エロ番組と称してしまえばそれまでだが、音声だけでどこまでエロ表現が出来るのかというのは、深夜番組の要素と聴く側の経験に基づく妄想力が無ければ、たぶん、製作者側の意図を全部汲み取れることはできないだろうから、この番組は製作者側と聴者側の、ある意味エロに対する探究心の格闘技なのかもしれない。だから、経験が無いような童貞君やら、中高生の性に対する未熟児にとっては、このポッドキャストの内容を聞いたとしてもなんのことだかちんぷんかんぷんだということもある。そして、このポッドキャストには単なるエロに関する要素だけを知っていても意味が無く、世界情勢または世界の文化についての予備知識がないと、聴くことに耐えられないと思われる。そう、あくまでもこの番組は、トリカゴ放送がプロデュースしているために、「世界旅行」が基礎知識になって、そのうえにエロをテーマに掘り下げているものなのである。
決して、このポッドキャストはエロを追求しているからと言って、単なるエロビデオの音声版だというわけじゃない。もちろん、内容によっては、声だけでエロを表現するということも試してはいるが、そればかりがすべてではないし、製作者側はエロくしているわけじゃなく、聴いている側が聴いた内容を元に自分の脳みそのなかで咀嚼したことによって、結果的にエロく聴こえるという、実は巧みな技法によって聴者側の官能を刺激しているわけだ。
この番組は、行動隊長のランボルギーニ・タコラ隊長を始めとする、各種のキャラクターが実は存在する。さしもの、ゴレンジャーシリーズのように、ヨーロッパのエロに対しては豊富な知識を持っているユーログリーンことイロベさん、男のモノをマイルズちゃんと呼ぶダラーピンクことマリモちゃん、ドSの巨乳マニアのバーツレッドことカルロスさん、そして、裏方であるが一番のエロ将軍じゃないかと個人的には思っているジョーカー五太郎さんこと、トリカゴ放送のヤマモトさんという、個性溢れるひとたちが、代わる代わる登場して、個々の得意分野の話をメインに展開していくというものだ。最近は、これにトリカゴ放送プロデュースの番組で登場している方々たちがゲストでやってきたりとか、あとは無言の登場ながら、強烈な番組内のコーナーを提供してくれているかたも出てくるので、これからどんどん横展開で変態たちが登場してくるんだろうというのは期待できるところだ。
世界旅行が基礎ということになっているこの番組、どういうところがそう感じるのかというと、各国でエロ活動を行うためには、各地の基本情報が必要になってくるわけで、そのときには、各国の経済状況、そしてエロ産業に従事しているひとたちのバックグラウンド、そしてエロの相場、エロ活動ができるエリアのタウン情報と、実はエロを通じて、その国の実情を知らないといけないし、知らない場合には、エロを通じてその国を知るということができるという意味ではおもしろい試みの番組だと思う。だから、エロの要素を抜きにしてみれば、物価などの経済状況についてエロ分野を通して知ることができることは、実際に行ったことがない地域に行く場合にも、ガイドに載らないような物価パラメータを知っておくことで、いざというときには便利に利用できることだろう。
なお、ファッカー電撃隊では、口頭で知識のひけらかしだけではなく、実際にエロ現場に乗り込んで、現地のエロ関係の方々と交流している状態を生々しく放送しているところもある。こういう生々しい情報は、当然ライブ放送ではないので編集があるのはわかっているのだが、不意に変な表現が出てきたりするから面白い。そのエロ現場というのはクラブだけじゃなく、これはあくまでも妄想ではあるのだが、ベッドでやっているところの状態ではあるのだが、それを別の要素を使ってセックスしているわけじゃないように聴こえさせようとする試みが面白い。が、どう聴いてもやっているところにしか聴こえないというところもあるのだが、こういうところが電車に乗っているときに聴いていたら「マズい」という点である。しかし、なぜだか全然勃起するようなことは起こらないのが不思議だ。たぶん、この番組を聴いて勃起をしたら「負け」だと思っているからかもしれない。なにしろ、前述のとおり、この番組ではアダルトビデオの音声版を放送しているわけではないからである。
個人的に気に入っている会は、ファンカー電撃隊のファンの集いが行われて、その内容が数回に分けて放送している回があるのだが、そのなかでタコラ隊長にホモ行為を要請してきた素人(たぶん隠れオネエ)が登場する回だ。このときのタコラ隊長が、音声だけながら、すごーくドン引きしている様子がよくわかる。この素人がどうにかこうにかして隊長に襲ってきてもらう、または襲いたいとおもっていたのに、全然隊長が乗る気になってこないので、余計酔いにかこつけて迫ってきている様子だ。その場にいたわけじゃないのだが、当日の様子としてこのやりとりをしている周りではどういう眼で見ていたんだろうか?というのが気になる。あとは、「大人の絵本」だが、これについては脳みそのアドレナリンをどこまで出さないでいられるかという戦いなので、聴くときには場所を考える必要がある。
毎週水曜日に更新されているこの番組、実はiTunesでは検索から削除されて、番組を検索できなくなっている。しかし、まえからiTunesからダウンロード更新しているひとは、これまで同様更新されるため、新たにこの番組を聴いてみたいというひとは、公式サイトのRSSを利用してダウンロード更新の設定をしたほうが良い。あまりにも内容が過激すぎるためにiTunesから消されたということになっているのだが、健全番組だけがその中にあったら息苦しいだろうにとおもうのに、音声サイトとして、かつて存在していたインターネットプロバイダ・ベッコウアメのようにエロばっかりが集まってくるのもアップルとしてはイヤなのだろう。
タコラのFucker電撃隊 各種サイト
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