるマクロミルが発表した調査結果によると、意外にもこの制度のことをほとんどの一般ユーザ(97%)は知っているようだ。ところがこの調査結果の面白いところは、制度の認識だけには終わらないところだといえよう。

調査内容は次のとおりだ。
  • 番号ポータビリティ制度を利用したいか
  • 番号ポータビリティ制度の移行条件を知っているか
  • 電話キャリアを変更する場合の重視ポイントは何か
  • 電話キャリアを変更しない場合の理由は何か

携帯電話各社が気が気でならない番号ポータビリティ制度。それはなぜかというと、今の携帯電話キャリアのマーケットシェアの割合が変化してくることが予想されているからだ。2006年9月現在における各社のシェアは、NTTドコモが56%、AUが28%、そしてソフトバンクが16%である。この分布図を崩したいのは、多額の借金をしてまでvodafoneから携帯電話事業を買った禿電話こと「ソフトバンク」であろう。逆に、このままのシェアをキープするか、さらなる他社からの競争を阻止したいNTTドコモの攻防だと言えよう。

さて、結果だが、「番号ポータビリティ」を利用したいかの問いに対して、回答者の実はたった6%しか「利用してみたい」と答えていない。変更したいとは思わないと答えている人が63.2%であるのに対して、大きく下回っている。残りは「わからない」だ。意外にも一般ユーザは、番号は変更しないでキャリアを変更するということに対して消極的だという表れだろう。この結果はキャリア各社は前からわかっているとはいえ、特にNTTドコモとしては安心な材料だといえよう。保守的だといわれればそのとおりだが、いまの事業を継続し、他社が何かやったことを後追いする形で、サービス開始すればいいだけなのだ。(執行役員の夏野さんの言葉だと「ドコモは決して多社の追随を狙っているわけじゃない」と言っているが、大嘘。別に新しいことは何もしていない。)

じゃ、なぜ「変更したいと思わないか」なのだが、その前に「変更時の重要ポイント」を見たほうが分かりやすいだろう。結果によると、普通の携帯ユーザは、「料金割引制度」が一番重要だと87%の人たちが答えている。携帯キャリアの各社が頑張って展開している「通話エリア(49.7%)」「端末機能(48.7%)」「端末デザイン(41.6%)」「通話品質(38.3%)」などなどは、結果から言えば、ユーザは「どうでもいい」ことと思っているのである。重要なのははっきり言えば「料金」なのだ。言い換えれば、料金が安いキャリアが出れば、雪崩のようにそのキャリをユーザは選ぶことを意味している。しかしながら、日経コミュニケーションを初めとする各種雑誌の中で、携帯キャリア各社は「マイラインの競争のように料金競争だけは絶対したくない。経営を悪化させるだけだ」と一様に口を揃え、ほとんど闇カルテルが裏で結ばれたように、各社同じことを言っている。ソフトバンクは、あの禿オヤジが「通信会社をぶっ壊す」と大ボラを数年前に吹いていた勢いは失せて、いまでは「大借金を抱えているので料金競争になった場合には、ソフトバンクが死んでしまう」ということから、いままで「安い、早い」しか脳がなかったようにADSLを売りまくっていた時とは大違いの振る舞いをしている。ちなみにユーザ多くが、現在のキャリアで「長期契約年間割引サービス(74.8%)」や「家族向け割引サービス(71.6%)」「無料通話分繰越サービス(64.7%)」を利用しているのだ。ところで、「パケット定額料」を利用しているのは21.8%と少ない。理由は後で述べる。

キャリアを変更しない理由としては「現在のキャリアで満足している(60.5%)」が最大の理由のようだ。確かに、どこのキャリアも今では同じようなサービス内容・料金になっているので、替える理由が無いのだろう。メールアドレスが引き継げない(48.3%)や「割引制度が引き継げない(42.1%)も多い理由ではあるが、日本人独特の感覚だろうが「特に問題なしなら替える必要なし」なのだろう。ユーザにとって興味があるのはやはり「料金」なのだ。

そういえば、通常支払っている「料金」として、日本人の一般携帯電話ユーザは「通話」と「パケット」とどちらが多いのだろうか?もう、多くのユーザはおそらく「パケット」料金のほうが多いのだと思う。一部の人(リーマンの一部)は仕事で電話をしまくっているのだろうが、それはマイナーな人たちに成り下がってしまっている。いまでは若い子は勿論、爺婆までがメール通信を中心に携帯を利用しているのが定番だ。各キャリアも「パケット定額料」を導入しているのだが、これが一概にめちゃくちゃ高い。通常の標準基本料のほかにパケット定額料を払ってしまえば、軽く1万円は越える。こんなのに誰が金を払うというのだろうか?しかし、各キャリアは、「料金競争しない」と明言している。金を取れる間は取ってしまおうという魂胆であるとともに、パケットをどんどん使うようなサービスを展開しているのだ。しかし、ユーザも馬鹿じゃないので、パケット定額料に入ってまで携帯キャリアに踊らされることは無い。だから、ユーザがあまり新規サービスを使おうとしないところに来ている。

料金を下げると経営を圧迫するが、新サービスへの取り込みは断然上がる。このジレンマに携帯各キャリアは陥っている。言い換えれば、「別に新しいことをすることがない」のだ。だけど、会社は事業をすることで成り立っているのであって、現状のままであるなら、社員は特に必要なくなる。交換機がちゃりんちゃりんと稼いでくれるだけなのだから。さて、このジレンマを脱出するために、また禿オヤジが最後の賭けとして「パケットを含めた定額上限」を設けるサービスを始めると、がらりとキャリアの競争チャートがだいぶ変わってくる。この勇気があの禿オヤジにあるかないかに係ってくるだろう。ドコモはそれに対抗するだけのことだ。

白頭山(長白山)


北朝鮮が聖地を崇めている白頭山。ここがいま揺れに揺れている。中国語では「長白山(Zhangbai Shan)」と言われているこの山。実は、国境を含めて歴史的にも朝鮮人や中国東北人たちの聖地でもあるのだ。女真族だった金王国では「霊応山」として崇め、唐の時代に君臨し、唐との交易は止めても、滅亡するまで平安時代の日本政府と親交があった渤海国でも、その信仰する山と崇められてきた山なのだ。

揺れているというのは、その白頭山が「噴火する兆しがある」という点である。中国の記録上最近では、1597年、1668年と1702年の過去三度噴火があったが、それ以来の噴火らしい。日本では915年に噴火したことが記録に残り、その火山灰が東北地方にまで達したことは地質学上の調査で分かっている。火山の区分としては「休火山」の区別に実はまだこの白頭山はあったのだ。じゃ、なぜこの時期になって噴火するかもしれないのか。それは、10/9に行われた北朝鮮の地下核実験が噴火を引き起こしたのだそうだ。

北朝鮮が核実験を行った場所は白頭山から140km離れている豊渓里(P'unggyeri)。140km も離れているのに何故関係があるのかと疑問もあるかもしれないが、今回の実験で使われた爆薬によって、地下で眠っていたマグマが一気に活動開始した模様だ。

ロシア民間防衛問題・非常事態・自然災害復旧省(略称МЧС)が10/20が噴火の兆候があると発表した。北朝鮮は、国内で軍部による「我慢の限界」から正日くんの政権の崩壊が揺れているところから、今回の核実験行動により軍部の欲求不満を解消したところがある。なにせ、韓国と中国は国内事情が第一で、国際事情は二の次というお国柄。国際批判があることは分かっているのに、それを強行して実験を行ったのは、国内の欲求不満を解消させないと現政権の崩壊に繋がるからである。それが災いして、今回「神」として崇めている白頭山が噴火する兆しを作ってしまったのは、「予期せぬシナリオ」だったに違いない。もし、今回本当に噴火が起こってしまうと、かつてあの辺りを支配していた渤海国の滅亡が白頭山の噴火によることが引き金になったように、金王朝(現代版の王朝だといって良いと思う)の崩壊に繋がることは免れない。

もうひとつ言うと、妄想で作り上げた「金正日の生家」はここ白頭山にある。実際にはロシアのハバロフスク近郊のシベリアの町ヴャーツコエ(Vyatskoye)で生まれている。聖人の域に崇めてしまった指導者を朝鮮族の聖地とリンクさせるという幼稚な妄想には、頭が下がる。

JASRAC vs Youtube







 日本の放送各社や著作権団体など23事業者・団体は20日、米動画共有サイトのユーチューブ(カリフォルニア州)が著作権者の許諾なしにインターネット上でテレビ番組などの動画を公開しているとして、合同で削除を要請、対象となる約3万ファイルすべてをユーチューブが削除したことを明らかにした。 要請をとりまとめた日本音楽著作権協会(JASRAC)によると、23事業者・団体は2日から6日までの5日間、各団体が著作権を所有するテレビ番組画像などについて著作権侵害が認められるとして、ユーチューブに集中的に削除を要請。同社は要請を受けた翌日から順次、対象となる動画や画像をインターネット上から削除したという。削除されたのは計2万9549件の映像や音楽。


JASRAC側の言い分は「ユーチューブのサイト上には日本のテレビ番組や歌手らのプロモーション用ビデオなどの動画が無断で大量に投稿、掲載されており、著作権侵害にあたる」と主張。今後も同社に対策を要請するとともに、「国内のインターネットユーザーに対しても権利侵害につながる動画の投稿をしないよう協力を求める」としている。


いわゆる「著作権問題」にあたるからJASRAC側はYoutubeに文句を言ったところだろう。しかし、これも実は無駄な努力だという気がする。JASRAC側の主張もわかる。なぜなら、彼らは著作権保有者を代表として、それを違反しているやつらに対して文句を言ったり、権利主張を公にしていくことで、著作権保有者から「献金」をまきあげているのである。つまり、著作権保有者がぎゃーぎゃー騒ぐから、代理者になってぎゃーぎゃー騒いでいるだけのこと。


「無駄な努力」と言ったのは、著作権問題で論議になる土台が、ネット上のアップロードされるコンテンツに言及している点である。電子化され、ファイル化されたコンテンツなのであれば、ネット上ではすべてtransferすることは可能であるのは、いまでは小さいガキでもわかることだ。したがって、音楽、映像、静止画、音声等々、ファイル化できるものはすべてネット上にuploadすることができるのだ。そして、一度アップロードされたファイルは、世界中の誰からでもcontactすることができるわけであり、ちょっとした技量があればそのコンテンツは閲覧者のPC内に更にtransferすることができるのだ。JASRACが必死になって、「消せ、消せ!」と騒いだところで、すでにネット上に培養されてしまったコンテンツは、ゴキブリのようにどこからでもまたuploadされる。そして、消されたら、また別の人間がアップロードする。そのイタチごっこなのだ。


JASRACの言い分としては、「サーバにアップロードされる際に、厳密な審査を設けて欲しいもんだ」と運用に関して他人任せなことを言っている。デジタルコンテンツ化されるものは、コピーされるものなのだという認識が全く無い。さらに言えば、JASRAC側は、「コピーすることが問題だ」なんて言っている。あほだ。コピーはされるものである。「だめだ」といわれれば、それで止める人間がどこにいるというのだ。「コピーされる」のは前提になって考えたことが無いという証拠である。つまり「コピーされる」ことは仕方ないとして、そのコンテンツが「閲覧できない」ようにすればいいのである。コンテンツの存在はネット上で分かって、せっかくPCにダウンロードされたとしても、PC上で見えないようにすればいいのだ。さらに言えば、1日に数億とアップロードされるファイルを、Youtube側で管理することは、もう不可能に近い。Indexをつけることは可能だ。しかし、それはアップロードしたユーザが勝手にindexをつけるものであり、youtubeがカテゴライズするものではない。従って、アップロードするユーザが適当な題名と適当なカテゴライズ名を登録した場合には、まったく検索することが出来なくなるのだ。それをどうやって探すのか?


JASRACの取っている方法は簡単である。2chなどの大型掲示板を常に監視し、そこでリンクを張られる内容を見ているのだ。2chなどの内容をすべて把握し、読み取りをロボット化して、該当先リンクを捜し当てるのは意外に簡単だ。自分が欲しいネタを探すときには、ユーザ間でMSN Messenger等のIMで情報のURLをやりとりしているのであれば、なかなかな難しいが、だいたいの一般ユーザは、巨大掲示板からリンクを見つけていくことが多いと思う。大元のリンク掲載情報さえ抑えておけば、先の不明な違法(あくまでもJASRACが違法といっているだけ)コンテンツのありかをさがすことができる。


コピーされることが前提になって議論されることがこれまで全然無かった。コピーされても「ユーザのPC環境で再生できないようにすればいい」のだ。だいたいがPC環境でyoutubeを閲覧しているわけなのだから、youtubeで見れないようにすればいい・・・と単純に考えるのは間違いだ。違法じゃないコンテンツと違法コンテンツをどのように区別するのか、どこを基準にするかは難しい。いまのところ、JASRACが「血眼になって探した」コンテンツをYoutubeに依頼して消して貰うということしかできないようだが、まぁ、JASRACが「頑張って」コンテンツ探しをしてもらって、そこでYoutubeにお願いを続けてもらろう。いつか、「疲れた」というはずだから。


ネット上にコンテンツがあがることを「宣伝」と思わない著作権保有者がたくさんいるのだ。これが問題である。「宣伝だ」とおもった著作権保有者は、逆にJASRACから「干される」形になる。これも可笑しな話である。ちなみに台湾のテレビ局は、すべてのコンテンツをネット上に「アップロードしてもいい」ことになっている。著作権管理が甘いといわれているのだが、甘いのではなく、考え方が違うのだ。どう違うのかは、JASRACまたは著作権保有者は、一度腐った脳みそを使って考えてみると良い。


今後のJASRACとyoutubeの動きは注目だ。

2006/10/18

2 topics about Singapore

There are two hot topics about Singapore announced recently. Both articles are so interesting to me.

1. free use of public wireless LAN for 2 years starts.


All people can access to the net by public wireless LAN without paying at densely-populated area in Singapore for 2 years since next September. Some IT companies with supporting by Singapore govenment will provide this service. This is a part of national projest policy "Intelligent Nation (iN) 2015" to develop the level of IT infrastructures in Singapore.


This service will be provided by Singapore Telecom , i-cell Network and QMax Communications respectively which were selected by competing bids. Constructing expenses costs about 100 millions SGD (approximately 7.5 billions JPY) and Singapore govenment releases up to 30 millions SGD as grant money.


Communication speed of wireless LAN will be planned 512Kbps. Advanced speed willneed some payment. This service will be available both for Singaporeans and for travellers. Singapore Telecom has a plan to provide IP telephony service with mobile phone.


Commercial area in central part of Singapore, business distinct and residential areas have many "Hot Spots". Now there are about 900 spots which are installed in airport/schools/cafes, but in the future, over 5,000 spots. That will be rate of 7 spots per 1 square kilometer.


The penetration rate of the Broadband Internet in Singapore is lower with 58% than Korea, but Singapore govenment wants to take up the gap by this project. Furthermore the number of public wireless Internet users is now about 50,000 and the govenment expects to increase the number to 250,000 in 2 years.


If you have mobile phone or PDA applied for Skype, you can make a ring to your friends by nothing. Bringing notebook PC outside is still inconvenient.

2. Singapore strengthes control of publications

Since 1990, Singapore govenment is forcing foreign newspapers/publicants to put a representative from these companies respectively in Singapore for issuing proceedings for breach in need. Moreover, the govenment forces them to deposit earninest money with 200,000 SGD.


Ministry of Information, Communications and The Arts of Singapore (MICA) announced that it cancelled the permission of dispensation against these publications in response to changes in the latest media environment. Thus far, some largest media were excluded from strong administrative control by the govenment, News Week, Times, Financial Times, Far Eastern Economic Review and International Herald Tribune.


According to the announcement from MICA, the aim of this policy was because these media showed political issues/articles about Singapore regularly and the govenment strengthens consecutive rules. On the other hand, these media insisted on that they were just observers in Singapore and that they didn't interference in country's affairs.


One of these largest media, Far Eastern Economic Review, posted an article it published in July about Singapore opposition activist Chee Soon Juan. It is said that Singapore govenment felt quite upset about this article. In nature, any local chinese language except but mandarin cannot be posted in any media (newspapers, TV, radio, magazines etc) in law in Singapore. And Temasek Holdings in which Ho Jing Hsian, wife of Lee Hsien Loong, is the president plays a role of 100% shareholder of Mediacorp which owns some large broadcasting stations, for example Channel News Asia. Therefore all critical news and informations against the govenment about are restricted. As the result of such media restriction, it is said that there are other affected freedom of expression except but media and lots of young elites escape to another country after another.


French non-governmental organization, Reporters Without Borders, publised the chart of "Yearly worldwide press freedom ranking of countries" on September, 2005. This ranking shows Singapore ranked 140 in 167. Of course the worst was North Korea.

I don't want to live in such country without freedom of speech like Singapore .

Ceylon Tea

■ 概要

インド洋に浮かぶ真珠といわれるスリランカは、その多用な文化と風光明媚なことで知られている。総面積が65,610km2 で赤道からたった4度北部に位置する島は、海抜から焼く2600mで起伏に富み、多用な機構と風景を生み出している。

過去にスリランカは色々な名前で呼ばれていたが、その中で「セレンディブ(Serendib)」と呼ばれていた頃があった。その意味は、ホーレス・ワルボール氏によって「求めずして思いがけない発見をする。あるいは、思いがけない幸運に恵まれている」と紹介されている。19世紀の後半、初期の紅茶の栽培者によって幸運な発見があった。それは場所と標高によって異なる気候が、紅茶の生産に良い結果をもたらしたということだ。それは、様々な種類の高品質の紅茶が作られ、さらに異なる土壌の中から個性的な素晴らしい紅茶ができるのだ。都国スリランカでは、その特徴が際立っているといえる。

スリランカの茶の栽培をされている地域は、それぞれとても変わった名前を付けている。「光溢れる街」という意味の「ヌワラエリヤ(Nuwara Eliya)」、「南」という意味の「ルフナ」、「高い場所」という意味の「ウバ(Uba)」、他に「ウダプセラワ(Uda Pussellawa)」、「キャンディ(Candy)」、「ディンブラ(Dimbula)」などがある。これらの地域には、それぞれ茶の専門家がおり、たくさんの茶園がある。

スリランカは面積こそ小さいが、お茶の生産量はインドと中国に次いで世界第3位の地位を占めている(日本は世界第6位)。インドと中国で生産されるお茶の大部分は、国内消費に向けられるが、スリランカの場合、輸出に向ける世界最大のお茶の輸出国である。スリランカの紅茶の味は、世界中の紅茶の愛好者の好みにあわせて改善されてきた。様々な種類のスリランカの紅茶は、全世界の国々ではセイロン紅茶の名称で輸出され、紅茶の親の愛好者は、一年中生産されるセイロン紅茶の中から、最高の品質を求めるようになってきた。セイロン紅茶はこういう意味で、世界の国口へ「セイロンの贈物」として高い評価を受けている。

■ ヌワラエリヤ

ヌワラエリヤは、過ごしやすい気候で自然に恵まれた地方である。花の多い牧草地、原生林、それと高原で構成される。ヌワラエリヤは細長い谷で、海抜約2000mの地域に位置する。独特な風味の紅茶を産出することでも知られ、爽やかな空気とイト杉のふくよかな匂いに満ち、ユーカリプテスと野生のミントの芳香が漂っている。このような環境に恵まれた地域で育った紅茶であればこそ、世界の紅茶通を満足させる商品ができると考えられよう。紅茶は柔らかで、爽快な渋みとデリケートな香りに満ちている。ヌワラエリヤの紅茶こそ、シャンパンがフランスのワインであるように、セイロンを代表する紅茶といえよう。

■ ディンブラ

ディンブラは、セイロン紅茶の中でも最も有名な名前だ。なぜならこの地域は1870年代にコーヒーに代わって、セイロンで最初に紅茶が栽培された地域のひとつだからだ。茶園は、広大な西側のなだらかな斜面に沿って広がっている。この斜面のある茶園は、平均して海抜約1200mから1700mの高地に位置している。茶園は、ハットン、ディコヤ、それからタラワケレとナヌオヤまでとヌワラエリヤの西の端まで広がっている。南西モンスーンは、ディンブラで産出される紅茶の品質に少なからぬ影響を及ぼす。毎年1月から3月までの冷たい乾燥する気候が、ディンブラの絶好の品質ができる季節といわれており、この西の地域では、この時期、適度な渋みと力強い香味がある。

■ ウバ

スリランカの中央山岳地帯の東斜面で海抜約1000mから1700mのところで栽培されている。ウバで生産される紅茶は、独特の風味と刺激的な味があり、色々な種類のブレンドに用いられている。もちろん、ウバのみで味を楽しむこともできる。ウバの良い時期は7月から9月だ。

■ ウダプセラワ

ウバの端がヌワラエリヤに向かって伸びているところがウダプセラワの山地だ。この地帯もウバと同様、北東モンスーンの洗礼を受けるが、この地域にある2ヶ所の茶園では、ウバ茶とは異なる味の紅茶が生産されている。この地域の良い時期は年に2回あり、1回目は7月から9月の東風の吹くシーズン、2回目は1月から3月までの西風が吹くシーズンである。ウタプセラワの高地の茶園は、冷たくて乾燥した気候の恩恵を受けて、付加価値の高い紅茶が産出される。

■ キャンディ

古都キャンディ付近で採れる紅茶は、中高地産茶として知られている。特に、コシが強いことで知られているため、コクの強い紅茶を好む人には喜ばれよう。茶園は海抜約700mから1400mの中高地で栽培されており、この辺りはスリランカで最初に紅茶が栽培された地域である。

■ ルフナ

南部地域では、独特な強さの芳香を与えるもとになる黒い茶葉の紅茶を産出している。この特徴ある紅茶は、海抜約700mのところで栽培され、独特な茶葉の色と味で知られている。暖かい気候と肥沃な土壌に育ったお茶の葉は、金銀色の芯芽をつける。ここで産出された紅茶は、濃い味で、ミルクティーにするか、あるいは、ストレートでその濃厚な甘い味を楽しむ人に最適である。

■ 紅茶の等級




  • FBOP  幾分大きめの茶葉でチップがある。芳醇な風味がある。


  • BOPF  茶葉のサイズはBOPより小さい。多くは高地で栽培され、風味はBOPより濃いが、その他の特徴はBOPと同じ。


  • BP1  CTC製法の大きめの茶葉。明るい水色、コクの強い紅茶。


  • BOP1  十分に揉んだ大き目の茶葉。淡い麦芽のような風味がある。


  • Dust1  やわらかな粉状にちかく、特に水色が濃い。業務用に適している。


  • PF1  CTC製法の小さ目の茶葉。味の濃い紅茶で、ディーバックに向く。


  • Silver Tips  最高の品質の芯芽を乾燥させるとベルベッドのような質感で茶葉の色はシルバーに呈する。神秘的でデリケートな風味がある。


  • Pekoe  茶葉は縮れた感じで、デリケートな軽い風味


  • FBOPF Ex Sp  長いチップを含んだ大型タイプの茶葉。キャラメルに似た甘い風味


  • Gun Powder  中国式の釜を使って加熱させた緑茶。風味は強いが、その中に独特なセイロンの香りを留めている。


  • OP  ホールリーフ(よくもまれた大型の葉)タイプ。栽培される地域によって微妙に風味が異なる。


  • BOP  最も知られた茶葉のサイズ、豊かなコクと風味のバランスが程よい茶


  • FBOPF1  やや大きい芯芽を含んだ低地栽培の典型的な粒上の茶葉、芳醇で甘い風味


  • Sencha  日本の蒸気式製法された緑茶。この方法で出来たお茶に共通するデリケートな味と風味

頭痛と吐き気(その2)

MRIの検査結果を聞きに言ったのだが、特になにも問題ないと言われた。ところがどうもこの医者の話を聞いていると、頻繁に「分からない」という。患者のこちらのほうがかなり不安になってくる返答だ。「さらに検査をしてみましょう」の提案でも出てくるかと思っていたら、「これ以上はなにもできません。当医院では施設が無い」といっていた。施設って一体なんの施設があればできるっていうのだろうか?だいたいこのような返答をする場合には、自分の技術や情報不足のために、患者への責任をとりたくないと思っている場合か、本当に必要な設備が無い場合かによる。別に手術でもするわけでもないのだから、施設が足らないなんていうのはおかしい。やる気が無いとしか思えない。施設が無いなんていうことをいうから、「じゃ、別の病院を紹介してくれますか?」と聞いてみた。これがどうやらこの医者の怒りに触れたらしい。「さぁ、知りませんねー」だと。あほか、この医者。通常、医者の横のつながりは、どの世界よりも強いのは有名である。そういう関係にある医者のつながりでも「知らない」と言い放つこの態度にむかつくのだが、本当に知らないのであれば、ほとんど世の中の最先端医学の情報を知ろうもしていない馬鹿医者としか思えない。または、他の医者から嫌われているかのどちらかだろう。ここは怒りを抑えて、さらに聞いてみた。「何科のお医者さんに伺えばいいんでしょうかね?」と。「分からない」と返答。

ぶちー!!!!

おまえはやる気ないだろうー。あまりにもむかつく。最後には「どこか医者を探してください。」とのこと。おまえは医者じゃないのか?「紹介状は書いてくれるんですか?」と聞いたところ、「それは書きます。」と明言。しかし、「どこか見つけたら書きます」だと。推薦さえもしてくれない。なんじゃ、この医者。あまりにもむかついたので、脳神経外科に強い病院を探してみることにした。脳神経外科で探してみたのは、今回の頭痛が眼科での診断を信用し、そのときに脳神経外科の観点から調べてみたほうが良いといわれたことを思い出したからである。有名な病院は都内にたくさんあるが、その中でいくつかに絞った。脳外科の手術の点から調べてみたところ、東京女子医大、NTT関東病院、そして慶應病院がかなり経験知が高いようだった。その中で今回は東京女子医大を選ぶことにした。

MRIの結果を聞きに行ったのが土曜日だったのだが、すぐに紹介状を書いてもらいたかったので、月曜日の出社後に病院に立ち寄って書いてもらうことにした。病院について受付に行ったら、「今日はなんの御用ですか?」だと。は?こちらは邪魔物扱いですか?先日まで患者として来ていたんですけどねー。病院側としては嫌がらせで来たのかとおもったのだろか?なんという対応の悪さ。「紹介状を書いてもらいに来ました」と丁重に答える。嫌そうな顔をする看護婦。すぐにあの医者のところに通されて、「決めましたか?」と言われた。「東京女子医大にしました」と答える。ここの病院は神経内科と脳外科の2つの科がある。神経内科のほうに行くことは心積もりはしていたのだが、ここまで選択の余地をあたえたのだから、それなりの返答を「いちおう」期待してみる。しかし、その返答はやはり期待に反して芳しくない。どちらの科が適当かと聞いてみたところ、「わかりません」とのこと。飽きれた。こんな馬鹿医者がいて、それなりに金儲けをしていると思うと、腹立たしい。面倒くさいので、「神経内科への招待状を書いてください」と捨てセリフのように言ってやった。あーっ、つかれる。この医者。MRIの映像もついでも欲しかったのに、それはくれなかった。MRIの映像で「問題なし」と判断したから、いまさらMRIの映像を他の医者に判断して欲しくなかったのかもしれない。他の医者に「馬鹿」扱いされるのも医者としてのプライドが許さないのだろう。

紹介状を書いてもらえば、他の病院に行った場合のほうが、新しい病院に行ったときに、医者とのカウンセリングやこれまでの治療内容が新しい医者に情報として伝わるので、実に便利であることは知られている。今回も初めて行く病院であったのに、ちゃんと医者の間でしか分からないような内容ではあるとおもうが、その情報は伝わっていたようだ。それよりも東京女子医大病院はすごい。今度からこの病院に行こうと思うくらいいい病院だと思った。まずこの病院に行くには、都営大江戸線の若松河田駅から歩いて2分だし、または新宿西口小田急ハルク前からバスに乗っていけば目の前に到着する。外来患者がいくビルは入院棟とは異なるので、一箇所に集まっているから便利である。外来病棟に来ると、まるでオフィスのビルのような作りに圧倒される。新規患者は、オフィスビルの来客受付みたいなところで登録をする。ここで登録されると、あとは自動的に該当科に情報が飛んでいるので、患者は各科で名前を言えばいいだけ。そのあとは、個人名で病院の中では呼ばれることは無く、受け付けで登録された番号で患者は診察が行われる。今回は脳神経の神経内科にいくことにして、そこで銀行の窓口のように番号札を貰う。番号が表示されると、担当の先生がいるところに入っていく。神経内科の患者は少なかったので、比較的すぐ先生との面談が始まった。

今回は新規外来患者担当の先生に当たったのだが、あの最初にお世話になった内科の馬鹿先生よりずっと良かった。面接のときにいろいろ聞かれ、こちらもあーだこーだと答える。「もしかしたら、こういう病気の可能性があるので、確認していいですか?」と先に疑いがある病気の説明をしてくれるところも初めての体験である。患者としては不安で一杯で病院に来るわけで、何を根拠に治療をしてみようとしているのかが患者のほうが分かるととても安心する。ベッドに寝たり、ペンを目の前で翳されて眼の動きを見たり、筋肉の動きをみたりと、馬鹿医者とは全然違う視点でいろいろ見てくれた。MRIの検査の結果としていちおう信じているようなのだが、やはり自分の目でも確認したいようなので、CT検査ならすぐにできるから、それで確認しましょうと提案される。こういう提案であれば、喜んで「受けます」と答えられる。医者の態度と対応によって、こんなに医者を信じてもいいかどうかを判断してしまうのは面白い。CTの検査は、この医者が「この患者をCTで調べる」とPCで登録すると、自動的に放射線科に連絡が通って、行って名前を言うだけで、放射線科では処理が始まる。すべてがシステム化されているので、とてもスムーズに行われる。CTの検査もMRIみたいな感じだったが、時間は短く終了。また神経内科のほうに戻ってくださいーと言われたので戻る。神経内科のほうでは、「この患者のCT検査は終了」という情報が伝わっているので、また受け付けで名前を言えば、診察の医者への登録が完了される。担当の医者も放射線科のほうから画像データとしてPCに移されるので、レントゲン写真を光に当ててというような古典的なことをしなくても、常に欲しい情報が手元のPCで見ることができるというのは便利だとおもった。CTの検査でも特に異常は見られなかった。医者としては、もしかしたら、神経疲労の疑いがあるので、それを緩和させるような薬を出しておくと言った。それでも症状が変わらないときには別の原因だと思うので、また来てくださいという。こういう伝達こそ、医者と患者の関係をよくするものだと、全てに対して東京女子医大にハナマルを上げたくなった。

会計に関しても、すべて自動化されているので、診察券を自動精算所の機械(銀行のATMのマシンみたいなもの)にいれると、精算が出来る。処方箋は、他の薬局でもできるのだが、やはり病院傍にはたくさん薬局がある。一番近くにあったところに行ってみる。意外に出てくるまで時間がかかったのだが、まぁ、良しとしよう。帰りは地下鉄に乗って帰る事にした。

それにしても、医者によってなんでこんなに態度が異なるのだろうと考えさせられる今回の病気だったとおもう。ただ、はっきりとした原因がわからないのは、どうしようもないなー。

今回お世話になった病院は下記のとおり。

眼科 : えぎ眼科クリニック
     http://www.egieye.com
     東京都調布市西つつじヶ丘3-30-6
   0424-86-6286

内科 : 神代クリニック
     http://www.myclinic.ne.jp/jindaicl/pc/
     東京都調布市西つつじヶ丘4-15-5
     0424-43-2246

神経内科 : 東京女子医大病院 脳神経センター 神経内科
       http://www.twmu.ac.jp/info-twmu/index.html
       東京都新宿区河田町8-1
       03-3353-8111

2006/10/17

アーユルヴェーダ


アーユルヴェーダは世界4大伝統医学のひとつとされ、5000年の歴史を誇る伝統療法でありながら、その起源は伝説に包まれている。昔、人間界に「病気」というものが流行っていたときに、憂いた神がヒマラヤの麓にリシ(聖者)を集め、授けた知恵が「アーユルヴェーダ」。「生命科学」という意味を持ち、治療だけではなく、健康に生きるためにはどうしたらよいか、生き方の法則を教えてくれるもの。アーユルヴェーダでは、人間を含め、宇宙の万物は5つの基本元素から成るヴァーダ(空・風の混合)、ピッタ(火・水)、カパ(地・水)の「トリ・ドーシャ」と呼ばれる3つのエネルギーから構成されていると言われている。持っているドーシャのバランスでその人の体質が決まり、そのバランスが崩れると病気になると考えられている。自分のそのバランスを保つことこそが、健康の秘訣と考えている学問なのだ。

スリランカでは人と出会ったときには「アーユポワン」と胸の前で両手を合わせて挨拶をする。「おはよう」「こんにちは」の意味を表すが、本来の意味は「長生きできますように」という意味。日本語の「こんにちは」にも通じるものがあると思う。長寿はアーユルヴェーダの第1目的ではあるが、日常に交わす挨拶の言葉にもその願いが潜むほど、アーユルヴェーダはスリランカの人たちの生活に根付いている証拠だ。

アーユルヴェーダには政府直轄の国営と民間のものがあるが、アーユルヴェーダの意思、病院、制約会社、大学はスリランカ伝統医療省によて、厳重に管理されている。この点が凄い。これはアーユルヴェーダが現代医療と同等の医療として認知されていることを表している。長い伝統を守りながら、アーユルヴェーダのさらなる発展と海外への発信が、国家的な規模で取り組まれている証拠である。

スリランカの人たちは、頭痛、発熱、腹痛などのちょっとした不調は、キングココナッツのジュースや常備しているハーバルオイルを塗って手当てをする。骨折やインフルエンザや急性の病気の時には西洋医学の病院に行く。でも、それが長引いたり、手におえないときには、やはりアーユルヴェーダの医師を訪ねるのだそうだ。代替療法、補完医療が注目されるなか、今、世界の医療は統合医療へ向かっている。これは、現代医療、伝統医療、民間療法と分け隔てることなく、すべてのよいところを取り入れていこうとする考えだ。ハーブやアロマもその重要なひとつといえよう。医療の新たな方向性でもスリランカでは、ずっと昔からこの方法でやってきたのだ。

話は国立の機関に戻そう。

国立アーユルヴェーダ研究所(National Ayurveda Research Institute)は、スリランカ伝統医療省調査研究部門の直轄する研究所だ。広いアーユルヴェーダ薬草園が併設され、アーユルヴェーダの薬に使われる薬草の調査研究、保護などを行っている。薬草園では、ツルを利用するもの、樹液を利用するものなど、普段では一部しか見られない植物の全体像を見ることができる。静かな園内は散策するだけでも気分が清らかになり、これもハーブの浄化パワーの一種かもしれない。

アーユルヴェーダの病院は、政府直轄の国立のものと民間で経営されているものがある。国営の病院であれば、なんと、治療費も薬代も入院費も無料で診察が受けられる。民間の病院はクリニックといった雰囲気で、規模はさほど大きくなく治療費も高額だが、施設は新しく清潔で整っている。併設される薬局では、医師の商法によるアーユルヴェーダの薬gあだされる。大きな病院では薬草畑もあり、そこでオイルや薬草酒まで造っているところもある。ここまで来ると、日本の普通の病院と薬局みたいなものと同じであることが分かる。

なお、スリランカではおよそ6500人のアーユルヴェーダ施術者の登録があり、多くは7年間の特別教育と伝統治療院における2年間の研修を受けている。

一般観光客もこのアーユルヴェーダは受けることができ、医師が常駐するアーユルヴェーダ専用リゾートの利用が一番いいと思われる。多くは、美しい海岸沿いに立地し、リラクゼーションの環境や軽い運動のできるプールなど設備が整っている。週末だけの滞在も可能だが、新鮮な空気、野菜中心の食事、ヨガ、瞑想、各個人向けの施術プログラムなど、総合的な環境を考慮すると2,3週間の滞在が最も効果的だといわれている。

心地よいマッサージの跡、各自の施術プログラムにあわせ、ハーバル・バス(バーブ入りの風呂)もしくはフラワー・バス(花を入れた風呂)に入る。体内浄化(毒素の排出)は身体の発汗が始まる前に、特別なハーブ調合薬とオイルでマッサージをすることから始まる。いちばん有名なシローダラは、額の中央に暖めたハーブオイルを定期的なリズムで約20分間滴らせる処方で、偏頭痛や中枢神経に係る疾患の治療には絶大な効果が現れるそうだ。暖かな調合オイルでの頭部やフェイスマッサージは、神経を休め脳の機能バランスを整えてくれる。ボディ・マッサージにはいたみの緩和、リラックス効果がある。

伊勢料理

新宿をふらふらーっと歩いていたら、西口の小路に「伊勢門」という店を発見した。店は建物の地下に存在するが、入り口がとても豪華な感じがして、「伊勢海老」「あわび」と意味不明にも大きな看板が出ているので、やけに豪華な宣伝をしている変な店だなーと思った。実はこの店、前から知っていたことは知っていたが、料理屋とは思わず、パチンコ屋の系統かと思っていたのだ。地下に下りる階段前に、メニュがあったので、それを見てみると、まぁまぁ手が出せる値段の料理が書いてあったので、物は試しと思い入ってみることにした。
入店した時間が18時だったこともあるのだが、店には先客が1組だけいて、中は誰も居ない。厨房の隣を通って座るところにいくようなスタイルだ。厨房には3人の料理人がいて、フロアスタッフが5人も居る。ちょっと妙だ。和風の店というよりも、遅れてきたバブル時代のコンクリート剥き出し無機質系レストランを演出している店だったことも異様さに輪を掛けている。
前菜に出てきたのは茸と山菜の和え物で、いかにも和風を演出。まぁ、これは許せる。

せっかく「伊勢料理」と銘打っているのであるから、伊勢独特の料理を頼むことにした。しかし、メニュを見ると、「???」と思うようなものもいくつかある。この日はどうしても魚が食べたかったので、鯛の刺身を頼んでみることにした。それにしても伊勢って鯛の名産地だったっけ?鯛の刺身は、ムチムチして美味かった。鯛はもっと淡白なものかとおもったのだが、これほど脂が乗るものかと思うほどのものだった。
看板にも載せていたのだが「はまぐり」の蒸し焼きというのを頼んでみた。小さい七輪に網が載せられ、その網にてっきり蛤が載せられて出てくるのかとおもったら、すっかり出来上がった蛤が出てきた。うーん・・・なんだかつまらん。でも、味は満足である。
問題は次だ。伊勢といえば「てこね寿司」。もともとは漁師の料理だったものだが、採ったまぐろと、伊勢醤油を混ぜたばら寿司であることは知っていた。以前、伊勢神宮に遊びに行ったときに、神宮前の店で食べて感動したのを覚えていたのだ。そのてこね寿司がこんな新宿で食べられるのかとおもうと、わくわくである。だから、最初の注文の時に、ご飯ものではあったが、いきなり「てこね寿司」と注文。しかし、出てきたのは、なんとてこね寿司とは似ても似つかない単なるばら寿司。ぶつ切りにした炙ったカツオと海苔を混ぜて、さらにその上に、なぜか「イクラ」が載っている。は?!なんで、伊勢料理に「イクラ」なのだ?!あんなところでイラクが採れるわけがない。店の人に「こ、これっててこね寿司ですか?」と思わず聞いてしまった。そうしたら、なんとこの店の回答、「わかりません。ちょっと聞いてきます」だと。おまえなー!一体、何を客に出しているのか分かっていないとは、どういう店員なんじゃい!と、拳を上げたくなった。さらに追いうち掛けるように、「本来ならば、まぐろを使うのがてこね寿司なのですが、当店ではカツオを使っています」だと。てこね寿司じゃないじゃん、これって。贋物!!!一瞬ルイ・ヴィトンの鞄のように見えるが、良く見るとロゴが「LV」ではなく「LU」と書いている鞄みたいなものじゃん。あまりにも腹が立ったので、料理を持ってきた瞬間の完全状態の写真を撮るのを忘れてしまった。しかし、片鱗はご覧になれるとおもう。
一緒に伊勢えびの味噌汁も持ってきたのだが、当然、伊勢えび自体に食べる身はなんにもない。海老のエキスが出ているようなものだった。まぁ、ありがちな「ブイヤベース」である。普通すぎて、コメントのしようがない。
もう少しご飯が食べられるかなとおもったので、「ハタの煮付け」を注文。こちらは白身魚ではあるが、身の味が全くない。この料理についている「汁」につけないと、どうも食べられるようなものじゃないなと思った。味がなさ過ぎる魚は久しぶりに食べてみたのだが、たぶん、これから「ハタ」を見ても注文しないと思う。
「てこね寿司」と並んで伊勢の名物といえば、「伊勢うどん」。讃岐うどんに馴れている者にとっては、これは絶対うどんの仲間に入れたくないと前から思っていた。いわゆる、しょうゆぶっかけうどんの種類に入る。うどんには腰がなく、しょうゆの原液みたいな汁が、少量どんぶりの中に入っているものだ。よくもこんなうどんを伊勢の地方の人たちは食べるものだなーと感じる。前に食べた時の印象もそうだったのだが、やっぱり今回食べてみても、「うーん・・こりゃぁ、うどんじゃない」と言いたくなった。
最後のデザートは「特別なプリン」と銘打っているプリンを注文した。本当は、伊勢と言えば、デザートの定番である「赤福」を注文したかったのだが、店のおねえさんは、「赤福!?ですか??はぁ・・・うちには・・・ないんですよね」と、お前は本当に伊勢のことを何も知らん奴だなと飽きれたし、てっきり赤福が出てくるかと期待していたのを、みごとに裏切ってくれたので、どうでもいいような「特別なプリン」なるものを注文してみたのだった。出てきたプリンを見て、がっくし。単なる焼きプリンである。これなら、南仏で食べた「Creme Caramel」のほうが断然美味い。「特別」と書かれている理由を知りたい。

今回の伊勢料理の店は、あたりもあったが、「伊勢料理」としては最悪な店だと思う。伊勢神宮に一度でも行って、そこで食べたことがあるような人たちがいるなら、こんな店には行く必要が無い。がっくりするだけである。

名前:伊勢門
住所:新宿区西新宿1-3-15-B1
電話:03-3342-0074
時間:17:00-24:00
休み:無

スリランカ・フェスティバル

2006/10/15の日曜日に代々木公園で「スリランカ・フェスティバル」があったので、それに行ってみることにした。実は、その前の週に、新宿南口にあるスリランカ料理屋に行ったときに、宣伝のチラシがあって、今回のフェスティバルのことを知ったのだった。だいたいスリランカ・フェスティバルと言われても、なんじゃらほいとしか思えない。カレー屋大集合の祭りかと最初は想像していた。スリランカのことって、国としては知っていても実はあまりよく知らないものである。まぁ、こういう輩が多いので、この際にスリランカのことを知ってもらおうということで始まったイベントなのだろう。

友達と原宿駅で待ち合わせをして代々木公園の方に歩いてみた。そういえば、代々木公園って、しばらく来たことがなかった気がした。気が付けば、この代々木公園って、外人たちの溜まり場みたいになっているようだ。ここの公演に来ているのは、ほとんどが外国人観光客ばかり。日本人もいることはいるが、なにかちょっと変である。前からこの公園ってこんな感じだったのだろうか?あまり気付かなかったが、今回は妙に眼に写ってしまった。

さて、肝心の会場なのだが、入り口から、スリランカ臭いというか、なんとなくシンガポールのリトル・インディアを思い出させるようなアーチで出迎えられたのは笑えた。
入り口を入ると、いきなり日本に居るスリランカ人たちがわんさかいることに気付く。こんなに日本にスリランカの人たちが住んでいたのか!と考えされられるようなものだった。でも、絶対この中にスリランカとは関係ないインド系の人たちもいるはずだとおもう。スリランカ人もインド人も、どちらも同じような顔や皮膚の色なので、我々には全然その区別はできないものだ。スリランカの特産を売っている屋台もあれば、スリランカの料理を出している屋台も当然目に付いた。また、「スリランカへいこう」と誘っている航空会社や政府観光局の宣伝も眼についた。スリランカ特産の屋台はいろいろあるのだが、意外にスリランカの特産はたくさんあるのだなーとこのときに分かる。有名どころは、セイロンティー。「セイロン」はスリランカの古い名前であるが、紅茶の種類としてとても有名である。その茶葉を売っている屋台は結構たくさんあって、どこも「美味いよー」と言っているのだが、味見ができないので、美味いのか美味くないのか全然分からない。ただ、セイロンティーといえば、定番中の定番なので、味はだいたいわかる。そのほかに名産物といえば、宝石類。ルビーやサファイヤが産出される土地でもあるのがスリランカだ。産出できる出来ないは関係なく、宝石を使ったペンダント類を売っているところも結構ある。しかし、想像したような価格で売っているわけではないので、本当にホンモノかな?というのは疑問である。でも、こんなフェスティバルで贋物を売っても仕方ないと思うので、誰かこのときに買った人が居たら、おしえてほしい。

会場は日本人や外人観光客を含めて、めちゃめちゃたくさんの人たちが来ていて、みんなどこでこの情報を知ったのだろうと不思議に思う。そして、会場に、スリランカ人向け(?)のインターネットラジオ放送局が屋外放送を行っていた。そこからは会場全体に対して、スリランカの音楽、特にポップスを中心に流していた。ただ、笑えるのは、そのラジオ局の前で「スリランカの音楽を紹介しております。ご興味をお持ちのかたには、おすきな曲をコピーしてお譲りします。1枚500円」だと。おいっ!普通に市販の音楽CDを売れよー!堂々とコピーしていますなんて言っているところが愛らしい。さらに、会場の至る所で出没していたのだが、会場内に居る主にスリランカ人を中心にテレビカメラで録画してインタビューしているのを見かけた。ただ、スリランカ人ばかりではなく、会場に来ている日本人もランダムに選んでインタビューをしていたのだが、どう見ても、テレビインタビューという「出汁」を使って、ナンパしているようにしか見えない。まぁ、お祭りみたいなので良しとしよう。

ちょうど昼ご飯時間帯に行ったので、お腹が空いた。今回屋台で食べたのは次のものである。

スリランカにもビールがあるなんて知らなかった!
ロイヤルミルクティーも頼んだのが、これが屋台のくせに絶品だった。たぶん、濃い茶にミルクを混ぜているのだろうとおもうが、本来のミルクティーというのはこういうものなのだというのを知る良いきっかけだとおもった。下記は作っているところの写真。