2012/05/21

エルミタージュ美術館アムステルダム


名前を見たときに、なんでオランダにロシアのエルミタージュ美術館があるんだ?と正直に思った。オランダとロシアがそんな親戚関係があるとは全然思わなかったし、なにか特別にいまだけ提携されてイベントとして行っているのかなと思っていたが、とんでもない勘違いだった。ちゃんとしたロシアのサンクトペテルブルグにあるエルミタージュ美術館の分室だったのである。

実は結構オランダとロシアは深い関係にある。ピョートル大帝がサンクトペテルブルグを作るきっかけになったのは、アムステルダムに船の勉強をしにいったこともある。初代オランダ国王のウィレム1世の息子・ウィレム2世の嫁さんは、ロマノフ家のアンナ・パヴロヴナ。ロシア皇帝パーヴェル1世の娘でニコライ1世の姉、アレクサンドル1世の妹という列記とした皇帝の娘なのである。そういうつながりが深いといえるかどうかわからない。なにしろ、ヨーロッパの王室は互いに婚姻関係を結んでいるのが多いから、その婚姻関係でつながりが強くなるかというとよくわからないからだ。

まぁ、そういう関係からかアムステルダムにエルミタージュ美術館の貯蔵品がやってきてそれが飾られているんだが、ここに常設展というのは存在しない。もともとサンクトペテルブルグで展示されているいくつかの展示物が定期的にやってきて、そのたびに入れ替えをしているというもの。だから、建物の割りにはかなり展示物がそんなに多いわけじゃない。さらにいうと、この美術館は館内撮影全面禁止である。ここはオランダなのだが、館内だけはなんだかロシアなんじゃないのか?というような厳重な警戒なのである。撮影しているかをチェックしているというだけじゃなく、館内のいたるところに、芸術部員じゃなく、警備員がめちゃくちゃたくさん歩きながら監視しているのである。ほとんど観客1人に対して1人の警備員が付いているような感じに思えるのだ。だから、良い変えると、常設のものがここにはないので、美術館のお土産屋で売られているガイドブックをみても、これというものが無いので、なんのガイドを買えば良いのか分からなくなる。

建物は地下1階と地上2階のものであり、メインは1階のところである。ここは入口を入ってから大きな展示会場があり、ここに大きなタペストリのような絵画は展示されている。大きな絵を遠いところから見るのは良いのだが、近場から見るのは結構辛いものがある。ただ、近場でも見るのは良いなーというのがある場所がある。それは地下なのだが、ここはなぜか美術館とは関係なく、18世紀頃のオランダの一般的な家庭の台所の再現展示があるのだ。オランダよ、意味がわかんないよ。

ところが、ここの美術館にあるカフェはめちゃくちゃ広い。めちゃくちゃ広い割りにはあんまり利用しているひとがほとんどいない。Museum Cardを持っているのであれば、1年間はいつでもどこでも美術館に入れるので、そういうカードを持っている人は、混んでいる一般的なカフェに行くのではなく、この美術館のカフェにいくのが良いんじゃないのか?と言いたくなる。

また、この博物館は元々使われていた老人ホームが老朽化したからという理由で、建物を一度はぶち壊し、そのあとに新しく美術館を作ったという経緯がある。だから、入口から入ると、中はすごく広い中庭に出くわし、それをさらにどんどん進んでいくとようやく建物の入口に到着するというものなのである。

エルミタージュ分室(Hermitage Amsterdam)
URL : http://www.hermitage.nl/
Address : Amstel 51, Amsterdam
Open : 10:00 - 18:00
Admission Fare : 15ユーロ

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