2012/05/22

カナルバス(アムステルダム)

アムステルダムは運河の町。どこに行っても運河があるし、運河沿いの風景はとても絵になる。運河沿いを歩くだけでもいいのだが、ここは運河の町であるので、ぜひ運河からみたアムステルダムの町を眺めるのも良いだろう。地面を歩いているのとは異なるような風景が見られるのはないだろうか?

そんなニーズに巧く応えてくれるのが通称「カナルバス」と呼ばれている「カナルツアーバス(Canal Tours in Amsterdam)」だろうと思う。それも乗り降りの場所が1箇所しかないというわけじゃなく、よく観光地でHop-on Hop-off bus という乗り降りする停留所がいくつかコースの中にあって、そこであれば何度も乗り降りが自由にできるというのがある。まさしくアムステルダムのカナルバスはこのHop-on Hop-off方式の乗り合いボートになる。

カナルツアーバスの料金は3種類。1日券と24時間有効券と48時間有効券である。1日券はその名の通り、当日しか使えない搭乗券であるが、24時間券は刻印を押してもらった後、日跨ぎで24時間なら有効であるというもの。同じように48時間券も時間設定されている券となる。時間刻印はチケットを購入する場所で押してもらうことになるのだが、時間設定券も当日券も、有効期間内であれば、いつでも好き勝手に乗り降りすることができ、行きたい場所とカナルバスが通っているルートが合致しているのであれば、とても便利な乗り物だといえよう。歩いたり、自転車で移動するというのも味があっていいだろうが、結構面倒くさいので、これならカナルバスに乗ったほうが良いだろう。

ただ、あまり大きな声では言えないことがある。カナルバスに乗るときに、当然チケットは必要であることは当たり前だが、乗車時には乗客を「性善説」で扱うようで、特にチケットを運転手に見せなくても乗れてしまう。もちろん、降りるときには見せる必要もないし、途中、車掌みたいなのが廻ってきてチケットを見せろ!みたいなことも言ってこない。だから、時間制限のチケットを持っていたとしても、時間が経過したあとに乗り込んでも実はわからないんじゃないのだろうか?という気がする。または、さも堂々とした顔をしていたら、チケットさえも見せないで乗れるような気がする。だが、ここまで悪のささやきがあっても、実行に移すか移さないかは乗客ご本人の意思次第であり、運転手に「チケット持っていないから乗車拒否された!」と文句を言われても私には全く責任がないことは先に申しておきたい。

さて、カナルバスのルートだが、実は三種類ある。いずれにしても、アムステルダム中央駅が始点になるのだが、詳しくはルート図を見ていただきたい。チケットを購入する際にもルート図とざっくりしたルートごとの運行スケジュール表ももらえるので、それを確認していただいたほうが良いだろう。

緑・赤・青の色分けされた3ルートが存在する。この中で乗り場に気をつけてもらいたいものが緑と赤。乗り場とはアムステルダム中央駅での乗り場なのだが、これは実は2箇所ある。乗るときに、緑と青のルートの場合は、アムステルダム中央駅の菱側のエリアにある乗り場から乗るのだが、赤ルートだけは東側にある乗り場から乗ることになる。西側と東側の乗り場は双方でちょっと離れているのだが、大きく同じ運河沿いにあるので、運が沿いの道を歩いていけば双方どちらにも行くことができる。ただ、駅前で人通りが激しいので、単純に運河沿いを歩けばいいといっても、道に迷ったり、乗り場がわからなくなってしまったりする人もいるかもしれない。

また、いずれのコースにおいても、国立美術館がある停車場を通る。ここはどうやら時間調整をする場所でもあるようなので、場合によっては国立美術館で10分程度待ち合わせをすることになるかもしれない。

それぞれのコースには特徴があって、ざっくり言うと、緑→赤→青の順番に周回コースの大きさが大きくなるといったところだろう。完全に運河のみを通るのは赤ルートのみ。緑と青ルートは、外洋に少しでる。外洋といっても、ご存知の通りアムステルダム港は外洋に面しているわけではなく、入り江があって、そこが大きな海のように見えるだけのこと。だから、大波がやってきて船がめちゃくちゃ揺れるということはまずない。ただ、少し外洋に出るということは、陸地を歩いているだけでは絶対見ることができない景色を堪能できるというメリットはある。また、赤ルートと青ルートは右回り航路をとるが、緑ルートだけは左回り航路を取るという形式を採用している。青ルートは一番外回りを通るからということもあるのだが、結構普通に行くには難しい、海事博物館やDapper Marketの風車エリアを通ってくれるので、景色を堪能しているだけでもとても楽しい。

なお、カナルツアーバスの船にはトイレは付いていないので、用を催したくなったばあいには、どこかの停車場で降りて、即効で近くのバーや博物館に行ってトイレに駆け込んでほしいところだ。

カナルツアーバス (Canal Tours in Amsterdam)
URL : http://www.canal.nl/en/
Schedule : http://www.canal.nl/bus/en/timeschedule
Prices : day ticket EUR 22.00
         24 hour ticket EUR 24.00
         48 hour ticket EUR 34.00

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