国立博物館(Rijksmuseum)はアムステルダムに来る人はたぶんほとんど全員が行く場所だと思う。だから、いつ言っても超満員であることは覚悟しないといけない。ちょうど訪問時は、博物館の一部を改装工事中であったため、入口がシンゲル運河沿いではなく、裏側のほうからの入口だった。そして、たぶん工事前からの宣言をそのまま残していたのかわからないが、「優先券を持っている人はこちら」という矢印が門の口に書かれていたので、自分たちはMuseum Cardを持っているから、この「優先券はMuseum Cardのことを指すんだよね?」と勝手な解釈で、ディズニーランドのFast Passみたいな優先入場ゲートのほうに向かってずんずん進んでいったのだが、入口のところで「no, no!」とゴツくて禿げのおっさんに入場拒否された。「優先券はそれじゃない!」と一言一括されてしまった。仕方なく、通常ゲートの入口に長蛇の列として待っていたひとの最後尾に並ぶこと40分くらい。ようやく建物の中に入れる順番が廻ってきた。
ただ、長蛇の列で並んでいたときには、綺麗な小さい中庭が見えるので、それを眺めているくらいしか暇な時間を潰す手段はない。小さな中庭だからといってもバカにしてはいけない。オランダならではのチューリップが咲き乱れているから、それを写真撮影していてもいいんじゃないのかと思ったりした。外から見る博物館の建物は、これも中央駅や東京駅のようなレンガ造りそのもので、建物自体をみているだけでも随分楽しいものだ。
さて、建物の中に入るのだが、通常はここで入場券を払う。しかし、Museum Cardを持ってるので、「来た」というサインを残すだけで無料で入館。その前に、飛行機に乗る前の手荷物検査のようなチェックを受けることになるのだが、これは本当に形だけのようなもので、係員でも適当な感じでベルトコンベアーの荷物をチェックしている。
ここで観るべき絵画は次の2点は必須。レンブラントの「夜警 (Nachtwacht)」とフェルメールの「牛乳を注ぐ女(De Keukenmeid)」である。このためにここにきたような物で、それに全く興味が無いんだったら、全くこの博物館に行く必要はないだろう。
この2つの作品の前は、やはり有名だからかもしれないが、もう大量の観光客が長居するような場所になっていて、なかなか絵の写真を撮るタイミングが難しいと思った。なにしろ、人間が適当に動くし、写真を撮ろうとすると割り込みが入るし、ボーっとしているとその自分が撮れるタイミングを作るのが難しい。幸いにもそんなに絵画の大きさが大きいわけじゃないので、後ろから離れたところから撮らないといけないというわけじゃないところがよかった。
そのほかこの博物館は、デルフトを中心とした陶器のコレクションから、フランドル出身の絵画の作品やら結構実は内容が濃い。それを観ているだけで楽しくなるのだが、フィレンツェあたりの明るい絵画ではないフランドルの絵画は、はっきり言って現実の写真に近いような作品だから、全体的に暗い印象が多い。ただし、つまんないキリスト教や旧約聖書のようなものを題材にした絵画ではなく、実際に存在した人、または領主のポートレートが多いので、実はあんまりキリスト教文化を知らない人でもすんなり入れる題材が多いんじゃないのかと思っていた。
館内で展示されている作品群のガイドは博物館内のミュージアムショップで買うことができる。特にある画家の作品が好きというのであれば、その画家に特化した作品集も売られているので、それを買うのも良いのだろうが、大体の場合はどこの博物館でも売られている作品集なので、別に他の博物館では買う必要がなくなる。
あとは、国立博物館の裏側に広がり、コンセルトヘボウまで広がる大きな庭も時間があったら行ってみるのも良いだろう。何しろ何もないのだが、その芝生の広さは子供たちが掛け捲っても飽きないほどだ。
国立博物館 (Rijkmuseum)
URL : http://www.rijkmuseum.nl
Fare : 12.50 ユーロ
Open : 9:00 - 18:00
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