オランダ最終日の夜は特別名残惜しいということもあり、ここは!というようなレストランを探して行こうと思ったのだが、実はすでにアムステルダムの主要のレストランには行ってしまっていたので、適当に行ければいいかなという程度でしか思っていなかった。ホテルがある通りをマグナプラザ方面に歩いていくと、いつも気になっているホテル兼レストランがあり、そこはちょっと内部が綺麗そうだなーというところがあった。ホテル「Die Port van Cleve」内にある「Brasserie de Poort」である。このレストランはホテル宿泊者にとっては朝食をとるような場所なのであるが、もちろん外部の人も利用できるところである。レストランとしては、実は2種類のタイプがあり、食べる専門の部屋と飲むバー専門の部屋というものがあるのだが、どちらでも同じ飲み物を注文できるし、食べ物も同じものを注文できる。
自分たちがこの店に行ったときには、食事専門のほうの場所は準備中だったため、必然的にバーのほうに通された。が、あとで分かったのだが、もうちょっと遅い時間だったら本来のレストランのほうで食べられたらしい。なぜなら、自分たちが帰る時には、レストランのほうは満員の客でワイワイと楽しそうだったのが見えてきたからだ。
さて、バーのほうはどういう雰囲気のところかというと、バーなので大きなカウンターが存在している。ここが当然飲む人たちにとってはメインになるところだろう。だが、ここはバーでもあるが、食事もできるところではある。そういう御飯を食べるひとがカウンターに並んでしまっては、単なる立ち食い蕎麦屋みたいになってしまうからだ。そして、テーブルのほうは、互いのテーブルが軽い仕切りで区切られており、なんとなくこれが半個室っぽくて楽しい。たいていは4人の人が座れるようになっているのだが、そこを2人で贅沢に使うというから、あとから入店してきたお客さんで、隣りのレストランが使えないからとバーのほうに同じように入ってきた人たちにとっては、運悪くテーブル席が開いてないからカウンターに行かされた人も多いから、ある意味早めに入店しておいてラッキーだと思った。
最初はビールで乾杯したあとに、落ち着いたあとに御飯を注文しようというのんびりモードでいることにした。
ビールを運んできたおねえちゃんが、「もうすぐ8時になるんだけど、8時になったら全員黙祷をすることになっているので、そのときは注文できないし、店員は誰も来ないから、注意してね」と言われた。これが前に記載した解放記念日のための定例お祈りの時間なのである。人も電車も全員がストップした状態で、動いているのは何も知らないバカな旅行者だけ。トラムも駅じゃない途中で止まっていた。
8時になる前にはなんとなくダム広場で行われている儀式の雰囲気が、広場の様子は見えないのに厳かさが伝わってきているからか、店の中もなんとなくのんびりして、うるさくしているのがダメだと暗黙の了解のようだったのだが、8時を過ぎて普通の生活をしてもよいという時間になってくると、店の中もだいぶにぎやかになってきたし、外の様子も人の出が激しくなってきた。おそらくダム広場で皇室一家や市長の集まりをみていた見学者が方々に散ったからだろうとおもう。そうなると、店もにぎやかさに上乗せして、店員のほうもノリが良くなる。
早速御飯の注文をしてみた。今回の注文は下記の通り。この店は、前菜 / メイン / デザインのセットで、それぞれから1品ずつ選べるタイプだと、1人EUR37.50で食べられるから、それにしてみた。なので、セットメニュにした場合、1品のアラカルトで、合計EUR37.50より安かったら損をすることになる。
・Aardappel knoflooksoep met paddestoelen : EUR 10.50
(マッシュルームの入ったガーリックポテトのスープ)
・Hollandse "Bouillabaisse" : EUR 11.50
(オランダ風ブイヤベース)
・Zuurkool stamppot met spek, rookworst en jus : EUR 17.50
(ベーコン、スモークソーセージのザワークラフト)
・Hutspot met klapstuk : EUR 17.50
(にんじん、たまねぎ、焼肉とマッシュドポテト)
・Special coffee : EUR 8.50
・Poffertjes met vanilleijs en geflambeerd citrus fruit : EUR 9.00
(バニラアイスとシトラス味のフルーツのオランダの伝統的パンケーキ)
外は夜になってくるとだいぶ寒くなってくるので、前菜としてはスープを選んだ。ブイヤベースのほうは、マルセイユの本場ブイヤベースのような味の濃いものだったが、どこがオランダ風なのかは不明である。ニシンでも使っているのだろうか?もう1つのポテトのスープはガーリックが入っているので、体温を上げるための要素も入っているし、クルトンの代わりにマッシュルームの刻んだものが入っているところが口当たりをよくしている。どちらも冷えた体を温めるには良いが、その前にビールを飲んでいるので、すでに体は冷えから解放されているのは当然だ。
メインとして頼んだものはそんなにガッツリ系は不要だと思っていたので、お腹にちょっと貯まるものでいいかなと思っていた。どちらも肉を少々口に入れるようなもので、それでも足らないのであれば、付け添えの擂り潰したポテトでも食べればいいとおもうのだが、これがすっごい量が多くてとてもじゃないが全部は食べきれない。しかし、肉類は、基本ビールのおつまみというような感覚で作られているので、ちょっと塩辛いというところがよかったとおもうが、ベーコンは味が濃すぎて個人的には無理。しかし、この程度の料理で単品価格がちょっと高いのでは?とは正直思った。ホテルのレストラン料理だから、仕方ないのかな。
最後のデザートはホントにびっくりした。まずはパンケーキのほうだが、メニュにはパンケーキと書いていたので、てっきりちょっと大き目のパンケーキが出てくるのかと思ったら、一口サイズのパンケーキが出てきたので、それもびっくり。しかし、蜂蜜ではなくシトラスシロップというのが違った味がして楽しめた。アイスクリームは普通なので、コメント無し。驚いたのはスペシャルコーヒーのほう。スペシャルっていうからなんだろうとおもったのだが、これがウィンナーコーヒーに近い、アルコールタップリ入ったホットコーヒーに、ホイップクリームが乗っているというもう理解不能な飲み物だ。見た目はエスプレッソコーヒーみたいに濃い黒なので、そのままグイのみすると、きっと「うっ・・・」と来るだろう。なにしろ、入っているアルコールがウィスキーとリキュールをミック下ものであるから、アルコール度数は30度以上である。初めてウィンナーコーヒーを飲んだときに、アルコールが入っていなくてがぶ飲みしたら、おもわず吐き出してしまった衝撃と同じものを体験した。だいたいそれにホイップクリームを乗せようとするヨーロッパ人の感覚って一体なんなんだろう?
さて、そのデザートメニュがやってくる間に、日本人の女性2人が店に入ってきた。どちらもアムステルダムは単なるトランジットでやってきているだけで、たまたまこの店にやってきたようなものだという井出立ちだった。なぜそういうのが分かったかというと、デカいバックを背負ってきたからである。きっとバックパッカーなのだろう。アムステルダムはヨーロッパの玄関口であるため、もしかしたらアフリカからのトランジットかもしれない。とてもオランダ周辺を旅行してきたような格好ではなかったのだが、格好よりもその2人の女性の振る舞いが、もう野蛮人来客という感じがして、同じ日本人に見えなかったのである。それも1人はデブ。そして、もう1人の痩せている子を仕切っているという、デブのくせに仕切り屋という、たぶん他のところでは「大御所」と呼ばれているだろうというような人だった。ただ、この大御所が席に座ってからの行動が馬鹿すぎて、隣りのテーブルだったから、もう凝視するくらい楽しかった。
まずは、居酒屋の感覚で入ってきたのだろうが、店員に向かって「ビール2つ」と頼んでいた。すかさず店員が「ビール?どの種類?」と聞き返す。そう、ここは飲み屋でもあるわけなので、ビールと言われても困る。居酒屋で「生中ジョッキ」を頼んでいるのとは違うのだ。そこで大御所怯む。「え?え?」と困惑しながら、店員がメニュを広げて、「さぁ、どれ?」と言わんばかりに責める。もちろん、メニュには絵図等なんかあるわけがない。ビールの銘柄しか載っていないので、オランダ周辺を旅行をしてきたのであれば、ある程度ビールの種類はわかるから選べるんだろうけど、違う場所から来ているとおもったのはそこからわかったのだが、なにを頼んでいいのかわかんないので「一番上のでいいか、ね?」ともう1人のひ弱そうな女性に確認していた。それで注文。
もう1つ馬鹿だなーとおもったのは、最初に注文したものではなく、次に別のビールを頼んでみたのようなのだが、そのビールのビールグラスが中デブタイプの大きなグラスだったので、持つのはちょっと大変。だから、グラスの首の部分を持って飲むのがいいのだが、この大御所、お前は石原裕次郎か!といわんばかりに、グラスの丸い部分を包むようなもち方をして飲んでいる。それ、ブランデーの飲み方ですよー。その飲み方に他の客も目をぱちくりさせていたのだが、大御所、なにも気づかず、ずっとその飲み方で飲んでいた。
それで最後に、御飯のメニュを見ているのだが、そのメニュを見てよくわかんなかったのか、店員を呼んでオススメみたいなのを聞き始めた。一生懸命店員が説明していたのに最後にひとこと。「分かんなかったね?ま、どれでもいいかっ」だって。横からパンチを食らわせてあげたいくらい「おいっ!」と言いたかった。たぶん似たようなことをしている日本人旅行者って結構いっぱいいるんだろうなーと思った。
オランダ最後の夜はなかなかおもしろい光景をみながらの食事だったのが、良いことだったのか悪かったのかよくわからない。が、印象的な夜だったことだけは確かだ。
Die Port van Cleve
URL : http://www.dieportvancleve.com/lang-en
Brasserie de Poort
Address : Nieuwezijds Voorburgwal 176-180
Phone : +31 (0) 20 - 714 2000
FAX : +31 (0) 20 - 714 2001
Mail : info@dieportvancleve.com
2012/05/24
解放記念日(アムステルダム)
5月4日は、ナチスが第二次世界大戦で降伏した日であり、それによってほとんどのヨーロッパはナチスの圧制から解放されたことになる日でもある。だから、ヨーロッパではほとんどの国では5月4日が戦争が終了した日という意識は高いし、そのあとに日本が降伏した8月15日や、サンフランシスコ講和条約が締結された9月2日なんていうのは、全く戦争終了日なんて思わないだろう。
オランダも5月4日が重要な日であり、このときには、国中が黒一色になる。ダム広場前にある新教会で女王はじめ、アムステルダム市長等々が集まっての、ナチスから解放されてよかったねーみたいなことをみんなで噛みしめる儀式が行われ、そのあとダム広場で外で国民に対して演説を行ったり、戦争時に戦った老兵たちをいたわるような儀式があったりする。そのため、4月30日の女王の日とは全くカラーが異なり、町全体、いや国全体がどよんと思い気分になるのがこの日だ。
昼間からダム広場は警官隊が警備に付いて念入りに打ち合わせを行っていたりする光景が見られたり、早い時間帯から広場にロープが敷かれ、一般市民が通れる場所を決めてしまうようなことをしている。だから普段はいろいろな人が集まっている広場は、この日だけは一般人は近寄るなという状態になるのだ。
新教会で儀式が行われているときは、テレビ中継も入るため、興味があるひとはずっとアムステルダムのテレビ局の中継をみていればいのだが、地元の人にとっては毎年のことなのでどうでも良いと思っていることだろう。
ところが1つだけ地元の人でも全員が気にする事項がある。それは夜の8時ちょうどに起こることだ。これは全員が5分間の黙祷をしなければならないという、半分強制的な習慣が残っていることだ。オランダ人はこの5分間はすべての仕事や作業を一切放棄して、黙祷をしなければならないのである。だから、レストランだろうが、公共機関の運転手だろうがこの8時になると、黙祷のために止まる。レストランに入ったときに、注文をする際に、事前に「8時になったら儀式があるので、そのときにはサービス提供できないですが、いいですか?」と忠告があったし、8時ちょうどのときに、レストランから見える道路の路面電車が中途半端な場所で止まっていたのも運転手が黙祷をしていたからなのだろうとおもう。オランダ全体がこういう習慣であるので、旅行者はこの習慣に文句を言ってはいけない。移民の中国人なんかはどういう意識でいるのか、現地に住んでる中華系の人にきいていたいところではあるが、残念ながらその情報を仕入れることは無かった。
できれば、旅行者も5月4日の夜8時のときには、一緒に戦争を二度としないようにするという意味でも黙祷をしたほうが良いだろうとおもう。
オランダも5月4日が重要な日であり、このときには、国中が黒一色になる。ダム広場前にある新教会で女王はじめ、アムステルダム市長等々が集まっての、ナチスから解放されてよかったねーみたいなことをみんなで噛みしめる儀式が行われ、そのあとダム広場で外で国民に対して演説を行ったり、戦争時に戦った老兵たちをいたわるような儀式があったりする。そのため、4月30日の女王の日とは全くカラーが異なり、町全体、いや国全体がどよんと思い気分になるのがこの日だ。
昼間からダム広場は警官隊が警備に付いて念入りに打ち合わせを行っていたりする光景が見られたり、早い時間帯から広場にロープが敷かれ、一般市民が通れる場所を決めてしまうようなことをしている。だから普段はいろいろな人が集まっている広場は、この日だけは一般人は近寄るなという状態になるのだ。
新教会で儀式が行われているときは、テレビ中継も入るため、興味があるひとはずっとアムステルダムのテレビ局の中継をみていればいのだが、地元の人にとっては毎年のことなのでどうでも良いと思っていることだろう。
ところが1つだけ地元の人でも全員が気にする事項がある。それは夜の8時ちょうどに起こることだ。これは全員が5分間の黙祷をしなければならないという、半分強制的な習慣が残っていることだ。オランダ人はこの5分間はすべての仕事や作業を一切放棄して、黙祷をしなければならないのである。だから、レストランだろうが、公共機関の運転手だろうがこの8時になると、黙祷のために止まる。レストランに入ったときに、注文をする際に、事前に「8時になったら儀式があるので、そのときにはサービス提供できないですが、いいですか?」と忠告があったし、8時ちょうどのときに、レストランから見える道路の路面電車が中途半端な場所で止まっていたのも運転手が黙祷をしていたからなのだろうとおもう。オランダ全体がこういう習慣であるので、旅行者はこの習慣に文句を言ってはいけない。移民の中国人なんかはどういう意識でいるのか、現地に住んでる中華系の人にきいていたいところではあるが、残念ながらその情報を仕入れることは無かった。
できれば、旅行者も5月4日の夜8時のときには、一緒に戦争を二度としないようにするという意味でも黙祷をしたほうが良いだろうとおもう。
マグナプラザ リベンジ(アムステルダム)
もともとは郵便局として作られた立派な建物は、アムステルダムにやってくるひとは一度は眺めることになるだろう。なんといっても、ダム広場の傍に立っているからということもあるのだが、その建物の概観が見事だからということもあるだろう。まえにも一度マグナプラザのことは記載したことがあるが、そのときには内部には入館ができなかったので、リベンジとして今回はちゃんと行ってきた。
マグナプラザは現在はショッピングモールとして使われているもので、特に有名なブランドばかりが入館しているモールというわけじゃない。どちらかというと、普通にどこでもあるようなショッピングモールである。ただし、そんじゃそこらのショッピングモールと異なるのは、内部の装飾の優美さだろう。
3階建ての建物は、真ん中が空洞になるように建物の内側は作られている。だから、3階からみると、中が吹き抜け状態になっていて、かなり怖い。ところが、天井のほうをみてみると、ディズニーランドの室内アトラクションかのようなつくりになっており、これが100数年前に作られた建物なのかというのが信じられなくなる。
一番上の階にはアムステルダムで一番大きなレコード屋である「FAME」がある。ほぼ3階の全フロアを使って店舗営業をしているので、大抵のCD/DVDは手に入るとは思う。オランダの音楽というのはテクノ以外全然知らないが、もちろんローカルのポップス類もあるだろうから、ここでオランダで売れている人を探すのも良いだろう。
ここで別に買いたいものがあるわけじゃないのだが、内部の豪華な装飾については一度見学を兼ねてみてみたほうが良い。ただ、この建物はそんなに遅い時間まで営業していない。おそらく18時ごろまでしか営業をしていないので、遅い時間になってこの建物のなかを見学してみようと思っても見られない。前回のアムステルダム旅行のときには、まさしく18時ごろに行ってみてしまい、警備員から「はいはい、出て行ってねー」と追い出される形になって、全くほとんど内部を見ることができなかった。
Magna Plaza
URL : http://www.magnaplaza.nl/en
Open : Monday: 11.00 - 19.00
Tuesday til Saturday: 10.00 - 19.00
Thursday: Shopping night till 21.00
Sunday: 12.00 - 19.00
マグナプラザは現在はショッピングモールとして使われているもので、特に有名なブランドばかりが入館しているモールというわけじゃない。どちらかというと、普通にどこでもあるようなショッピングモールである。ただし、そんじゃそこらのショッピングモールと異なるのは、内部の装飾の優美さだろう。
3階建ての建物は、真ん中が空洞になるように建物の内側は作られている。だから、3階からみると、中が吹き抜け状態になっていて、かなり怖い。ところが、天井のほうをみてみると、ディズニーランドの室内アトラクションかのようなつくりになっており、これが100数年前に作られた建物なのかというのが信じられなくなる。
一番上の階にはアムステルダムで一番大きなレコード屋である「FAME」がある。ほぼ3階の全フロアを使って店舗営業をしているので、大抵のCD/DVDは手に入るとは思う。オランダの音楽というのはテクノ以外全然知らないが、もちろんローカルのポップス類もあるだろうから、ここでオランダで売れている人を探すのも良いだろう。
ここで別に買いたいものがあるわけじゃないのだが、内部の豪華な装飾については一度見学を兼ねてみてみたほうが良い。ただ、この建物はそんなに遅い時間まで営業していない。おそらく18時ごろまでしか営業をしていないので、遅い時間になってこの建物のなかを見学してみようと思っても見られない。前回のアムステルダム旅行のときには、まさしく18時ごろに行ってみてしまい、警備員から「はいはい、出て行ってねー」と追い出される形になって、全くほとんど内部を見ることができなかった。
Magna Plaza
URL : http://www.magnaplaza.nl/en
Open : Monday: 11.00 - 19.00
Tuesday til Saturday: 10.00 - 19.00
Thursday: Shopping night till 21.00
Sunday: 12.00 - 19.00
ホモモニュメント(アムステルダム)
アムステルダムの西教会がある広場には、一風変なものが存在する。数軒の屋台が出ているあたりの一番運河よりの場所に「ホモモミュメント(Homomonument)」と呼ばれるものが存在するということを記載された看板が立っているのだ。いったい、ホモモニュメントとは何なのか?というのが当然の疑惑だろう。
看板には説明書きが書かれていて、それでいったいなにがモニュメントなの!?ということを感じると思われる。それもそのはず、モニュメントは、なんらかの銅像とか建物になっているわけじゃなく、運河を使った総合的なモニュメントになっているため、自分が立っている位置から、人間目線ではどこにモニュメントがあるのか全くわからないような構造になっているからだ。
モニュメントは三角形の形をしているのだが、三角形の1点が運河の河岸からちょっと張り出したような形になっている。他の2点の頂点は運河に面したちょっとした広場のところにある。さらに言うと、運河に突き出た部分は階段状になっており、ちょうど運河から舞台へあがっていくというような感覚を表現したものだ。大きな三角形は、上から見たら全面同じ色の三角形になっているかというとそうではない。ちょうど頂点のところだけがピンク色の石を使って表現している。
なんでこんな変なものがモニュメントになるかというと、このモニュメントがピンクトライアングルと呼ばれるものからインスパイアされて作られているということにつながるし、何のためのモニュメントなのか、そしてピンクトライアングルとはいったいなんなのか?というところを知らないと、全く訳のわからない史跡物になることだろう。
ナチ台頭時代は、優良アーリア人以外は人種的に劣っており、優良アーリア人でもまともじゃない人は人間じゃないというレッテルを張られた。さらに言うと、ナチ後期には病的にもなっていたユダヤ人狩りも徹底的に行われおり、それらで収容した人たちは、集団強制収容所に押し込められていた。ただ、そのときに、十把一絡げ収容しているのではなく、なぜ収容したのかを囚人たちにバッヂを上着の左胸のあたりにつけさせた。それがバッジコーディングシステムと呼ばれたもので、手塚治虫の漫画「アドルフに告ぐ」という作品にも出てくるものだ。このバッヂには、囚人の収容特性によって色が変えられていた。そのバッヂが逆三角形になっており、色により次のように分けられていた。
・黒のバッヂ:ジプシー、放浪者、知的障害者、アルコール依存症患者、売春婦、レズビアン
・赤のバッヂ:政治犯、社会主義者、フリーメイソン、アナーキスト
・緑のバッヂ:正規犯罪者
・紫のバッヂ:エホバの証人
・桃色のバッヂ:男性同性愛者
・黄色のバッヂ:二重三角形にして、ダビデの星型にしたのがユダヤ人
ユダヤ人で政治犯なら、この黄色のバッヂの上に赤のバッヂが重ねられた。
ピンクトライアングルというのは上記の男性同性愛者で収容されたひとたちへのレクイエムから引用されているということなのである。ヒトラーは自分の性癖は別にして、徹底的にホモ嫌いだった。しかし、ナチスの初期に作られた突撃隊の司令官レームは有名な同性愛者だったし、本人も若い将校と明け方パコっている間に、ナチス親衛隊に殺されている。同性愛者は人間生活を営む上で、全く役立たずであり、自然の摂理に反しているというのがヒトラーの言い分だ(わが闘争より)
長くなったが、オランダも中立国の立場を第二次世界大戦では取っていたが、圧倒的なナチの強さに即効で服従。そのあとは上記のとおり、気に食わないものはナチの餌食になった。アンネ・フランクが一番有名だが、ユダヤ人だけじゃなく、普通の同性愛者も大量に収容所に入れられたのが歴史である。
後年になって、この事実をいつまでも忘れず、同性愛者が幸せに暮らせる世の中を作りたいという思いから、モニュメントを作成された。その後のオランダは、世界の中で一番先端を行く国家として名を馳せているのはご存知の通り。後世の人間で同性愛者が結婚できるようになったのも、いろいろな闘争があったあとの結果だといえよう。
オランダは常に他の世界から見ると異常の世界だと映る国家だ。あまりにも思想的に先端的過ぎるために、保守的なほかの地域の人たちが追随してこないというのが原因である。これはオランダがプロテスタント国家として成立したときから、潜在的に持っていたジレンマであることはいえよう。
モニュメントの説明書きには、あとから取ってつけたような説明書が書かれていたのであるが、ちょっとそれが強引過ぎるなーと思ったので、下記にメモっておくことにする。
「ホモモニュメントは同性愛ゆえに抑圧され迫害されたすべての女性そして男性を記念している。記念し、行動し、祝う場所がホモモニュメントなのだ。それはまた蔑み、差別、抑圧に対する警戒を喚起する場所でもある。3つの三角形とその2つが一緒になって形づくる大きな三角形には過去・現在・未来が表現されている」
だってさ。どうして、こうなんでも「3」にこだわるんだろうか?
看板には説明書きが書かれていて、それでいったいなにがモニュメントなの!?ということを感じると思われる。それもそのはず、モニュメントは、なんらかの銅像とか建物になっているわけじゃなく、運河を使った総合的なモニュメントになっているため、自分が立っている位置から、人間目線ではどこにモニュメントがあるのか全くわからないような構造になっているからだ。
モニュメントは三角形の形をしているのだが、三角形の1点が運河の河岸からちょっと張り出したような形になっている。他の2点の頂点は運河に面したちょっとした広場のところにある。さらに言うと、運河に突き出た部分は階段状になっており、ちょうど運河から舞台へあがっていくというような感覚を表現したものだ。大きな三角形は、上から見たら全面同じ色の三角形になっているかというとそうではない。ちょうど頂点のところだけがピンク色の石を使って表現している。
なんでこんな変なものがモニュメントになるかというと、このモニュメントがピンクトライアングルと呼ばれるものからインスパイアされて作られているということにつながるし、何のためのモニュメントなのか、そしてピンクトライアングルとはいったいなんなのか?というところを知らないと、全く訳のわからない史跡物になることだろう。
ナチ台頭時代は、優良アーリア人以外は人種的に劣っており、優良アーリア人でもまともじゃない人は人間じゃないというレッテルを張られた。さらに言うと、ナチ後期には病的にもなっていたユダヤ人狩りも徹底的に行われおり、それらで収容した人たちは、集団強制収容所に押し込められていた。ただ、そのときに、十把一絡げ収容しているのではなく、なぜ収容したのかを囚人たちにバッヂを上着の左胸のあたりにつけさせた。それがバッジコーディングシステムと呼ばれたもので、手塚治虫の漫画「アドルフに告ぐ」という作品にも出てくるものだ。このバッヂには、囚人の収容特性によって色が変えられていた。そのバッヂが逆三角形になっており、色により次のように分けられていた。
・黒のバッヂ:ジプシー、放浪者、知的障害者、アルコール依存症患者、売春婦、レズビアン
・赤のバッヂ:政治犯、社会主義者、フリーメイソン、アナーキスト
・緑のバッヂ:正規犯罪者
・紫のバッヂ:エホバの証人
・桃色のバッヂ:男性同性愛者
・黄色のバッヂ:二重三角形にして、ダビデの星型にしたのがユダヤ人
ユダヤ人で政治犯なら、この黄色のバッヂの上に赤のバッヂが重ねられた。
ピンクトライアングルというのは上記の男性同性愛者で収容されたひとたちへのレクイエムから引用されているということなのである。ヒトラーは自分の性癖は別にして、徹底的にホモ嫌いだった。しかし、ナチスの初期に作られた突撃隊の司令官レームは有名な同性愛者だったし、本人も若い将校と明け方パコっている間に、ナチス親衛隊に殺されている。同性愛者は人間生活を営む上で、全く役立たずであり、自然の摂理に反しているというのがヒトラーの言い分だ(わが闘争より)
長くなったが、オランダも中立国の立場を第二次世界大戦では取っていたが、圧倒的なナチの強さに即効で服従。そのあとは上記のとおり、気に食わないものはナチの餌食になった。アンネ・フランクが一番有名だが、ユダヤ人だけじゃなく、普通の同性愛者も大量に収容所に入れられたのが歴史である。
後年になって、この事実をいつまでも忘れず、同性愛者が幸せに暮らせる世の中を作りたいという思いから、モニュメントを作成された。その後のオランダは、世界の中で一番先端を行く国家として名を馳せているのはご存知の通り。後世の人間で同性愛者が結婚できるようになったのも、いろいろな闘争があったあとの結果だといえよう。
オランダは常に他の世界から見ると異常の世界だと映る国家だ。あまりにも思想的に先端的過ぎるために、保守的なほかの地域の人たちが追随してこないというのが原因である。これはオランダがプロテスタント国家として成立したときから、潜在的に持っていたジレンマであることはいえよう。
モニュメントの説明書きには、あとから取ってつけたような説明書が書かれていたのであるが、ちょっとそれが強引過ぎるなーと思ったので、下記にメモっておくことにする。
「ホモモニュメントは同性愛ゆえに抑圧され迫害されたすべての女性そして男性を記念している。記念し、行動し、祝う場所がホモモニュメントなのだ。それはまた蔑み、差別、抑圧に対する警戒を喚起する場所でもある。3つの三角形とその2つが一緒になって形づくる大きな三角形には過去・現在・未来が表現されている」
だってさ。どうして、こうなんでも「3」にこだわるんだろうか?
西教会(アムステルダム)
西教会はその名前のとおり、ダム広場から見ると西側に位置し、泊まっていたホテルよりも西側に存在する。傍に、アンネフランクの家跡があるために、このあたりはとても人が多かったりする。アンネフランクの家に並んで入ろうとする人ほどは、教会にはいないのだが、たぶん、アンネフランクの家に行ったついでに教会をみてみようと思う人は多いのだろう。
遠くから西教会を見ても目立つものは、なんと言っても尖塔(Westerntoren)であり、85メートルの高さは他に高い建物があまりないアムステルダムでは目だって仕方がないものだ。この尖塔は、上のほうに青色の王冠章が埋め込まれているような形をしている。これは神聖ローマ帝国皇帝マキシミリアンI世に敬意を表し、1638年に作られたものだ。一時期、レンブラントの生誕300年を記念して王冠の色は青から黄金色となったようなのだが、2006年にまた青色に戻した模様。この部分だけ、すごーく目立つものの、実は鐘楼の役目にもなっているので、時計と鐘の部分をみているのも楽しくなる。
この教会は旧教と新教が揉めに揉めた時期からは少し時代が後退したところで作られたものだから、旧教をベースに装飾や内部設計がされたものとは全く異なる純プロテスタント教会だ。「1620年から1631年にかけてアムステルダム市議会の依頼を受けて建築した」と書かれているので、ちょうどオランダ東インド会社の人たちが江戸幕府に商売させてくれーとやってきたころに作られている。いちばんオランダが華やかで金を湯水のように使っていた時期なのではないだろうか?
アムステルダムの多くの教会は、カトリック教会をそのまま搾取してプロテスタント教会として新しく使う形式が多かったのに、西教会は全くこれとは異なる。上記の通りであるため、何を教会内部に用意するべきかというのは、あとからだんだん付け加えられてきたようだ。どこの教会でも存在するパイプオルガンというのは、当初この教会には無かったようだ。
内部の様子はというと、カトリック教会と比べて一目瞭然で違うところがある。それは主祭壇がないということだ。いちおう正面というものは存在する。しかし、そこにはキリストの像もマリアの像もないのである。単なるちょっと豪華な集会場という感じがしてならないような教会なのである。実はオランダの教会はどこに行ってもこんな感じの教会しかない。いちおう教会内はあまり大きな声を出してはいけないというのはルール化されているのだが、それ以外、豪華で豪勢な装飾品で、視的感覚から教会ってすごいんだぞーというような圧倒するものはここからは何も感じない。同じキリスト教の宗派の1つなのに、ここまで違うとなんでかなー?という疑問だけがのこる。
さらに建物全体としては、旧約聖書の場面や新約聖書の場面というようなものもないし、肖像画みたいなものもない。もちろん彫像なんかもないし、一体キリスト教って言うのはなんなのか?というものを全く見せないようにしているとしか思えない感じがする。偶像崇拝を禁止しているユダヤのシナゴークや、イスラム教のモスクのようにも思えなくも無い。こんなところで実際にミサを行う際にはどういう形式で行うのだろう?とちょっと観てみたい気もした。それに、あちこちで説教台もどきみたいなのがあるし、椅子はあっちこっちを向いているし、もう教会としてあんまり体をなしていないんじゃないのか?問い気もする。あっさりしているのは、東南アジアのキリスト教会にも似ている。
だいたい、教会には司教かその下に神父がいるはずなのだが、この教会にはそれらしき人がいないように見受けられた。専任の神父がいるんじゃなくて、もしかして、通常はリーマンをしていて、何かあったときに神父になるという、日本のどっかの僧侶みたいなことをやっているんだろうか?
西教会(Westercafe)
URL : http://www.westerkerk.nl/
Open : 11:00 - 15:00 (日曜日を除く)
遠くから西教会を見ても目立つものは、なんと言っても尖塔(Westerntoren)であり、85メートルの高さは他に高い建物があまりないアムステルダムでは目だって仕方がないものだ。この尖塔は、上のほうに青色の王冠章が埋め込まれているような形をしている。これは神聖ローマ帝国皇帝マキシミリアンI世に敬意を表し、1638年に作られたものだ。一時期、レンブラントの生誕300年を記念して王冠の色は青から黄金色となったようなのだが、2006年にまた青色に戻した模様。この部分だけ、すごーく目立つものの、実は鐘楼の役目にもなっているので、時計と鐘の部分をみているのも楽しくなる。
この教会は旧教と新教が揉めに揉めた時期からは少し時代が後退したところで作られたものだから、旧教をベースに装飾や内部設計がされたものとは全く異なる純プロテスタント教会だ。「1620年から1631年にかけてアムステルダム市議会の依頼を受けて建築した」と書かれているので、ちょうどオランダ東インド会社の人たちが江戸幕府に商売させてくれーとやってきたころに作られている。いちばんオランダが華やかで金を湯水のように使っていた時期なのではないだろうか?
アムステルダムの多くの教会は、カトリック教会をそのまま搾取してプロテスタント教会として新しく使う形式が多かったのに、西教会は全くこれとは異なる。上記の通りであるため、何を教会内部に用意するべきかというのは、あとからだんだん付け加えられてきたようだ。どこの教会でも存在するパイプオルガンというのは、当初この教会には無かったようだ。
内部の様子はというと、カトリック教会と比べて一目瞭然で違うところがある。それは主祭壇がないということだ。いちおう正面というものは存在する。しかし、そこにはキリストの像もマリアの像もないのである。単なるちょっと豪華な集会場という感じがしてならないような教会なのである。実はオランダの教会はどこに行ってもこんな感じの教会しかない。いちおう教会内はあまり大きな声を出してはいけないというのはルール化されているのだが、それ以外、豪華で豪勢な装飾品で、視的感覚から教会ってすごいんだぞーというような圧倒するものはここからは何も感じない。同じキリスト教の宗派の1つなのに、ここまで違うとなんでかなー?という疑問だけがのこる。
さらに建物全体としては、旧約聖書の場面や新約聖書の場面というようなものもないし、肖像画みたいなものもない。もちろん彫像なんかもないし、一体キリスト教って言うのはなんなのか?というものを全く見せないようにしているとしか思えない感じがする。偶像崇拝を禁止しているユダヤのシナゴークや、イスラム教のモスクのようにも思えなくも無い。こんなところで実際にミサを行う際にはどういう形式で行うのだろう?とちょっと観てみたい気もした。それに、あちこちで説教台もどきみたいなのがあるし、椅子はあっちこっちを向いているし、もう教会としてあんまり体をなしていないんじゃないのか?問い気もする。あっさりしているのは、東南アジアのキリスト教会にも似ている。
だいたい、教会には司教かその下に神父がいるはずなのだが、この教会にはそれらしき人がいないように見受けられた。専任の神父がいるんじゃなくて、もしかして、通常はリーマンをしていて、何かあったときに神父になるという、日本のどっかの僧侶みたいなことをやっているんだろうか?
西教会(Westercafe)
URL : http://www.westerkerk.nl/
Open : 11:00 - 15:00 (日曜日を除く)
アムステルダムはゲイの街
オランダは同性愛者にとってはとても幸せな国のうちの1つだ。なにせ、同性愛がオープンになっているところだし、なんといっても同姓婚を認めているところなのである。だからというわけじゃないが、アムステルダムでは、結構街中でゲイの人を見かける。単独で見かけるときもあるし、カップルで見かけるときもある。そして、ゲイの人が出入りするような店もかなりたくさんある。だいたい軒下にレインボーカラーの国旗みたいなものを下げているようであれば、そこがゲイバーまたゲイのひと大歓迎の店であることは間違いなし。
ゲイフレンドリーの店が多いのがアムステルダムの特徴ではあるのだが、それはそれで同性愛者にとってはいい環境だと思う。しかしながら、ストレートから見ると、これは変人のたまり場にしか見えないだろう。しかし、なぜオランダ自体が同性愛OKの国になったのかは謎である。カトリック教国みたいに、カトリックの教えに則って、生殖行為に反する性行為をすべてNGと考えるようなことはプロテスタントは特に考えず、生きていて、金を稼げるのであれば、特に何でもOKであるというスタンスからなのだろうとは思う。ドラッグ自体もOKなのはこのためだろう。
東京の新宿二丁目みたいに、町全体がゲイ専門の店ばっかりしかないというような地域は特にアムステルダムにはない。ただし、場所柄多いなと思ったのは、駅周辺だろう。駅近くの教会周辺は、レインボーカラーの旗を掲げた店がめちゃくちゃ多い。狭い道路の両端がその店だったり、または交差点の4つ角全部がその店だったりしているからだ。大体の場合がバーであるのだが、セックスショップも発達しているアムステルダムなので、ストレート用のショップもあるのだが、もちろんゲイのショップも存在する。だから、ビデオ類は当然だが、小道具も結構揃っていたりする。別にゲイじゃなくても、誰にでもオープンに開いているので、面白半分に行ってみてもいいだろう。ただし、けなしたり笑ったりするのはNG。新宿二丁目に勇気がなくていけないひとでも、オランダならなにかのリミッターが外れて訪問できるのではないだろうか?
そういえば、ちょうど女王の日のとき、街中がオレンジ色に染まっているのと同時に、あちこちで即席DJブースが開設されていたのが目に付いた。もしろん、DJが大音量の音楽だけを流しているんだったら、単なる喧しい騒音にしかないのだが、この日は即席のレイブパーティーがあちこちで開催されるようなものなので、盛り上がりが半端ない。もちろん無料。そういう組織だったのもあれば、個人で楽しんでいる人も当然いる。跳ね橋近くのところに行ったときに、大音量でボートの上で踊り狂っている人がいたので、よく眺めてみたら、その人は男で、Tバック一枚だけ履いて踊っていた。もちろん上半身裸。さらに観察してみたら、そのボートに乗っているひとたち、全員ゲイで、全員パンツ一枚での騒ぎ。ほとんど素っ裸も当然だった。飲みながらテクノを聞きながらのダンスは、ほとんど露出のレイブだった。しばらく見入っていたが、向こうも見られていることに興奮しているのか、踊りにも激しさが増して、見せびらかすように踊っていたのは笑えた。
街中を歩いていても、普通に「兄ちゃん、いくら?」と声をかけられることもあるし、中途半端な金額だと本当に買われても困るから「ワンミリオン・ユーロ!」と当然のごとく応えておく。だいたいこれくらいの金額を言えば、さすがに酔っ払いゲイでも、相手にしちゃいけないやつだということくらいはわかるんだろう。さすがにお触りをされたということはなかった。
海外に行って、レストラン以外の飲み屋で飲むということはほとんどしないので、誰かに誘われるということもないのだが、もし、女王の日などの日に、アムステルダムのクラブなんかに行っていたら、どうなっていたことだろう。珍しいアジア人がへなちょこで踊っているというので遊ばれるんじゃないのだろうか?それもマッチョゲイのひとたちに。ぜんぜん体専でもなんでもないので、筋肉自慢やジム行ってますくらいの自慢しかできないようなゲイには全く興味がない。
2012/05/22
アムステルダムの中華街
アムステルダムのような国際都市には、世界各地からなにかにつられてやってくるひとたちが多い。最初の目的を忘れてそのまま居ついちゃうようなひともこういう都市にも多いところだろう。アムステルダムに留まる人は、おそらくドラッグとセックスが第一の理由なんだろうとは思うのだが、そうじゃなくても留まる人はいることだろう。中国人なんか、なにかの理由をつけて本国を飛び出して外国に行き、糸より細い人間関係を伝にして、なにかしらそこで生活したいと考えているのが多い。現在は中国本土もそれなりに稼げる場所になったが、それでもいつ中国経済バブルがはじけるかわからないような状態になっているので、いまのうちに海外にトンヅラしてしまおうなんていうことを考えているのは多いはずだ。
2000年に初めてアムステルダムに来たときには、確かにそれなりに中国系の人が店を構えているというのは見受けられた。当時はインドネシア料理か中華料理くらいしかオランダでまともにご飯が食べられるようなところはなかったので、オランダって本当にご飯が不毛の地だなーとおもっていたので、中華料理屋をとても重宝にした記憶がある。しかし、状況は変わった。オランダもそれなりに世界各地の料理が食べられるようになったので、インドネシア料理か中華料理しかないというレッテルが外れてしまったのである。
となると、中華料理屋が一番儲かる手段ではなく、別の方法でアムステルダムで儲けるほかない。しかしながら、本籍国を脱出して異国の地で金を稼ぎたい人という人の流れは止められない。そんな状況のアムステルダムは、実は結構いろいろな場所で、中華料理屋ではなく、一般雑貨屋やホテルのレセプション、はたまた一般のレストランでの給仕として活躍している中国系の人たちを見かけることに気づく。
アムステルダムには固定したチャイナタウンと呼ばれる地域は存在しない。でも、ある地域は比較的中国系のひとが多くすんでいるという場所がある。旧教会の傍のエリアだ。このあたりは1階はレストランで2階より上の階をB&Bのホテルとして経営しているところが多い。だから、店としてもすごい怪しいところが多いのだが、こういうところが一番アムステルダムぽい感じがすると思う。レストランとして経営しているときには、それが中華料理なのか日本料理なのか、はたまたタイ料理なのかよくわかんない内容のものを提供しているときがある。しかし、全部ひっくるめて「アジア料理」としておけば、ヨーロッパ人なんか味音痴みたいなところがあるので、わかりやしないんだろう。
しかし、どこに行っても中国人はチャイナタウンを形成して、それなりに観光地になるようなコロニーを形成している。このような共同組合を形成するということは、きっとその中心人物として統制する中国人がいることなのであろう。その人が新たにやってきた中国人を仲間として迎え入れることができるし、中国人がトラブルを起こした場合には、その人が仲介になって問題を解決するように努めるからである。だから、パンという相互組合制度みたいなのができるわけだ。
今後はアムステルダムのチャイナタウンがどこまで大きくなるのか見守りたい。
2000年に初めてアムステルダムに来たときには、確かにそれなりに中国系の人が店を構えているというのは見受けられた。当時はインドネシア料理か中華料理くらいしかオランダでまともにご飯が食べられるようなところはなかったので、オランダって本当にご飯が不毛の地だなーとおもっていたので、中華料理屋をとても重宝にした記憶がある。しかし、状況は変わった。オランダもそれなりに世界各地の料理が食べられるようになったので、インドネシア料理か中華料理しかないというレッテルが外れてしまったのである。
となると、中華料理屋が一番儲かる手段ではなく、別の方法でアムステルダムで儲けるほかない。しかしながら、本籍国を脱出して異国の地で金を稼ぎたい人という人の流れは止められない。そんな状況のアムステルダムは、実は結構いろいろな場所で、中華料理屋ではなく、一般雑貨屋やホテルのレセプション、はたまた一般のレストランでの給仕として活躍している中国系の人たちを見かけることに気づく。
アムステルダムには固定したチャイナタウンと呼ばれる地域は存在しない。でも、ある地域は比較的中国系のひとが多くすんでいるという場所がある。旧教会の傍のエリアだ。このあたりは1階はレストランで2階より上の階をB&Bのホテルとして経営しているところが多い。だから、店としてもすごい怪しいところが多いのだが、こういうところが一番アムステルダムぽい感じがすると思う。レストランとして経営しているときには、それが中華料理なのか日本料理なのか、はたまたタイ料理なのかよくわかんない内容のものを提供しているときがある。しかし、全部ひっくるめて「アジア料理」としておけば、ヨーロッパ人なんか味音痴みたいなところがあるので、わかりやしないんだろう。
しかし、どこに行っても中国人はチャイナタウンを形成して、それなりに観光地になるようなコロニーを形成している。このような共同組合を形成するということは、きっとその中心人物として統制する中国人がいることなのであろう。その人が新たにやってきた中国人を仲間として迎え入れることができるし、中国人がトラブルを起こした場合には、その人が仲介になって問題を解決するように努めるからである。だから、パンという相互組合制度みたいなのができるわけだ。
今後はアムステルダムのチャイナタウンがどこまで大きくなるのか見守りたい。
Restaurant Hemelse Modder (アムステルダム)
地球の歩き方にはあまりレストランが記載されておらず、こういうところに載っているレストランは、きっと日本人がたくさんいるだろうから、やっぱり行くのをやめようとおもって、トリップアドバイザーとロンリープラネットを駆使してちょっと調べてみた。オランダ料理の店を中心に調べてみたところ、泊まっているホテルからは少し歩くのだが、いくつか運河を越えたところにある綺麗なレストランが今回の目的地。
Restaurant Hemelse Modderは店構えからとてもスタイリッシュなレストランで、街中にあるようなレストランとはちょっと趣向が違う。なんとなく入りずらいなと思わなくも無いような店構えだった。いちおう店はたくさんの広い窓があるために、店内が外からでも見られるのだが、外から見た様子では、そんなに店内は広そうな感じではないなとおもったが、実際に店に入ってみると、凹型になっていたために、結構椅子とテーブルがたくさんある広いレストランだと分かった。
白を基調とした店内は、どういう人がオーナーでここを運営しているんだろうかというのはなんとなく想像が付いた。だいたい店員が誰なんだよとおもうくらい、あんまり店員がうろちょろしているわけじゃない。こういう店は本当に落ち着くのだが、いざ店員を呼んで注文をしようと思っても、なかなか自分たちのところにやってこないので、これを「友達との語らいを楽しむための時間」とおもうか、吉野家の牛丼を注文するみたいに「早くやって来い、イライラする」と思うかはその人の心意気だけだろうと思う。個人的には、あまり店員がやってきていろいろちょっかいを出してくるよりは、放置プレーにしておいてくれたほうが嬉しいので、あまりなかなか注文をとりに来てくれないというのも問題にはしない。
ただ、ここの店員、料理をしている人も料理を運んでくる人も、よく見ると全員ゲイだった。アムステルダムは本当にゲイフレンドリーの場所なのだが、新宿二丁目でもこんなにしゃれた店は無いので、代官山や裏原宿なみのしゃれたかんじのゲイがやっている店を想像してもらえればいいのだが、そういう店だとハイセンスになるのはわからんでもないが、そこまでセンスが良いと、なんだか客のこちらのほうが恐縮してしまう。が、たぶんアムステルダムじゃないと世界のどこでも味わえないような異空間にやってきたのかなという気分は味わえた。
こんな店なので、店にやってくる人たちも、運河沿いのやかましい店に居る人たちとはちょっと違って、有閑マダムっぽいひとやら、イカレた野郎ではなく、金融系でも勤めているのかというようなゲイのカップルみたいなのが結構いたのは驚いた。やっぱり店の雰囲気にあわせて、来客の質も違うのだろうというのがよくわかる。それも、地元のひとには良く知られているような店なのか、常連客が店内にたくさんいるのにも驚いた。
さて、店の料理はというと、実はスターター+メイン+デザートという3点セットと、メインを2種類選べられる4点セットの2種類がある。スターターもメインもどちらも数種類の料理があるので、そこから自由に選ぶことができる。3点セットなら1人31.5ユーロ、4点セットなら1人36ユーロと固定価格である。メニュによっては、追加料金が必要なものもあるのだが、そういう料理は豪華な食材を使っているようなものだったりするので、それを選ぶかどうかは気分によるものだろう。
今回、この店で選んだメニュは下記の通り。
・Belgian ham with home-made potato salad and cornichons
・Soup of cauliflower and walnut with parsley oil
・Dutch asparagus and baked salmon with Holandaise sauce
・Porc roast with rosemary gravy, roasted turnips and potato gratin
・Belgian waffle with homemade cherry icecream
・Belgian chocolate with homemade icecream
前菜として選んだのは、スープと、ハムとポテトサラダである。どちらも味が濃いわけじゃなく、日本でも出てきそうな料理なのだが、ちょっとやっぱりオランダ風であり、これがまた店の雰囲気と合致していて美味い。ベルギー産のハムを使っているということなのだが、そのハムは有名なのだろうか?実はよくわからない。ただ、そんなに塩辛いわけじゃないので、すごく食べやすい。イタリアあたりで食べられる生ハムメロンの生ハムみたいに辛いわけないところがいい。といいつつも、伊藤ハムみたいな味があんまりないようなハムではないという、なかなか文字にして表現するには難しいものだった。カリフラワーのスープは、これまた風味もそうだが、ちょっと食べただけで、いかにもカリフラワーというのが分かるものであり、ほかに何も入っていないんじゃないのか?と思うくらい野菜のそのままのスープだった。
次にメインの2種だが、1つは豚肉のローストで、もう1つは白アスパラと焼き鮭。豚肉のほうは、肉の固まりか!というくらいの肉であるが、実はスライス状になっており、イギリスのローストビーフのブタ版みたいなものだ。1人で食べるにはちょっと多いような気もしたのだが、オランダ料理は不味いだろうという偏見で食べ始めたために、そのギャップにびっくりして思わず全部食べてしまった。焼き鮭のほうは特にこれというコメントはないのだが、やっぱり春になったら白アスパラを食べないと、ヨーロッパにいる気にならない。ヨーロッパ人も白アスパラを食べると「春が来たなー」と思うようなので、日本だと天ぷらにする「タラの芽」なんかがまさしく似たような素材の位置づけだろうとは思う。
デザートも二種類。1つはベルギーチョコを使ったもので、もう1つはベルギーワッフルを使ったもの。どちらもベルギーかよー!と思ったのだが、オランダにはデザートらしきものはないのだろうか?ベルギーのデザートを持ってくるなんていうのは個人的には好きなので嬉しい。
隣りのテーブルはやっぱりゲイカップルだったのだが、これがデブのゲイカップルだったので、すごい暑苦しく感じた。自分が座っているほうからはそのカップルを直で見ることは無かったのだが、友達のほうからは丸見え。うーむ・・・やっぱりデブのカップルは世界のどこでも気持ち悪い。見苦しいだけしかない。
Restaurant Hemelse Modder
URL : http://www.hemelsemodder.nl/
Address : Oude Waal 11, Amsterdam
Phone : 020-6243203
Restaurant Hemelse Modderは店構えからとてもスタイリッシュなレストランで、街中にあるようなレストランとはちょっと趣向が違う。なんとなく入りずらいなと思わなくも無いような店構えだった。いちおう店はたくさんの広い窓があるために、店内が外からでも見られるのだが、外から見た様子では、そんなに店内は広そうな感じではないなとおもったが、実際に店に入ってみると、凹型になっていたために、結構椅子とテーブルがたくさんある広いレストランだと分かった。
白を基調とした店内は、どういう人がオーナーでここを運営しているんだろうかというのはなんとなく想像が付いた。だいたい店員が誰なんだよとおもうくらい、あんまり店員がうろちょろしているわけじゃない。こういう店は本当に落ち着くのだが、いざ店員を呼んで注文をしようと思っても、なかなか自分たちのところにやってこないので、これを「友達との語らいを楽しむための時間」とおもうか、吉野家の牛丼を注文するみたいに「早くやって来い、イライラする」と思うかはその人の心意気だけだろうと思う。個人的には、あまり店員がやってきていろいろちょっかいを出してくるよりは、放置プレーにしておいてくれたほうが嬉しいので、あまりなかなか注文をとりに来てくれないというのも問題にはしない。
ただ、ここの店員、料理をしている人も料理を運んでくる人も、よく見ると全員ゲイだった。アムステルダムは本当にゲイフレンドリーの場所なのだが、新宿二丁目でもこんなにしゃれた店は無いので、代官山や裏原宿なみのしゃれたかんじのゲイがやっている店を想像してもらえればいいのだが、そういう店だとハイセンスになるのはわからんでもないが、そこまでセンスが良いと、なんだか客のこちらのほうが恐縮してしまう。が、たぶんアムステルダムじゃないと世界のどこでも味わえないような異空間にやってきたのかなという気分は味わえた。
こんな店なので、店にやってくる人たちも、運河沿いのやかましい店に居る人たちとはちょっと違って、有閑マダムっぽいひとやら、イカレた野郎ではなく、金融系でも勤めているのかというようなゲイのカップルみたいなのが結構いたのは驚いた。やっぱり店の雰囲気にあわせて、来客の質も違うのだろうというのがよくわかる。それも、地元のひとには良く知られているような店なのか、常連客が店内にたくさんいるのにも驚いた。
さて、店の料理はというと、実はスターター+メイン+デザートという3点セットと、メインを2種類選べられる4点セットの2種類がある。スターターもメインもどちらも数種類の料理があるので、そこから自由に選ぶことができる。3点セットなら1人31.5ユーロ、4点セットなら1人36ユーロと固定価格である。メニュによっては、追加料金が必要なものもあるのだが、そういう料理は豪華な食材を使っているようなものだったりするので、それを選ぶかどうかは気分によるものだろう。
今回、この店で選んだメニュは下記の通り。
・Belgian ham with home-made potato salad and cornichons
・Soup of cauliflower and walnut with parsley oil
・Dutch asparagus and baked salmon with Holandaise sauce
・Porc roast with rosemary gravy, roasted turnips and potato gratin
・Belgian waffle with homemade cherry icecream
・Belgian chocolate with homemade icecream
前菜として選んだのは、スープと、ハムとポテトサラダである。どちらも味が濃いわけじゃなく、日本でも出てきそうな料理なのだが、ちょっとやっぱりオランダ風であり、これがまた店の雰囲気と合致していて美味い。ベルギー産のハムを使っているということなのだが、そのハムは有名なのだろうか?実はよくわからない。ただ、そんなに塩辛いわけじゃないので、すごく食べやすい。イタリアあたりで食べられる生ハムメロンの生ハムみたいに辛いわけないところがいい。といいつつも、伊藤ハムみたいな味があんまりないようなハムではないという、なかなか文字にして表現するには難しいものだった。カリフラワーのスープは、これまた風味もそうだが、ちょっと食べただけで、いかにもカリフラワーというのが分かるものであり、ほかに何も入っていないんじゃないのか?と思うくらい野菜のそのままのスープだった。
次にメインの2種だが、1つは豚肉のローストで、もう1つは白アスパラと焼き鮭。豚肉のほうは、肉の固まりか!というくらいの肉であるが、実はスライス状になっており、イギリスのローストビーフのブタ版みたいなものだ。1人で食べるにはちょっと多いような気もしたのだが、オランダ料理は不味いだろうという偏見で食べ始めたために、そのギャップにびっくりして思わず全部食べてしまった。焼き鮭のほうは特にこれというコメントはないのだが、やっぱり春になったら白アスパラを食べないと、ヨーロッパにいる気にならない。ヨーロッパ人も白アスパラを食べると「春が来たなー」と思うようなので、日本だと天ぷらにする「タラの芽」なんかがまさしく似たような素材の位置づけだろうとは思う。
デザートも二種類。1つはベルギーチョコを使ったもので、もう1つはベルギーワッフルを使ったもの。どちらもベルギーかよー!と思ったのだが、オランダにはデザートらしきものはないのだろうか?ベルギーのデザートを持ってくるなんていうのは個人的には好きなので嬉しい。
隣りのテーブルはやっぱりゲイカップルだったのだが、これがデブのゲイカップルだったので、すごい暑苦しく感じた。自分が座っているほうからはそのカップルを直で見ることは無かったのだが、友達のほうからは丸見え。うーむ・・・やっぱりデブのカップルは世界のどこでも気持ち悪い。見苦しいだけしかない。
Restaurant Hemelse Modder
URL : http://www.hemelsemodder.nl/
Address : Oude Waal 11, Amsterdam
Phone : 020-6243203
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