ウィレット=ホルトハイセン博物館の近くにあるが、アムステルダムを代表とする通りKeizersgracht沿いにあるのがファンローン美術館である。Keizersgrachtは、神聖ローマ帝国皇帝マキシミリアンⅠ世を称えてつけられた名前だ。ウィレット=ホルトハイセン博物館のある通りと同様、この通り沿いも商売人が多くすんでおり、それぞれの内装はまたすばらしいことになっている。
一般開放されているファン・ローン博物館は、実際にまだ人がそこに住んでいて、訪問客はたまたま垣間見せてもらうような感じで見学できるスタイルの博物館である。だから、好き勝手にこの博物館に行って、金を出して見学するということはない。常に入り口のドアは閉められている状態なので、奥ゆかしい日本人であれば、ドアが開かないと思い、そのまま「今日は定休日だろう」と安直に考えがちになるかと思われるが、そうではないのだ。呼び出しベルで中の人を呼び、それでドアを開けてもらって中に入るという仕組みなのだ。そして入館時に、ご飯をもぐもぐ食べながら対応する僕ちゃんやらお嬢ちゃんが窓口に立つときがあり、その人たちに入館料を払って見学に向かう。
見学に際して、特に誰かが常に張り付くということはないし、好き勝手に家全体を見てもらってもいいようにはなっているのだが、現在住居としている人たちが通常使用している空間には入ることができない。とはいいつつも、現実には特に展示物が居住区間にないから訪問客はそちらの部屋に行かないだけであって、「ここから入るな!Keep Out!」というような看板が出ているというわけではない。また入り口付近には、何十ヶ国語にも翻訳されているファン・ルーン博物館全体の説明書きが書かれたプレートが置かれている。日本語も存在し、それはどこの国の言葉だよ!というくらい、とてもマイナーな言語もあった。興味がある人は、箱の中にどっさり入っているプレートを1枚ずつ捲って確認するのも良いだろう。
さて、このファン・ローン博物館だが、ここはアムステルダムの豪商ファン・ローンが1884年に購入した邸宅であり、それがそのまま現在にも残ったままになっているから観光客が集まるつくりになっている。中は装飾品や展示物が結構ところかまわず置かれており、どこを見てもため息が出てくるものばかりだ。たぶん世界中から集めてきたものだろうとは容易に想像できる。
この邸宅は、前者ウィレット=ホルトハイセン博物館と同様に中庭があるのだが、ファン・ローン博物館は中庭のほかにチャペルが存在するのだ。自分の家に教会をもってくるとはすごい金持ちだとは思っていたが、たまたま入ったとき、ここの親族のどなたかわからない人のために個展をひろげていた。これがまたぜんぜんつまらないものばかりを描いているようだったので、さっさとその場を退出してしまった。
ファン・ローン博物館(Museum Van Loon)
URL : http://www.museumvanloon.nl/
Address : Keizersgracht 672, Amsterdam
Phone : +31 20-6245255
E-mail: info@museumvanloon.nl
Admission Fare : EUR 8.00
Open Hour : 11:00 - 17:00 (ex on Tuesday)
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