2009/10/07

Lady Gaga - Paparazzi

ベトナム滞在中の部屋で見ていた音楽番組で、衝撃的なプロモーションビデオを流していたのが、Lady Gagaだ。彼女の曲である「Paparazzi」のイメージを出すために作られたものが該当するのだが、まず曲が始まるまでのプロモーションビデオが長い。パパラッチの対象となった有名人を誘惑して、パパラッチと組んでひと儲けしようとする男がLady Gagaが扮する有名人との絡みのシーンから始まる。ただ、テレビ放送の場合は、時間枠の問題というよりもシーンがあまりにも過激すぎるために、その分がカットされているというのが、帰国後YouTubeを観て違いがあることがわかった。曲としても、パパラッチ側からみた、対象有名人に対する想いを綴った内容になっているため「良い子にするから」とか「最高のファンなんだよ」と述べているのがちょっと笑える。



よくアイドルオタクの人間が、ファン心理から、有名人側も当然自分のことを知っているものだと勘違いするとともに、自分と対象人間との人間関係がかなり近いものになっているという思い切り勘違いをしているバカが世の中いるのはご承知の通りだろうが、それと同じように、この中の曲もパパラッチは「好きだから追っている」という心理から追いかけていることを全面的に述べているので笑ってしまうのだ。

ただ、詩を聞き込まなくても曲調はすんなり耳に入ってくるメロディなので一度聞くと耳から離れなくなる。これといった盛り上がるようなリズムがあるというわけじゃないのだが、なんどもこの曲を聴きたくなるものだ。

それにしてもプロモーションビデオの中でのLady Gaga自体が、奇抜なファッションで出てくるので、この姿をみるだけでも楽しい。映画・シックスエレメントの中で出てくるミラ・ショボヴィッチの服装である、全身包帯まきみたいな服装が出てくると思ったら、未来型派手服装の様子が出てきたりと、なかなか面白い。だいたい普段から怪しいメイクをしているLady Gagaのあの顔はどうにかならんのだろうか?たぶんメイクの下はまじめな顔なんだろうとおもうが、あのわざとらしいメイクがなんとも艶かしい。

さて、Lagy Gaga のほかの曲はどうなのかと聞き込んでみた。

Paparazzi が入っているアルバム「The Fame」は世界的に大ヒットをしたものであるため、Paparazzi のほかにも別にもヒット曲はある。Poker Face はゲームのポーカーと、顔が良くわからないという意味のポーカーフェースを引っ掛けた歌詞でブレイクした内容なので、これは聞いたことがある。さらに、Boys Boys Boys についても、一気に聞くことができるアップテンポの曲調だ。どれもこれもほとんどがアップテンポで、Lady Gaga の高音と歌い方がとてもマッチしている。これが大ヒットするのも間違いないなというのは良くわかった。

The Black Eyed Peas と同じで、これと Lady gaga を聞いていれば、朝からご機嫌になれる。

Lady Gaga - The Fame

1 Just Dance
2 LoveGame
3 Paparazzi
4 Poker Face
5 Eh, Eh (Nothing Else I Can Say)
6 Beautiful, Dirty, Rich
7 The Fame
8 Money Honey
9 Starstruck
10 Boys Boys Boys
11 Paper Gangsta
12 Brown Eyes
13 I Like It Rough
14 Summerboy
15 Disco Heaven

The Black Eyed Peas - I got a feeling

Channel Vで滞在中は常に3位になっていたために、耳から離れなかった曲の1つは、やっぱり The Black Eyed Peas の I got a feeing だろう。

曲調としては、ラップとブラックが混ざっていて、さらに途中から転調したり、一度聞いたら耳から離れないフレーズを連続して言っているところなんかは、ほとんどサブミナル効果にでもなるんじゃないか?というような曲調だった。そして、ボーカルが男性ボーカルだけではなく、女性ボーカルも途中から入り込んでくるところは、Roxette や古いところで言うと Human League みたいなバンドと似ている。

ビデオは I got a feeling の歌詞をそのままビデオにしたようなビデオなので、もうほとんどめちゃくちゃだ。ただ、夜はパーティがあるから楽しんじゃい!というのを地で行くような内容だったのでわかりやすい。視覚的にも聴覚的にもなにかまた聞きたいと残るような曲だった。特に「Lets Do it!」の連荘コールや、初っ端のほうの「that tonight’s gonna be a good night」のフレーズは一度聞いたら忘れられない。だって、何度も何度も同じ曲のなかで言っているからである。



帰国してから The Black Eyed Peas のほかの曲を聴いてみたいと調べてみてダウンロードしたところ、どれもこれもほとんどの曲が、なぜか何度も聴いてみたくなるような不思議な音楽になっていて、こういうジャンルは一体なんなのか?と誰かに教えて欲しくなるようなものだった。

アルバム「THE E.N.D. -Deluxe Edition-」は日本でも2009年9月9日にリリースされたのだが、発売後も大ヒットばく進中であり、これが流行るのもわからなくもなかった。電車の中で朝憂鬱だなーというときには、彼等の曲を聞きながら通っていると、とても元気になってくるから不思議だ。そして、一気に全曲聞きたくなる。

テレビの番組を観ていると、たまに彼等の曲から引用したジングルが入ったりBGMが入ったりするのだが、それだけ曲調としてどれも特徴があると言えよう。

Madonna Celebration

Madonnaがアルバム「Hang On」以降久々に新しいアルバムを発表した。といっても、本当に新しいのではなく、単なるベスト版アルバムではある。これまでにヒットしたアルバムを2枚組みとしてリリースしたものであるのだが、ここで注目なのは普通のベスト版アルバムではなく、新規のシングルを1曲だけその中に含めているということである。その名前が「Celebration」。アルバムと同じタイトルの曲である。

個人的にはAmerican Pieのころのどうしようもない時代は突破し、前回のアルバムからようやくまたマドンナが世界を君臨できるような時代が来たという内容になっていると思われる。何しろCelebrationの曲調が良い。リズムが良いというだけではなく、これまでのマドンナの曲というのは、日本人がカラオケで歌ってもいいくらいわかりやすく、歌詞の部分がスローで歌われるのが多かった。ところが今回のCelebrationについては、全くその系統を崩して、歌詞のスピードが速い。まるでかつての渡辺美里や尾崎豊のように1小節当たりに、これでもかーというくらいの歌詞を詰め込んだような内容になっている。そのために、歌詞カードを見ながら曲を追っていっても、全然付いていけないのだ。

ちょうどベトナム滞在中に、この曲がヒットチャートでばんばん掛かっていたので、テレビで確認することは多かったのだが、プロモーションビデオに関しては出来は良くない。その理由はいくつかある。1つ目は曲のイメージと全然離れたようなプロモーションビデオだからだ。プロモーションビデオのそもそもの意図というのは曲をイメージ化することで視聴者を挽きつけるという手段に使われるのだが、今回のcelebrationについては、ありきたりな内容になっていて、ほとんどマドンナが出てこない。となると、どっかの黒人の曲ではないのか?と思ってしまうような内容なのだ。他に理由として、マドンナがとにかく老けたように見えること。もう50になるマドンナだから、よくもレオタードを着て踊るよなーと感心することはあっても、それが本当にババ臭くみえるために、元来からのファンとしては見なければよかったと後悔したことだろう。良くない理由のその3として、マドンナが踊れていないというところである。これまでマドンナは、結構ビデオの中で先端的な踊りを披露して世界を引っ張っていた気運はあった。特に、Vogue のときなんかそう。ところが、今回のマドンナは腰から上だけクネクネしているだけで、これで踊っているのか!?と疑問を持ちたくなるような内容なのである。第4の良くない理由は、プロモーションビデオで流れている曲調が、あまりにもメロディ同士がつながっていないような印象を受ける。アルバムを聞いた感じだと、クラブでそのまま掛かってもおかしくないような内容になっているのだが、プロモーションビデオはその大切な盛り上がりの部分が全くないため、なんだか簡素な感じがしてならない。なぜアルバム版と同じような内容にしなかったのかが疑問だ。



とはいいつつも、やはりマドンナの曲であるために、今回はベスト版をリリースしたということで甘んじるのではなく、是非、このcelebrationも含めて、全曲新譜という形のアルバムを発売してほしいと思う。

Disc #1
1. Hung Up
2. Music
3. Vogue
4. 4 Minutes
5. Holiday
6. Everybody
7. Like a Virgin
8. Into the Groove
9. Like a Prayer
10. Ray of Light
11. Sorry
12. Express Yourself
13. Open Your Heart
14. Borderline
15. Secret
16. Erotica
17. Justify My Love
18. Revolver

Disc #2
1. Dress You Up
2. Material Girl
3. Isla Bonita
4. Papa Don't Preach
5. Lucky Star
6. Burning Up
7. Crazy for You
8. Who's That Girl
9. Frozen
10. Miles Away
11. Take a Bow
12. Live to Tell
13. Beautiful Stranger
14. Hollywood
15. Die Another Day
16. Don't Tell Me
17. Cherish
18. Celebration

ベトナム航空で帰国

ホーチミンからの帰国便は、夜中の12時5分発。5分なんていう中途半端な時間で出発すること自体がなんだか笑えるのだが、日程としたら既に次の日なのである。いつもであれば、もう寝る時間に出発するということになるのだから、飛行機が安定高度になったり、室内が真っ暗になるのが実は遅い時間だったりするので、結構深夜に出発する飛行機で移動するのはしんどい。
さて、帰りの便であるVN950便は、ベトナム航空での運行となっていた。もちろん、JALとのコードシェア便であるため、JL5134便の切符の人も同じように乗る。たぶん、JALの切符を持っている人であれば、事前にチェックインができるためか、そのため窓側の席は全面的に埋まっていたようで、2時間半前に空港に着いて、チェックインを早めにしたとおもったのに、空港でのチェックインで「窓側は無い」と言われてしまった。まぁ、サービスがあまりよくないベトナムのことなので、有っても無い事にしていたのかもしれない。また、チェックインの時には荷物の重量を実は計測されているのだが、だいたいのところでは、20kgを超えてもぐだぐだ文句を言われることはなかった。ところがホーチミンの空港では、エコノミークラスの乗客の場合、20kgをちょっとでも超えていると「重量オーバーです」と怒られてしまう。重量オーバーなら追加料金を払いますといってみたところ「えぇ!?払うんですか?めちゃくちゃ高いですよ。だったら、荷物から出して、手荷物として機内に入ったほうがいいですよ」とチェックインカウンターのおねえちゃんは言ってくれた。そんなことを言われたことが無いのでびっくりしたし、追加料金を払って貰ったほうが彼等としては「いい仕事をした」と思われるのだろうとおもったのだが、手続きが面倒くさいからなのか、拒否されたのもおもしろかった。おかげで、友達のトランクは重量25kgくらいあったのだが、これを出して手荷物にしなければいけないのが結構大変で、手荷物にするのはいいのだが、それをまとめて持ち込めるほどのカバンが無かったことが辛かった。ほとんど店から掻っ攫ってきた泥棒みたいな状態で、出国手続きをしてしまったので、怪しまれたのは言うまでも無い。

ホーチミンの空港は、特にご飯を食べたりお茶を飲めたり、買物をしたりすることが出来る場所が極端に少ないところである。通常なら、早めにチェックインしたのであれば、ふらふらと空港内をショッピングなんかして時間を潰せるものなのだろうが、ただでさえ店が少ないのに、時間が遅いからもう閉まっている店がほとんどで、そうなると、乗客のほうも暇でひまで仕方なくなる。となると、行く場所といったら1つしかなく、搭乗口近くの待合室にいくしかないのである。結構早い時間からこの搭乗口前は、搭乗予定客で一杯になっていた。しかしやることがないし、夜で眠いので、ほとんどの人が搭乗口前で寝ていた。早くきた人などは、長い椅子のところを全部使って、まるっきり横になって寝ているのもいた。
搭乗の仕方に対しても、本当なら上級会員だったり、搭乗クラスによってのり口をかえるのが普通だとおもうのだが、何しろ、ここはベトナム。国際線といえどもあまりサービスがいいとは言えず、エコノミーのひともビジネスの人も、上級会員の人もそうではないひとも、みんな一度に押し込められていた。だから、ビジネスの客なんかはかなりぶーぶー言っていたし、先に並んでいた日本人のイライラしていたオヤジが、横から入ろうとしていたビジネスの客に向かって「皆並んでいるんだから、ちゃんと並べよー」と叫んでいたのもいた。こういうのが居るともうウザイ。早く機内に入ってさっさと寝たい。

機内で出てきた朝食のメニュは写真のとおりだが、決して美味いとおもえるようなものでもなく、かといって不味いとおもえるものではなく、ほとんど家畜のえさかなというようなものだった。コーヒーは廻ってこないし、お茶でも欲しかったのに廻ってこないし、どうなっているんだ、ベトナム航空は?とガッカリである。だいたい、席が真ん中4人かけ席になっていたこと自体でもうんざりしていたのに、ご飯は不味いは、座席ピッチは狭すぎるわで、もう窮屈この上なかった。こんな飛行機でヨーロッパへ行こうとしていたら、絶対エコノミー症候群になっていたことだろう。背の低いおばさんが窓がわにすわっていたのだが、そのおばさんたちでさえ、「席がせまいわよねー」と言っていた。おばはんたちさえ狭いというのであるから、デカイ我々にとっては窮屈この上ない。もうベトナム航空で移動するのは絶対嫌である。

マンダリン(Ho Chi Minh City)

ベトナム最後の夜に選んだ夕ご飯の場所は、これもまたホーチミンでは絶対外せないし、ハズレ無しと言われている「マンダリン(Mandarin)」を選ぶことにした。歩いていくには少し遠いところなので、タクシーで行くことにしたのだが、ホテルのタクシー乗り場で「マンダリンまで」というと、「あいよー」とドアマンもわかっているようで、目の前までタクシーは運んでくれるのはありがたい。それだけホーチミンでは誰でも知っているところのようである。調べてみると、外国から賓客がきた場合、接待に使われるとてもエレガントな場所なのだそうで、確かに店内に脚を踏み込んだときに、「あっ、場違いなところに来てしまった・・・」と思ったのは言うまでも無い。食器や調度品に関しては、これまたベトナムの一級品であるバッチャン製の食器を使っており、白と藍色の伝統的な食器なので、落ち着く。これが食材で隠れてしまいそうな派手な柄の食器だとすると、ちょっとガッカリするのだが、これなら安心だ。さて、料理なのだが、ほとんどがセットメニュである。というか、セットメニュしかない。値段によって、食べるものが決まっているといったほうがいいかもしれない。価格は全部アメリカドルでしかかかれて折らず、40/50/60/80/100/200/400 ドルというのが合った気がする。だいたい1人400USドルのベトナム料理って、一体なんなんだというきもする。フカヒレや燕の巣ばっかりの料理なのかどうかは不明だが、こんなにまで金をだして食べたいとは思わなかったので、中くらいの一人80ドルのものにしてみた。

周りの客はどうなのかなと思って気にしてみると、実はこのレストランに日本人しかいないことに気付く。すべてのテーブルに日本人観光客が座っていて、日本人の金持ちぶりと、安心感というか、食べ物に対するこだわりの高さというものと、ガイドを鵜呑みにしすぎてきているというのを感じられた。まぁ、自分たちもその中の1つなのだろう。テーブル同士はくっついているわけではなく、1つ1つが、離れているので、すぐ隣のグループのひとたちと話ができるというわけではない。ただ、どんなものを食べているのかとか、どんな会話はしているのかはすべて筒抜けだ。隣のテーブルに座っていた女性2人組のひとたちは、聞こえてくる話によると、年齢的には35~40歳くらいで、独身。仕事は充実しているのだが、彼氏はおらず、寂しいとのたまわっていた。中途半端なミーハーな地域しか海外にいったことがないくせに、お互いに「どこどこに行ってきて、あそこのなんとかという店はどうだった」と自慢合戦をこんな海外にまできて会話しているのを聞いて、アホだなこいつらと思った。おまけにかね持っているんだったら、もっと高いものでも注文しろよと思ったのだが、なんと最低金額の40ドルのメニュを選んでいて「高いわねー」と言っていた。じゃ、来るなよ、ここに。

自分達も何にしようか迷っていたところなのだが、店のおばさんに「あんたたち、これがお勧めよ」と選ばれたのが80ドルのメニュ。別に異を唱えることもなかったので、それを選んだのだが、出てきたメニュについても食べたくないものが入っているわけでもなかったので選んでみた。しかし、ベトナムで80ドルのメニュというのは絶対高い。フエの宮廷料理でさえ一人40ドルだったのだから、それよりも素材がいいものを使っているのだろうか?

出てきたメニュというのが、次の通り

・オードブル(エビの生春巻き、湯葉揚げ、帆立の甲羅焼き)・ロブスターの蒸し焼き・豚のサテ-・青菜炒め・白身魚のニョクマム漬け・パイナップル炒飯・パパイヤのウィスキー漬け・蓮花茶どれも美味い。もうそれだけ。なにも言う事は無い。ただ、横の持てないブサイク女性人組みがうるさい。「あの料理のほうがおいしそう」とか、「あーっ、それ、私達の料理かと思った~」とふざけたことばっかり言っていたからである。死んでしまえ、貧乏女は。おかげで上品で美味い料理が、いまいちの味だったとしか印象がなくなってしまったではないか。ただ、世の中バカ女は本当に居るんだなということは、改めて認識できた。

給仕をしてくれたおばさんが、なぜか親戚のおばさんに似ていて、一瞬「ここまで追いかけてきたのか?」となぜか思ってしまった。もちろん、ベトナム人であるのだが、とにかく似ていた。

帰りは1階で「タクシーを呼んでください」と言うと、タクシーを頼んでくれる。

Tombo(Ho Chi Minh City)


ドンコイ通りには小物を売っているたくさんのお店が存在する。ベトナム小物は日本でも、最近徐々に女性を中心に人気になっている。特にシルクの製品がかわいいので、人気になったのだろう。

ガイドにも載っているからかもしれないが、日本人があまりにもたくさんやってきて、まとめ買いをするような店といったら「Tombo」だろう。なぜか他にも店があるのだが、ここの店だけは半端じゃない。まるで、バーゲンのときのユニクロみたいな状態なっている。

でも、その理由がわかるような気がした。なぜなら、小物の店はほかにもあるのだが、そういう店は意外に安くない。そして、値段があってないようなものの状態になっているために、交渉するのが面倒くさいからなのだと思う。あと、品質についてはどれがよくてどれが贋物かなんていうのは、素人目にはわからないというところなのだろう。

だからといって、Tomboが良心的な店なのかというと、ちょっと疑問だ。この店は1品ごとに値段が決まっていることは決まっている。しかし、大量に買ったからといって、それで割引があるかというと、全くない。ほとんどロボットのように値段が足されるだけで、サービスが無い。また、包装についても味気ない。単なる白い袋にいれられるだけだ。だから、ばら撒き土産として配りたいというのであれば、ちょっと自分で別の袋でも考えないとダメなのだ。

あと、値段がびっくりするほど安いとか、絶対シルク100%だというようなことは個人的には無いような気がする。ただ、日本人観光客が集まって、誰か一人が大量に買うと、わたしもわたしもと連鎖的に反応するだけのことのような気がしてならない。シルク100%のコーナーであるにもかかわらず、製品成分をみたら、「ポリエステル」なんていうのが書いてあったりするから、全く信用できない。

それでもばら撒き土産とするのであれば、1個300円とかで買えるようなものばかりなので、大量に買いこんでも痛くも痒くもないのだろうと思う。それでも買いたい人はどうぞ。

チャン・フン・ダオ(Ho Chi Minh City)


チャンフンダオは、ベトナムの英雄として、神様と同じくらいの扱われ方をしているひとである。何をしたかというと、チャンフンダオが活躍した時代というのは、北にモンゴルによる巨大な統一王国である元朝が君臨しており、常に元は日本を含めて廻りの国々に対して戦争を仕掛けて、従属国にすることを目的としたことを行なっていた。日本でも、2度の元からの襲撃を受けており、時の執権・北条時宗を中心として、鎌倉幕府は大いに揺さぶられた。日本では、2度の襲撃に対して、「神風」が吹いたために元は日本への征服を諦めたと習うのだが、これは正しいことではない。なぜなら、世界観として日本と中国のれきししか見ていないからである。正しくは、元は東部の日本だけでなく、南部のベトナムにも攻撃を仕掛けていて、どちらにも船を使って移動しようとしていたのである。中国最高の技術を総決算として長江周辺で船を建造し、最初はそのまま日本に出帆する予定だったのだが、ベトナム側への攻撃が思いもよらず苦戦しており、大輸送団をベトナムへ送り込むために、日本への攻撃に使おうとしていた船をも使ってベトナムへ攻撃を集中させたおかげで、日本は3度目の攻撃を免れたというだけのことである。

その際にベトナム側で対決していたのがこのチャンフンダオ将軍であり、チャンフンダオはゲリラ戦を用いて元軍の攻撃に対してその進撃を阻止していたのである。この抵抗があまりにも激しく、当時の皇帝であるフビライも「やられたらやり返す」政策であったため、まずはベトナムをコテンパンにやっつけようと考える。それでもチャンフンダオをは踏ん張り、最終的には、元はベトナムを従属国にするようなことはできないで、ベトナムは独立を保つことに成功する。

当時のベトナムの王朝は「陳王朝」であり、チャンフンダオの功績により、ベトナムは未だに中国の配下による発展を受けることは無く、独自の文化を保つことができた。ただし、東洋においては中国は最高の学問を持っているところであるため、ベトナムの独自の文化は持ちつつも、中国の文化に対しては一目置いているような状態になるのである。これは日本においても同じだった。

そんなチャンフンダオ将軍は、いまでもベトナムでは最高の軍人と思われており、尊敬されている歴史上の人物である。日本だと織田信長や豊臣秀吉のような人たちと同じ感覚なのだろう。ホーチミンを東西に結ぶ大きな通りには、彼の名前をつけた通りが存在しており、銅像も建てられている。

乗合バス(Ho Chi Minh City)

ベトナムはそんなに交通機関が発達しているところではないことはタクシーの項目で記載した。公共輸送機関としてもっとバスが重要視されてもいいとおもうのだが、それほどバス路線がないため、住民は便利なオートバイを買うことになるんだとおもう。ところが、そんな中でもようやくベトナム政府、特にホーチミンのような大きな都市の市政府は、バスに重要度があることがわかったようで、年々バスの路線は増えていっているみたいである。

そんななかで驚いたものがある。乗合バスだ。バスいう名前を使うのも怪しいのだが、野菜や果物でも売りに行くんじゃないだろうかというようなスズキのミニバンみたいなものに、フードをつけたもので、でも、一丁前にも車の前にはバスの路線番号が書かれていたりする。だから一応バスだし、笑えるのは、運転席に隣である助手席のところも空いていれば乗っていいというところが、ほとんど白タクじゃないか?と思うようなバスがあることを発見した。

タイあたりではこのような乗合バスはみたことがあるのだが、ベトナムもタイの傍だからかもしれないが、似たような文化があるのだというのがわかった。乗り込むときも誰も助けないし、乗りやすいような足場もないが、それでもおばさんたちが一生懸命乗ろうとしているところもいじらしい。また、既に乗り込んでいる人も、バスが普通の車を運転するように走っていくので、それに振り落とされないようにしようと乗っている様子が痛々しく感じた。それでもやはりオートバイが無い人にとっては、便利な交通機関であるためにバスは利用されつづけるのだろう。

関帝廟(Ho Chi Minh City)

横浜の中華街にもあるように、中国人が住むところには、どこ出身というのは関係なく、必ず関羽廟が存在する。なぜなら、商売の神様であるためであり、金のためなら何でも行なうということを心情としている中国人にとって、金が無いというのは死んだも同然と考えているからである。そのため、金儲けをするためには、神にでも縋ってでも行ないたいという気持ちがあるために、関羽廟が存在するのである。日本で、金儲けをするためにお参りするということになると、商売の神様は稲荷神社になると思うのだが、稲荷信仰は絶対的に必要なものと思われていないような気がする。ところが、中国人にとっては、まずは関羽廟が第一であり、その他、出身地によって、媽祖や別の神様をお参りするということになるところが、日本人と中国人に気質に違いだろう。

ベトナムのチャイナタウンであるチョロン地区にももちろん関羽廟があるが、どことなくあんまり代わり映えがしないのではないかと思っていたのだが、狭いながらも結構豪華な寺院であることがわかった。まずは入口が義安會館と同じように、木彫りの船を掲げている。そして、内部に入ると、天井から蚊取り線香のような渦巻き線香が天井からたくさんぶら下げられていて、常に線香がともっている状態であるため、閉めきった空間では、この線香が充満している状態になっているため、なにか違った世界に来たような気分になってしまう。奥に行くと、関羽像がどっしりと鎮座しているのだが、傍には近寄れない。海南天后廟と同じように、関羽像の両側には「忠孝」「義勇」の4文字が大きな壁に金色の文字で書かれている。この2つの言葉はどちらも関羽を象徴する言葉だと思われるし、中国・台湾・香港の町の中で道路の名前に良く使われているのも特徴だ。側面に行くと、ここに参拝したひとたちが軽食でも寄れるような食堂があるのだが、なぜか、ここでもホーチミンの肖像画が壁にかけられているのが眼につく。神様とホーチミンは同格に扱われるものなのだろうか?!

温陵會館(Ho Chi Minh City)

海外で活躍している華僑の大半は福建省出身の福建人である。台湾人も福建人が台湾へ渡った人と現地の原住民がミックスされて発達したところであるように、福建人は、まずは海外にでて活躍することが大前提になっている。だから、福建人は金に対してかなりうるさいし、そして神に対する金の使い方も他の人たちに比べて半端じゃないくらいかける。だから、福建人が作る寺院はとても豪華で、凄いの一言でしか言えなくなるようなことが多い。

温陵會館(Chua Quan Am)はチェロンのなかで最も活気のある寺院であり、一番中国らしい寺院なのではないだろうか。温陵とは、中に収められている観世音菩薩の別称である。たいていの寺院ではメインとなる像は、正面から入って一番奥に、入口を向くように鎮座しているようなものだと思うのだが、ここでは観世音菩薩はそんなところには居ない。なぜか、入口から入って正面にある壁の裏側に座っているのである。なぜ、そんなつくりになっているのか不明なのだが、観世音菩薩像は、なぜか白いウェディングドレスみたいな服をきているところが面白い。そして、背景に良く使われる黄金の輪をあらわすオーラを、なぜかベトナムの寺院の多くは、電飾を使っていて、それがピカピカ光っている。それがあまりにも幼稚っぽくバカっぽい。だから、ありがたみがかなり減ってしまう。そのほか、この寺院は道教の神様はなんでもいるんじゃないのか?というくらい、知っている神様はほとんど祀られていた。だから、道教をあまり知らない人においても、この神様大集合の寺院にいって、なにがなんなのかを知るというきっかけになるといいのではないだろうか。また、この寺院、道教のくせに、般若心経の写経をしたものが飾っていたので、もう、なんでもありなんだなというのがよくわかった。
道路を挟んで向い側にはちょっとした池のある公園になっており、これまた何のために作られたのかよくわからない。お祭りがあったときに使われるのだろうか?