フィガロ・ジャポンが発行する雑誌のうち、フィガロ・ヴォヤージュ(Figaro Voyage)はたまにその都市の特集を行ったりするので、興味がある都市にフォーカスがあたっているときには、たまに書店でパラ見をしてしまうときがある。
アムステルダムに渡航する前に、アムステルダムに関する書籍を片っ端からあさってみようかなと思っていたのだが、パリやフィレンツェみたいな華やかさがない都市であるために、そうそうアムステルダムが注目を浴びるようなときはなく、雑誌も文庫本もあまり情報として刊行されていないのが事実。その中でも、脳みそゼロで読みふけることができ、まぁまぁ情報として、知らない町だがなんとなく読めば行った気になれるという書籍として、たまたまフィガロ・ヴォヤージュのアムステルダム特集を見つけた。それも新古本としてまだ書籍で売られていたのをたまたま発見しただけであった。
新古ではあるが、古本ではないので、当然販売価格は定価で売られている。定価だと980円なのだが、内容からすると1000円くらい払ってまで読むべきものか?というくらいの内容は薄い。が、保存用として購入するのであれば1000円くらいなら別に良いだろう。参考として使うのであれば、どこかの古本屋で500円以下で手に入れたほうがずっといい。
さて、フィガロ・ヴォヤージュで特集されていたアムステルダムはどういう内容が記載されていたかというと、ありふれた町並みの写真による紹介と、あんまり取材として内容濃くしているわけではないことが見え見えの、適当に入った店がたまたま洒落ていた感を惜しげもなく見せているホテルとレストランの紹介だ。決して、有名なホテルやレストランはこの手の雑誌では載らないし、たぶん「新しい発見を読者に提供したい」ということをコンセプトにしていることから、フィガロが日本に初めて紹介したことを努力目標に編集と取材をしているんだろう。が、アムステルダムの人から見ると「何でそんなところを紹介しているのだ?」という印象をぬぐえないところを紹介している。
アムステルダム特集になった雑誌は、実際には2007年9月20日に刊行されているので、もういまから5年も前の情報を掲載されている。そんなに新しいものが増えることはないといわれるアムステルダムでも5年もすれば情報は廃れるのは明らかだ。だから、この雑誌に掲載されているいろいろな店も、ほとんどが閉鎖か閉店かしているものがほとんど。だから、泊まったホテルの従業員の人に雑誌を見せて「これ、どの辺にあるんですか?」と聞いたら、「こんな店、しらなーい」と全く素っ気無い態度をされたし、「一時期ちょっとだけ話題になったけど、もうない」とも言われたところもあった。
雑誌フィガロ系統なので、アムステルダムの夜の怪しさや麻薬系の話は一切出てこない。おしゃれ系を目指してアムステルダムに行きたいと思っているような人が世の中どの程度いるのかわからないのだが、たぶん皆無だろうと思われる。アムステルダムに行くような人は、テクノか麻薬かセックスのためにいくような場所だと思うし、またはヨーロッパのゲートウェイとしてたまたまアムステルダムに滞在しましたというような人しか実はいないのではないだろうか?だから、フィガロを見て、私はお洒落さんだから掲載されているところにいってみたいというような奇特な人がいるとすれば本当に貴重な存在だろうと思う。
読者ターゲット層は皆無だとしても、掲載されている内容としては、おしゃれ系の内容ばかりなので見ているだけでも楽しいものだった。ただ、ご飯のページを見ても、写真映りとしてパッと見では旨そうに見えたとしても、よくよく見たらたいしたことない料理だなというものしか見えなかった。やっぱりそれはオランダ料理だからかもしれない。オランダに行ってイタリア料理に行きたいというようなひとは、そんなのはフィガロなんか見ないだろうと思う。
町並みとしては運河の町なので、景色が好きな人ならパラパラと雑誌を見ているのであれば楽しめるものだとおもうが、個人的には保存するまでのほどではないと思ったので、泊まったホテルのラウンジルームに雑誌は寄贈して帰った。
フィガロ ヴォヤージュ “かわいい”の宝箱 アムステルダムへ
発売日: 2007/9/20
出版社: 阪急コミュニケーションズ
0 件のコメント:
コメントを投稿